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名前を呼んで

だいずだいず

novel/28276058これの続きです。 いつもよりはすこーし糖度が高いかも?彩葉がヤチヨへの愛が爆発しておかしくなってる(口調や行動)。 ヤチヨはまだまだ精神不安定なのでその辺を考慮して読んでください。 今回も感想やブックマークお願いします!

世界からすべての雑音が綺麗に消え去ったかのような、あまりにも静かで、あまりにも幸福な朝だった。

ゆっくりと意識の底から這い上がってきたとき、最初に肌が感知したのは、これまで生きてきた奴隷市場の冷たい床とは比べものにならない、滑らかで上質なシルクのシーツの感触だった。汚れ一つない純白の布地は、まるで私を外界のあらゆる悪意や汚濁から守る繭のように、優しく全身を包み込んでいる。そして、肺を満たしていくのは、あの狭く冷たい鉄格子の檻の嫌な匂いでも、私をモノとしてしか扱わなかった男たちの汗の臭いでもない。このお屋敷に特有の、心を芯から落ち着かせるような、気品ある白檀とアロマの甘い香りだった。

いつもなら、夜の闇が明けて朝の光が差し込むことさえ、私にとっては恐怖でしかなかった。
夜が明ければ、また地獄のような一日が始まる。そう体に染み付いていた私は、朝の光を見るたびに、かつて私を家畜のように扱い、値踏みするような視線を投げかけてきた男たちの顔がフラッシュバックしていたのだ。心臓が痛いほどに脈打ち、喉が引き裂かれるような過呼吸を起こして、冷や汗を流しながら跳ね起きる──それが、これまでの私にとっての、朝という名の絶望の始まりだった。

けれど、今、瞼の裏に広がっているのは、燃えるような恐怖の赤ではない。
ただただ優しく、自分のすべてを委ねても、決して裏切られることのない絶対的な安心感だった。

昨日、あの忌まわしい過去の男の手が再び自分を汚そうと伸びてきたとき、恐怖のどん底で泣き叫ぶ私を救い出し、このお屋敷へと連れ帰ってくれたのは彩葉様だった。お屋敷に戻った昨日の夜、私は涙と鼻水で顔をぐしゃぐしゃにしながら、彩葉様の胸元にすがって泣きじゃくった。もうどこにも行きたくない、ここに閉じ込めておいてほしいと、醜く我が儘をぶつけた私を、彩葉様は決して突き放さなかった。それどころか、優しく抱きしめて髪を撫でながら、「明日の朝は私があなたのために美味しいご飯を作っておくからね」と、耳元で甘い約束を囁いてくれたのだった。その言葉の残響が、今も心地よいぬくもりとなって脳裏に蘇る。

そっと目を開けると、お腹のあたりを優しくホールドしていたはずの、彩葉様の長くしなやかな腕がそこにはなかった。
隣を見遣ると、シーツにはまだ彩葉様の確かな質量と体温が残っていたけれど、主の姿はすでにない。いつもなら、一人取り残されたことにパニックを起こしていただろう。けれど、今の私には彩葉様が残してくれた約束があった。
身を起こして耳を澄ますと、寝室の扉の隙間から、パチパチと何かが爆ぜる小気味よい音と、食欲をそそる香ばしい匂いがゆっくりと漂い込んできていることに気がついた。

(本当に……私のために、作ってくださっている……)

胸の奥が、じわりと熱くなっていく。
このお屋敷に拾われてから、彩葉様には何度も美味しいお食事をいただいてきた。けれど、いつも私はどこかで「奴隷の自分がこんな贅沢をしていいのだろうか」「いつか捨てられるのではないか」という怯えを捨てきれず、緊張に身を硬くしながら食事を口に運んでいたのだ。
だけど、昨夜、本当の意味で彩葉様のものになると決意した今、その匂いさえも、これまでとは違って私の心を内側から柔らかく解きほぐしていくのが分かった。

自分のような存在のために、あの完璧で美しい彩葉様が自らキッチンに立ってくれている。その圧倒的な幸福感と、恐れ多さに胸を震わせながら、私はベッドから這い出た。従者として与えられた、シワ一つない上質なお仕着せの衣服へと袖を通し、乱れた髪を丁寧に整える。鏡に映る自分の顔は、まだ昨夜泣きすぎたせいで少しだけ目が腫れていたけれど、その表情にはかつてないほどの安らぎが宿っていた。

静かに寝室の扉を開け、広々としたリビングへと足を踏み入れる。

間接照明が優しく灯るリビングの奥、キッチンには、少し胸元の開いたサテン生地の部屋着の上にエプロンを身にまとい、熱心にスープの様子を見ている彩葉様の後ろ姿があった。艶やかな長い黒髪をサイドにゆるく流し、お玉を持って鍋と向き合うその姿は、息を呑むほどに美しく、どこか大人の色気が漂っている。その背中を見つめているだけで、私の心臓はトクトクと甘い音を立てて脈打ち始めた。
私が床を踏む微かな足音と気配を察知した瞬間、彩葉様はふっと表情を和らげ、嬉しそうにパッと振り返った。

「起きたの? ヤチヨ」

耳元を優しくくすぐるように響いた、少し低く落ち着いた、心地よい声音。

「……はい。おはようございます、彩葉様。勝手に朝寝坊をしてしまって、本当に申し訳ありません……っ」

せっかく彩葉様が朝食を作ってくださっているのに、従者である私が先に起きてお手伝いもできなかった。その事実が急に申し訳なくなって、慌てて頭を下げようとする私を、彩葉様はふふ、と優しく微笑みながら片手を上げて制した。

「謝る必要なんてないわよ。昨日はたくさん泣いて、疲れちゃったものね。よく眠れたなら、それが一番嬉しいわ。……さあ、ちょうど出来上がったところだから、席に座ってちょうだい。ヤチヨが昨日、一生懸命生きて私の元に戻ってきてくれた、そのお礼の朝ご飯よ」

彩葉様が木製の重厚な椅子を引いて促すと、私は恐縮しながらも、その特等席にゆっくりと腰掛けた。
テーブルの上に手際よく並べられていく料理は、どれも彩葉様が私の身体を労って作ってくれたことが一目でわかるものばかりだった。じっくりと時間をかけて煮込まれた、お腹の中からお身体を温めるための色鮮やかな野菜スープ。そして、表面が信じられないほど綺麗に、ふんわりと黄金色に焼き上げられた特製のオムレツ。

「お口に合うかどうか、少し不安なのだけれど……。温かいうちに食べてちょうだい」

彩葉様が隣の椅子に腰掛け、私の顔を覗き込むようにして優しく見つめる。その距離の近さに、それだけで胸がいっぱいになってしまう。
私は胸の前で両手をきゅっと握りしめ、まるで夢を見ているかのような心地でスプーンを手に取った。ゆっくりとスープを掬い、一口、喉へと運ぶ。

野菜の優しい甘みと、彩葉様の深い愛情がこれでもかと溶け込んだ、芯から身体が温まるような味わい。
これまでもお屋敷で同じように美味しいものをいただいてきたはずなのに、不思議だった。昨夜、彩葉様にすべてを委ねると心に決めてからいただくこの食事は、これまでのどの食事よりも、何倍も温かく、何倍も美味しく感じられたのだ。緊張の麻痺が解けた私の五感に、彩葉様の優しさがダイレクトに染み渡っていく。

「……っ、すっごく、美味しいです……! 彩葉様のお心が、身体の中に染み渡っていくみたいで……本当に、温かいです……っ」

顔が一気に、沸騰したかのように幸福感で真っ赤に染まっていく。
主人に大切にされている。私が昨日、あの恐怖から必死に生きて戻ってきたことを、これ以上ないほどの優しさで肯定してもらえている。
そのあまりの悦びに、私の大きな瞳からは、今にも感動の涙がこぼれ落ちそうだった。私にとって、彩葉様から与えられる言葉と、その優しい眼差し、あるいはこの温かいお屋敷の空間こそが、この世界を生きるためのすべてであり、絶対的な光だった。

そんな、あまりにも健気で、あまりにも自分に依存しきっている私を隣で見つめながら、彩葉様は満足そうに目を細めた。そして、その美しい指先をゆっくりと伸ばし、私の頬に溢れそうになっていた涙の跡を見つけて、そっと親指で拭う。

「ふふ、大袈裟ね。でも、そんなに喜んでくれたなら、早起きして作った甲斐があったわ。これからは毎日、あなたが望むなら何度でも作ってあげるからね」

その優しくも、どこか私を絶対に手放さないという強い光を孕んだ眼差し。彩葉様は、静かに、けれど確実に、私をさらに深い愛の檻へと誘うための次のステップを見据えているようだった。

◆ ◆ ◆

ヤチヨが嬉しそうに頬を染め、私が作ったスープを愛おしそうに口に運ぶ姿を特等席で見つめながら、私は自分の分のコーヒーを静かに喉へと流し込んだ。

湯気の向こうで、あの子は本当に幸せそうに、安心しきった様子で銀色の大きな瞳を細めている。
私のために、その細い指先で一生懸命に生き延びて、私の元へと帰ってきてくれたヤチヨ。そして、泣き疲れて眠ったあの子のために、私が自ら早起きをして、火加減を細かく調整しながらキッチンに立って作った温かいお野菜のスープ。お屋敷の窓から差し込む朝の光はどこまでも柔らかく、リビングの中はこれ以上ないほど穏やかで優しい空気で満たされている。その美しい光景を見つめているだけで、私の胸の奥に澱のように溜まった暗い独占欲が、ほんの少しだけ形を変えて満たされていくのを、最初は確かに感じていた。

けれど、私の胸の奥にある底知れない飢餓感は、一向に消えてはくれなかった。
消えてくれないどころか、あの子が私を敬い、崇め、完璧に服従すればするほど、その乾きは制御不能なほどにひどくなっていくのだ。

足りない。全く、足りていない。こんなもので満足できるわけがない。

昨日、あの忌まわしい過去の檻の恐怖から救い出して以降、ヤチヨは確かに私にすべてを委ねてくれた。私の言うことなら何でも従うし、その美しい瞳には私への絶対的な崇拝と信頼が宿っている。
だけど、あの子が私のことを呼ぶときの、あの「彩葉様」という、どこか一線を引いたような冷たい呼び声。あるいは、私と何かを話す際、決して崩そうとしない、あの上品で堅苦しくてお行儀のいい敬語。
それこそが、今の私の最大の悩みであり、毎夜ベッドの中で一人、悶々と枕を濡らしながら胸をかき乱される最大の原因だった。

ヤチヨが私に対して恭しく、完璧な従者として振る舞えば振る舞うほど、私はその言葉の裏に、見えない分厚い透明な壁を感じてしまう。
私を怒らせてはいけない、粗相をしてこの温かい居場所を失い、またあの冷たい檻へと捨てられてはいけないという、あの子の過去のトラウマが、その敬語という名の防壁を自らに作らせているのだ。それは痛いほどに理解している。理由が分かっているからこそ、私の胸は引き裂かれそうなほどに切なく、そして同時に、どうしようもないほどの苛立ちと狂気が脳髄を侵食していく。

(──嫌。本当に嫌。どうしてそんな他人行儀な目で私を見るの? どうしてそんなに遠くにいるの? 私はあなたの神様になりたいわけじゃないのよ!)

私の脳内で、理性のコーティングを施されていたはずの本音が、醜く鋭い爪を立てて発狂し始める。
私はあの子を一方的に支配する主人になりたいわけではない。あの子の心を永遠に縛り付ける、新たな恐怖の象徴になりたいわけでもないのだ。
私は、ヤチヨと対等な存在になりたかった。
都合のいい所有物として愛でるのではなく、一人の人間として、一人の女性として、私の隣で何の気兼ねもなく笑ってほしかったのだ。
身体だけではなく、その言葉も、心の中にある境界線も、全部私の手で優しく解きほぐして、私の腕の中でただのヤチヨという一人の女の子として、私と対等に、泥泥に溶け合ってほしかった。

それなのに、あの子の口から出る美しすぎる敬語は、いつまでも私と彼女の間に、主人と奴隷という残酷な身分の差をこれでもかと突きつけてくる。それが狂おしいほどにもどかしく、寂しくて、気が狂いそうだった。毎晩、あの子の愛らしい寝顔を見つめながら、その従順すぎる「はい、彩葉様」という健気な言葉を脳内で反芻しては、これ以上ないほどの限界と、狂いそうなほどの孤独感に押しつぶされそうになっていた。もう無理。本当に無理。これ以上、この綺麗な言葉の壁に拒絶されるなんて、私の心がもたない。あの子の綺麗な敬語を、今すぐにでも私の手でめちゃくちゃに引き裂いて、その口からすべての理性を剥ぎ取ってしまいたいという衝動を抑えるのが、もうとっくに限界を迎えていた。

「ヤチヨ、ごちそうさま。……お腹は一杯になったかしら?」

「はい、彩葉様。本当に美味しかったです。お皿、私がすぐに片付けますね」

スープを綺麗に飲み干したヤチヨが、私の顔色を恐る恐る窺いながら、弾かれたように席を立とうとする。その健気で、どこか強迫観念めいた従順さに、私は小さくため息をついた。お皿を下げることなんてどうでもいい。そんなことはロボットにでもやらせておけばいいのだ。私には今、どうしても確かめたいあの子の本音がある。これ以上、その偽りの敬語の壁の向こうに隠れていられるのは、私の理性が限界だと警報を鳴らしている。今ここでその壁を叩き壊さなければ、私は今日、正気を保ったままこのお屋敷で過ごすことなんて絶対にできない。

「片付けは後でいいわ。それよりも、ヤチヨ。こっちへいらっしゃい」

私はコーヒーカップをソーサーに置くと、椅子に深く腰掛け、自分の膝をトントン、と軽く叩いて促した。
ヤチヨは一瞬だけ驚いたようにその大きな瞳をまん丸に瞬かせたけれど、主人の命令に逆らうという選択肢を脳内に持たないあの子は、「はい」と小さく震える声で頷いて、私の元へと歩み寄ってくる。その少し緊張で強張った、けれど私を一切疑っていない無垢な足取りさえも、私の胸の加虐心と愛おしさを同時に爆発させるほどに、たまらなく愛おしい。

私は彼女の細い腰をそっと引き寄せ、自分の膝の上に横向きに座らせた。
サテンの部屋着越しにダイレクトに伝わる彼女の確かな体温と柔らかさは、昨日あの悍ましい男に脅かされていたものと同一だとは思えないほど、今は私だけに向けられて柔らかく弛緩していく。

「ひゃんっ……あ、あの、彩葉様……?」

私の両腕が彼女の細い身体を包み込むようにしっかりと、それでいて骨がきしむほど強く抱きしめると、ヤチヨの顔が一気に、耳の裏から首筋まで真っ赤に染まっていく。私の胸元に小さな手を添え、上目遣いに私を見つめるその表情。ああ、なんて愛らしいのかしら。
その瞬間、私の胸の奥で、ドロドロとした黒い熱液が火山のように大爆発を起こしていた。
限界。もう限界よ。何が彩葉様よ。この細い肩も、壊れそうなほど華奢な鎖骨も、恥ずかしそうに震える指先も、私を見つめて潤んでいる瞳も、その体温も、吐息も、心臓の鼓動も、全部、全部、全部、全部私だけのもの。他の一切の人間、世界中の誰の目にも見せたくない。このままこのお屋敷の最深部にある頑丈な地下室に閉じ込めて、外の光なんて一生見せないで、私だけの最愛のパートナーとして、一生ここで私だけに飼育されていればいい。いや、それだけじゃ足りない。あの子の精神の全細胞、脳の全領域を私の名前だけで完全に塗り潰して、私なしでは一秒たりとも息もできない身体にしてしまいたい。私の心の中の狂気が、お上品な笑顔の裏側で完全に理性を引き千切り、雄叫びを上げて暴れ狂っていた。

(ああ、可愛い、可愛い、愛しい、無理、好きすぎて死にそう。どうしてあなたはそんなに可愛いの? 私を狂わせる天才ね。もう絶対に逃がさない。この腕を切り落とされても離してあげないんだから……!)

脳内で巻き起こる阿鼻叫喚の嵐を必死に鉄の仮面で押し隠し、私は極めて優しく、上品なお姉様の声音を維持したまま、彼女の柔らかな銀色の髪を指先ですくい上げた。サラサラとした絹のような髪が、私の指の間を滑り落ちていく。その感覚だけで、脳の神経が一本ずつ焼き切れていくような快感が走る。

「ねえ、ヤチヨ。昨日、私に言ってくれたことを覚えているかしら?」

「昨日……ですか? はい。私を、彩葉様だけのものにして、閉じ込めておいてください、と……。私のすべては、もう彩葉様のもの、です」

「ええ、その言葉、すっごく嬉しかったわ。あなたはもう、私の世界で一番大切で、かけがえのない人。だけどね、ヤチヨ。私はあなたのすべてが欲しいの。だからね……今日から、私へのその堅苦しい敬語を、少しずつなくす練習をしましょう?」

「敬語を……なくす、練習……?」

ヤチヨの瞳に、明らかな戸惑いと、それから底知れない不安の色が走ったのを、私は見逃さなかった。
彼女にとって、奴隷として私を「彩葉様」と崇め、敬語を使うことは、自分をここに繋ぎ止めるための命綱であり、唯一の存在価値なのだと思い込んでいるのだろう。それを手放し、私と対等な距離に踏み込むこと。それは過去に深い傷を負ったあの子にとって、あまりにも贅沢で、そして「もし対等な我が儘を言ったら、愛想を尽かされて今度こそゴミのように捨てられるかもしれない」という、血を吐くような恐怖を呼び起こす行為に違いないのだ。

あの子が不安そうに身を縮め、私の部屋着の裾を握りしめるたびに、私の心臓はヤチヨへの愛おしさと、その心を完全に我が物にするという執念で、超無理なレベルまでギリギリと締め付けられる。
お願いだから、そんな怯えた目で私を見ないで。これ以上、その綺麗な敬語という名の防壁で私を遠ざけないで。私はあなたを捨てたりしない。世界が滅びても、あなただけは私がこの腕の中で守り抜く。だからお願い、その言葉の鎧を脱ぎ去って、私をただの、一人の人間として求めて。彩葉様という記号ではなく、私の本質をその愛で愛して。

「そうよ。それから、おねだりの練習も」

私は指先を彼女の顎へと移し、ゆっくりと上を向かせ、私の顔を正面からまっすぐに見つめさせた。怯えるように細かく震えるあの子の薄桃色の唇が、あまりにも魅惑的で、今すぐ噛み千切ってしまいたい衝動に駆られる。いけない、落ち着きなさい、私。ここで襲いかかったら、あの子はまた怯えて殻に閉じこもってしまうわ。耐えるのよ、耐えなさい、彩葉……!

「あなたが本当に欲しいもの、したいこと、あなたの本当の気持ちを、素直に私にぶつけてほしいの。何でも私の命令に従うだけのお人形になってほしくないのよ。私はあなたと、本当の意味で心を通わせる対等な関係になりたいの。……さあ、まずはタメ口で、私に何か一つ、おねだりしてみて?」

「そんな……そんなこと、私のような奴隷が調子に乗るなんて、できません……っ。もし、我が儘を言って、彩葉様に嫌われてしまったら……私、もう生きていけません……!」

ヤチヨの瞳に、じわりと涙が浮かび、大きな涙粒が今にもこぼれ落ちそうになる。
その弱さと、私に嫌われることを何よりも恐れるその深い依存心が、私の胸の奥の独占欲をこれ以上ないほどに激しく刺激した。ああ、胸が、胸が苦しい、苦しすぎて窒息しそう。愛おしさがカンストして脳の許容量を超えている。

私の内側で、理性が完全に限界を叫んで木っ端微塵に砕け散っていた。
あの子が泣きそうな顔で私を拒もうとするたびに、頭の芯がジリジリと灼けつくように熱くなり、血液が逆流するような感覚に陥る。もう無理。限界。限界の限界よ。これ以上、私を彩葉様なんて冷たい壁のある名前で呼ばないで。あなたのその頑なな心を、私の愛で、私の圧倒的な熱量で、完膚なきまでにドロドロの液体になるまで溶かし尽くしてしまいたい。私の一言、私の態度一つで、この子の世界は簡単に天国にも地獄にもなるのだ。これほどまでに私を求めてくれているあの子の心を、本物の愛で完全に満たしてあげたい。

「嫌うわけがないでしょう? あなたが我が儘を言ってくれたら、私は嬉しくて頭がおかしくなってしまうかもしれないわ。大丈夫よ、ヤチヨ。私を信じて、その可愛い唇を開いてちょうだい。ほら……『彩葉様』じゃなくて、私の名前を呼んで?」

私は彼女の細い腰をさらに強く抱きしめ、お互いの心音が完全に重なり合って一つの生き物になるほどに身体を密着させた。もう逃げ道なんて宇宙のどこにも存在しない。私の腕の中で、あの子がハァハァと細く熱い呼吸を漏らすたびに、私の独占欲は全宇宙を巻き込むほどの暴動を起こしていた。今すぐその唇を私の唇で塞いで、私の名前以外を一生喋れなくしてしまいたい。そんな狂おしい衝動が、脳裏を、視界を、意識のすべてを埋め尽くしていく。

(名前を呼んで。早く呼んで。私の名前をあなたのその可愛い声で、様なんてつけずに呼んでくれたら、私は今すぐあなたのために何だってしてあげる。家でも財産でも、私の命でも、本家の連中の首でも、何でも差し出してあげるから。だから早く、私をあなたの彩葉にして……!)

私を見つめるヤチヨの瞳が、 私から隠しきれずに放たれる狂気的な熱に当てられて、とろんと潤んでいく。彼女は何度も何度も唇を戦かせ、必死に、私の求める言葉を紡ごうと、その小さな頭の中で懸命に言葉を探していた。その健気で必死な姿を見つめているだけで、私の胸は狂おしいほどの愛おしさで破裂しそうだった。

「あ……、い……、いろ……」

「ええ、そうよ。私を呼んで、ヤチヨ。様なんていらないわ。あなたの声を私に頂戴」

「彩葉……っ、」

初めて、私の名前が彼女の生の唇から、敬語を伴わずに零れ落ちた。
その瞬間、私の背筋を何万ボルトもの電撃のような激しい快感が駆け抜けた。視界が真っ白になり、脳内の全神経が一斉に歓喜のファンファーレを奏でる。胸の奥が、かつてないほどの激しい歓喜と圧倒的な充足感で震え、魂が天へと引っ張り上げられるような衝撃に襲われた。あの子が、私と対等な地平に、いま一歩を踏み出してくれたのだ。私の脳内で大暴れしていた狂気的な感情が、一瞬にして最高潮の悦びへと昇華していく。

(あ、ああああああ……! 呼ばれた! 今、ヤチヨが、私の名前を呼んだ! 様がついてない! 私の名前を呼び捨てにしたわ!! ああ、もう死んでもいい、いや死ねない、この声を一生録音して毎日一万回再生したい、脳裏にこの瞬間を永遠に焼き付けるのよ……!!)

「……よく言えました。すっごく可愛いわよ、ヤチヨ。じゃあ、次はおねだりね。彩葉に、どうしてほしいの? あなたの気持ちを、タメ口で教えて?」

私の声は、自分でも驚くほど甘く、そして低く震えていた。もう仮面を維持するのだって限界だった。
ヤチヨの顔は、もう耳の裏から首筋、鎖骨のあたりまで真っ赤に染まっていた。彼女は私の部屋着の胸元をぎゅっと、引きちぎらんばかりの強い力で握りしめ、恥ずかしさに耐えるように私の胸に顔を伏せながら、震える声で、一生懸命に言葉を絞り出した。

「彩葉……もっと、触って……? 私を……いっぱい、可愛がって……」

その、初めてのタメ口と、あまりにも愛らしい剥き出しの本音、私への純粋無垢な、破壊力抜群のおねだり。
私の理性のリミッターは、その瞬間、完全に音を立てて木っ端微塵に吹き飛んでしまった。
(ああああああああもう本当に無理……!!! 限界、限界、限界よ、ヤチヨ……っ!!! 脳が、脳が溶ける!!! これ以上私をどうしたいの!? 可愛すぎて心臓が止まるわ!!!)
私の胸の中で、飢えた獣のような凶暴な独占欲が、手が付けられないほどに大暴れを始める。対等な関係を望んでいたはずなのに、目の前でこんなにも無防備に、私を求めて潤んだ瞳で震えているあの子を見せつけられて、正気でいられるわけがない。あの子のすべてを今すぐ私の熱で塗り潰し、私の所有物として、私の愛の奴隷として、二度と私なしでは生きられないように、骨の髄まで私の色で染め上げてしまいたかった。

「ああ、ヤチヨ……! なんて愛しい子なの……っ!」

私は彼女の細い身体をソファへと優しく、けれど抗えない絶対的な力で押し倒し、その濡れた瞳に、狂おしいほどの情熱を込めた口づけを浴びせた。
ヤチヨは驚きに目を見開きながらも、私の突如として激しくなった愛を受け入れるように、その細い腕を私の首へとそっと絡めてくる。
敬語を失くし、私の名前を呼んだ彼女は、もう私を恐れる奴隷ではなく、私を求める一人の愛しい女の子として、私の腕の中で甘く溶けていた。この瞬間、私たちは確かに、主従という冷たい言葉を超えた、本当の意味での固い絆で結ばれたのだと、私は心の底から確信していた。

◆ ◆ ◆

彩葉様に「彩葉」と、様をつけずにその尊いお名前を呼ぶことを許され、生まれて初めて身勝手なおねだりを受け入れてもらったあの日から、私の世界は文字通り黄金色に輝いていた。

お屋敷のソファで、彩葉様の激しくも優しい情熱に身を委ね、何度も何度もそのお名前を睦み合ったあの時間の余韻は、今も私の肌の奥に熱として残り続けている。「彩葉」……様をつけずにそのお名前を口にするたび、胸の奥がキュンと切なく弾け、自分がただの従者や奴隷ではなく、一人の女の子として彩葉様の隣にいるのだという圧倒的な実感が、私を心の底から満たしてくれていた。これまでは義務でしかなかったお屋敷のお掃除も、彩葉様のために淹れるお茶の準備も、すべてが愛おしい儀式のように思えて、私は毎日を夢見心地で過ごしていたのだ。彩葉様の腕の中にいる時だけは、自分が過去に負ったすべての傷が癒え、新しい命を与えられたかのような錯覚さえ抱いていた。

けれど、そんな天国のような日々は、一枚の冷徹な手紙によって、あまりにもあっけなく、そして残酷に引き裂かれることになった。

それは、お屋敷の重厚なポストに届けられた、金縁の豪奢な、けれど見る者を威圧するような紋章が刻まれた本家からの呼び出し状だった。送り主は、彩葉様の実の母親。手紙の内容は、近々本家が主催する、高貴な貴族たちだけが集まる大規模な夜会への、彩葉様の出席を絶対条件として強制するものだった。由緒正しき家柄の彩葉様にとっては、一族の名誉を保つための断ることのできない義務。そして何より、今回の夜会は、彩葉様に本家が選んだ「ふさわしい婚姻相手」を合わせるための見合いの席も兼ねているのだという。

その事実を知らされた瞬間、私の視界はすっと血の気が引き、頭の芯が凍り付くような衝撃に襲われた。

当然、私のような身元の知れない、過去に男たちに値踏みされていた薄汚い奴隷上がりの存在が、そんな高貴な貴族同士のパーティーに足を踏み入れることなど許されるはずもない。私はお屋敷でお留守番。それはあまりにも当然で、当たり前のことだった。身分が違うのだ。住む世界が違うのだ。彩葉様がどれほど私を対等に扱おうとしてくれても、世間という名の怪物は、私と彩葉様の間に冷酷な境界線を厳然と引き直してくる。

「ごめんなさいね、ヤチヨ。本当は、一秒だってあなたと離れたくはないのだけれど……。本家からの命令を完全に無視すれば、今度はお屋敷のあなたを守り通すことが難しくなってしまうわ。大嫌いな退屈なパーティーだけれど、一晩だけ、我慢して待っていてちょうだいね」

出発の直前、お召し替えを終えた彩葉様は私の両手を包み込み、引き裂かれそうなほど切ない、けれどどこか執着の滲む強い瞳でそう言ってくださった。いつもよりずっと華やかで、高貴な美しさを際立たせるドレスに身を包んだ彩葉様は、あまりにも眩しくて、遠い世界の住人のように見えた。その細い指先が私の手のひらを握る強さだけが、私を現実へと繋ぎ止めてくれる。
「絶対に、あなたを置いていったりしないわ。私の心は、ずっとこの部屋であなたと一緒にいるから。……だから、いい子で待っていてね、ヤチヨ」

「はい……。いってらっしゃいませ、彩葉様。私は、大丈夫ですから。お屋敷を綺麗にして、お待ちしております」

せっかく練習したタメ口も、彩葉の名前を呼ぶことも、押し寄せる不安のせいでどこかへ吹き飛んでしまい、私はまた元の堅苦しい敬語に戻ってしまっていた。ここで我が儘を言って、彩葉様を困らせたくない。従順で、健気で、優秀な子だと思われていたい。その一心だけで、私は張り付きそうなほどに引き攣った作り笑顔を浮かべて、彩葉様を送り出したのだった。玄関の扉が閉まる瞬間、彩葉様の白檀の香りがふわりと風に溶けて消えていくのが、たまらなく怖かった。

パカパカと、彩葉様を乗せた馬車の音が遠ざかっていく。
その音が完全に聞こえなくなり、夜の帳が静かに下りてきた瞬間、お屋敷を包み込んだのは、耳が痛くなるほどの、圧倒的な静寂だった。

──それが、私の精神がゆっくりと、けれど確実に崩壊していく時間の始まりだった。

最初の数時間は、なんとか耐えることができていた。自分に「私は大丈夫」と言い聞かせながら、彩葉様のためにリビングの床を何度も何度も、磨き傷がつくのではないかというほど熱心に磨いた。キッチンを隅々までピカピカに掃除し、いつでも彩葉様が戻ってこられるようにとお気に入りのハーブティーの茶葉をセットする。彩葉様を感じられる行動をして、身体を動かしている間だけは、胸のざわつきを無理やり抑え込むことができたのだ。自分には役割がある、彩葉様の役に立っている、そう思わなければ、立っていられなかった。

けれど、時計の針が刻一刻と進み、夜が深まるにつれて、お屋敷の広さが急に牙を剥いて私に襲いかかってきた。

静かすぎる。広すぎる。
いつもなら、この部屋のどこにいても彩葉様の気配がした。サテンの部屋着が擦れる微かな音、低く落ち着いた美しい話し声、廊下を歩く心地よい足音、そして、私を芯から安らがせてくれた白檀の甘い香り。
それらすべてが、今のこの空間には、どこを探しても存在しない。私がどれほど目を凝らしても、耳を澄ましても、返ってくるのは冷たい壁に反射した自分の呼吸音だけだった。

(彩葉様は今頃、あの華やかなパーティーで、綺麗な貴族の人たちに囲まれているのだろうか……)

ぽつんと一人、明かりもつけずに暗くなったリビングのソファに膝を抱えて座り込みながら、私の脳裏に最悪な妄想が濁流のように流れ込んでくる。止めようとしても、脳の裏側から次々と不気味なイメージが湧き上がってくるのだ。
本家が用意したという、高貴で、美しくて、汚れのない、お上品な結婚相手の候補たち。
きらびやかな衣装を身にまとったその人たちと、彩葉様が優雅に微笑み合い、楽しげにダンスを踊り、未来の約束を交わしているかもしれない。彩葉様のあの美しい瞳が、私以外の、もっとふさわしい誰かを見つめているかもしれない。
それに比べて、私はどうだろう。
市場の檻の中で、男たちの汚い視線に晒され、家畜のように扱われていた元奴隷。いくら彩葉様が綺麗なお洋服を与えてくれても、中身はあの暗い檻の中にいた時のまま、何も変わっていない不浄な雌犬。

(もし……彩葉様が、あの上品なパーティーで、私のような汚い存在にうんざりしてしまったら?)
(本物の高貴な女性を見て、私のことなんて忘れて、あちらの世界に戻ってしまったら?)
(我が儘を言って名前を呼び捨てにした私を、やっぱり身の程知らずで面倒だと嫌いになって、あの本家の人たちに私を突き返してしまったら──?)

「嫌……嫌、嫌、嫌……っ!!」

一度溢れ出した恐怖のフラッシュバックは、もう私の貧弱な理性では止めることができなかった。
頭の芯がジリジリと灼けつくように熱くなり、血液が全身から引いていくように冷たくなる。肺がひっくり返ったかのように、呼吸が急激に浅くなっていく。ヒューヒュー、ハァハァと、喉が引き裂かれるような激しい過呼吸が始まり、全身から嫌な冷や汗が滝のように吹き出す。

暗いリビングの影が、形を変えていく。
天井の高さが、壁の厚みが、まるでかつて私を閉じ込めていたあの狭くて冷たい鉄格子の檻の影に見えてくる。暗闇の向こうから、あの濁った、値踏みするような男たちの目が、にやにやとした醜い笑みを浮かべながら私を取り囲んでいるような幻覚が視界を埋め尽くす。
「お前は奴隷だ」「ただの玩具だ」「すぐに飽きられて捨てられるに決まっている」
幻聴が耳元で大音量で鳴り響き、頭が割れそうに痛む。男たちの汚い手が、何本も何本も闇から伸びてきて、私のドレスを剥ぎ取り、身体を再び汚そうと引きずり回しているような生々しい感触が肌を襲う。

「彩葉様……っ、彩葉……助けて、助けてぇ……っ! 怖い、怖いよぉ……っ!」

叫んでも、叫んでも、私の大好きな人はここにはいない。私のために怒ってくれる、あの美しい手を伸ばしてくれる彩葉様は、今はこの部屋のどこにもいないのだ。
一人きり。私はまた、あの冷たくて狭い檻の中に、誰にも気づかれないまま、一人ぼっちで取り残されてしまったのだ。捨てられたのだ。私はまた、暗闇の中に放り出されたのだ。

彩葉様という、私の世界を支える絶対的な薬を失った私の精神は、あまりの禁断症状に完全に狂い始めていた。
寂しい、怖い、胸が苦しくて死にそう。彩葉様に会いたい。彩葉様の体温が欲しい。彩葉様のあの強い力で抱きしめてもらわなければ、私の心臓は今すぐ恐怖の負荷に耐えきれず、バリバリと音を立てて破裂して止まってしまう。もう無理、一秒だって耐えられない。これ以上この静寂の中にいたら、私は自分の手で自分の喉をかき切って、この苦しみから逃げ出してしまいそうだった。

私は狂ったようにソファから転げ落ち、這うようにして彩葉様の寝室へと向かった。
床を爪で引っかきながら、涙で視界を完全に失った状態で、ただ本能だけを頼りにして彩葉様の部屋へと進む。扉を乱暴に押し開き、彩葉様がいつも眠っているあの大きなベッドへと縋り付いた。

主を失ったベッドのシーツに顔を狂ったように押し付け、残された彩葉様の微かな白檀の香りを、肺が張り裂けんばかりの勢いで貪欲に吸い込んだ。足りない、もっと、もっと彩葉様を頂戴。脳があの甘い匂いを求めて激しくのたうち回る。

「あはっ……、はぁ、はぁ……っ、彩葉……彩葉、彩葉、彩葉ぁ……っ!」

彩葉様の匂いに鼻腔を埋めている間だけ、狂いそうだった脳の痛みがほんの少しだけ和らぐような気がした。けれど、それは一瞬の気休めに過ぎず、すぐに「本物の彩葉様がここにいない」という残酷な現実を何倍にも際立たせるだけの拷問へと変わっていく。匂いはするのに、触れられない。あの温かい手はない。私を優しく見つめてくれる瞳はない。
私はシーツをきゅっと、引きちぎらんばかりの力で握りしめ、彩葉様が使っている枕を強く、骨が折れるほどの力で抱きしめながら、涙と鼻水で顔をぐしゃぐしゃにしてベッドの上でのたうち回った。

「嫌だよ……私を置いていかないで……。お願いだから、今すぐ帰ってきて……。他の一切の人たちを見ないで、私だけを見て……。もし私を捨てるなら、他の一族の人に渡すくらいなら、いっそ今すぐ、彩葉の手で私を殺して……っ! 彩葉の、彩葉の奴隷でいいから、ここにいさせてぇ……っ!名前を呼んで…私は何なの?」

お屋敷に一人残された私は、彩葉様への狂気的なまでの依存と、消えない過去のトラウマの狭間で、完全に精神のバランスを失って崩壊させていた。彩葉様がいない世界には何の価値もない。彩葉様に愛されない私には生きている資格すらない。
暗い絶望の夜の底へと深く、深く堕ちていきながら、私はただ、戻らぬ主の名前を呪文のように、あるいは祈りのように、夜が明けるまで叫び続けることしかできなかったのだ──。

— End —

Comments 8

蓮零(レンヤ)3 天前
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放課後延長戦4 天前
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牧之原爽4 天前

炊いとるがダブルミーニング(というか両者視点?)だったとは……!いやいいですねぇお互い重いのに重さがうまいこと伝わってないの…大好き。彩葉は早く帰ってこようね。本家の奴らぶっとば((( ありがとうございます

A
ai4 天前
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ミクlove4 天前

突然すみません! 誤字の指摘っていいんですかね? ヤチヨの髪色って栗色なんですか? シーンは朝食の後です。 いつも楽しく読んでます。

朱豆5 天前

いつも本当に楽しみに拝見しております、ありがとうございます!ぜひご無理のないペースで、続きも楽しみにお待ちしております☺

*
*5 天前
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Sakuria
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