作之助が太宰と買い物をした日から3日後。
降谷は疲労が蓄積されつつある中、安川へと連絡を取ることにした。
「安川、作之助の様子はどうだ?」
『特に何も変わりはないよ』
「……そうか」
『何かあったのか?』
安川の言葉に思わず降谷は大きくため息をついた。
スマホ越しに安川が苦笑いを浮かべているのが手に取るように分かる。
だがこればかりは抑えられなかった。
なぜなら現在、世界各地で黒の組織と通じている有力者たちのほぼ全てが死亡する事故、事件が起きているからだ。
そのため、降谷はバーボンとして、公安として駆り出されており、まともに寝た記憶すらない。
そのことを安川に一部始終話すと、安川はあ〜と同情するような声をあげた。
「それと、作之助の護衛を派遣しただろう?」
『それは俺も聞いたよ。作之助に撒かれたんだろう?』
「あぁ。だが話を聞いてみると、作之助が故意に撒いたようなんだ。大通りから細道に入ったその一瞬の間にいなくなっていたらしい」
『なんだそりゃ。じゃあ作之助が護衛に気づいていたってことになるのか』
「その通り」
派遣した者によると、作之助はボーッと道を歩いていたようだ。
しかし、突然細道に入ったので、当然それを追いかけたのだが、その一瞬目を外した間にいなくなっていたのである。
勿論捜索したのだが、それでも見つからなかった。
その公安たちは口を揃えてこう言った。
「妖怪か何かじゃないかと思っちゃいましたよ、って困惑していたよ」
『はは。……いや笑えないな。でも公安を撒けるなんて相当だぞ?』
「そうだな。しかもその細道は一本道だ。勿論少し歩けば曲がり角があるが、それでも人間がそんな一瞬でそこまで行けるはずもない」
『……なら、上?』
「そうだな。僕もそう思う。まぁたとえそうだとしても、異常だとしか言いようがないけどね」
2人が出した結論は、作之助が建物の屋上に一瞬で上り、そこから目的地に向かったということだ。
だが普通の人間にそれは不可能である。
そう、普通の人間であれば、だ。
「萩たちの話によると、昔から作之助は人間離れした身体能力を持っている。彼ならば可能かもしれないな」
『だよな。でもじゃあなぜわざわざ公安を撒くなんていう怪しまれる行動を取ったんだ? アイツは基本的に事なかれ主義だろう』
「……それほど、誰にも会わせたくない相手との会談、とか」
『アブサンか』
「それしか考えられないな」
『じゃあ作之助は黒なのか?』
「それはない。お前も知っているだろう」
『だが!』
「……その気持ちも分かる。でもアイツは萩のお兄さんで、松田の幼馴染だ。あの2人の目を欺くなんて出来ない」
そこが問題なのだ。
もし昔からアブサンと繋がっていたとしても、あの2人を相手に動けるほど作之助は器用ではない。
絶対にいつか勘づかれ、詰られるだろう。
「とにかく、今は作之助の様子見を続行するしかないだろう。だからそちらも気にかけてくれ」
『分かった。他に怪しい人間がいないかも探ってみるよ』
「頼んだ」
降谷はそこで電話を切り、そこでまたため息をついた。
そして机の上にある資料に目をやる。
そこには、《【重要】黒の組織摘発に関するもの》と印刷された紙の束が鎮座している。
これは今朝、突如上司から配布されたものである。
勿論これを全て記憶に叩き込んだ後は、シュレッダーに入れるように通達されている。
計画の内容は腑に落ちない点がいくつかあるのだが、上司がそれを把握していないはずがない。
「……………情報が少ないな」
これ以上考えても憶測しか飛び出してこないだろう。
しかし降谷の中には1つの考えが存在している。
それは、今回の世界各地の件にはアブサンが関わっている可能性が高いということだ。
理由は単純である。
アブサンが表に姿を現したタイミングと、この事件のタイミングはあまりにも良すぎるからだ。
何かしら関与していると見ても問題はないだろう。
だがその理由が分からないのだ。なぜアブサンが組織を追い詰めようとしているのか、全くの謎である。
「いや、作之助が関わっているのか?」
降谷は作之助のことも視野に入れて考える。
だが、明確な答えは出てこない。
「分からないな……」
とにかくアブサンと作之助の動向はこれからも探る必要がある。
それだけを決めて、降谷は資料に改めてしっかりと目を通し始めたのだった。
『私の家に遊びに来給え!』
『分かった』
突如太宰から連絡が来たかと思えば、家に招待された。
拳銃を一瞬持ち出そうかと思ったが、それならそうと明記するはずだ。
そう思って貴重品だけ持ち出して、部屋から出た。
太宰の家の場所は既にメッセージとして送られており、把握済みだ。
それにしても要件はなんだろうか。
単純に雑談がしたいのか、それとも酒を飲みたいのか。
はたまた、例の件か。
まぁとにかく、尾行に気をつけて向かえば問題はないだろう。
そんな答えを出して太宰の家に向かっていたのだが、路地裏で若い女性が苦しそうに座り込んでいたのが視界に入った。
作之助は急いで駆けつけ、大丈夫かと尋ねる。すると女性はニヤリと笑って作之助の腕をガッシリと掴んだ。
「お前、」
「初めまして、萩原作之助さん?」
女性は先程とは打って変わって元気そうに立ち上がり、作之助へと目を向ける。
作之助は直感でこの女性が裏社会の人間だと察知し、冷静に彼女を観察した。
だが武器らしい武器は持っていないように見える。それにそもそも殺意も、敵意すら感じなかった。
「……誰だ? 何故俺の名前を知っている?」
「あら、あなた、自分が有名人だということをもう少し自覚した方がいいわよ」
確かに、と素直に頷いた。
現在自分はそこそこ名前が知られる程度には、本が売れている。
特に最近はサイン会を開催したこともあって、SNSによく触れる若者などにその名は知れ渡っていたのだ。
「ふふ、素直で可愛い。あの人、随分といい男を囲っていたのね」
「あの人?」
「アブサンのことよ」
女性の言葉に作之助は首を傾げた。
はて、アブサンという名前の知り合いがいただろうか、と。
そんな彼の様子に今度は女性の方が首を傾げた。
「知らないの? あの茶髪で、悪魔のような頭の良さを持つ綺麗な顔の男よ」
そこまで言われてようやく分かった。
きっと彼女は太宰のことを言っているのだろう。
そして多分、アブサンとは裏の世界での通り名だ。
そこまで理解してようやく作之助は頷いた。同時に女性の正体も察する。きっと太宰の協力者だろう。
「貴方の名前は?」
「……そうね。クリスと呼んでちょうだい」
「分かった。それでクリスは俺に何の用だ?」
「近くにいいカフェがあるわ。そこで話しましょう?」
「……了解だ」
作之助は太宰に少し遅れる旨のメッセージを送り、少し警戒を滲ませながらもクリスの後をついていった。
◆
「私はコーヒーを。あなたは?」
「俺も珈琲を頼む」
近くの喫茶店に入って、早速飲み物を注文する。
店員は注文を聞くと、すぐに厨房の方へ向かってしまった。
なんだか妙にニコニコしていたのだが、いらぬ勘違いをされているような気がしてならない。
まぁ作之助にとってはあまり気にすることではなく、その表情は変わりなかった。
「それで、話とはなんだ? 俺から話すことは何もないぞ」
「つれないわね。まぁいいわ。私、あなたに聞きたいことがあるの」
「なんだ?」
「あの男とはいつ知り合ったの? どうやって知り合ったの?」
クリスはこちらをジッと見ている。その顔から真意は窺えないが、先程と同様敵意はない。だが、だからと言っていつどうやって知り合ったかと言われても、説明が面倒だ。
いきなり俺たち転生者なんです、とか言われても、コイツ頭大丈夫かとしか思われないだろう。
「秘密だ」
「どうして?」
「説明が面倒だから」
「何よそれ」
「それにこちらに話す義務はない。お前とは今知り合ったばかりの関係だ」
バッサリと切り捨てると、クリスは小さくため息をついた。
そして丁度タイミング良くコーヒーが差し出され、彼女は一口それを含んだ。
「…………そう。ならいいわ。じゃあ最後に2つだけ」
「なんだ?」
「あなたはアブサンのことを信用しているの?」
作之助はクリスの言葉に少し動きを止めた。彼女は加えて、「これが1つ目」と言う。
「あの男は私からしてみれば信用出来ないの一言に尽きる。あなたは知らないでしょうけど、アブサンは冷酷無慈悲を体現したような男なのよ? そんな男が、あなたをただの道具として扱っているっていう可能性も否定出来ない。これはあなたの為に言っているの。あの男と関わるのは辞めた方がいいわ。今回もあなたは巻き込まれただけのように見えるし」
作之助はクリスの言葉を全て黙って聞いた。
それをどう捉えたのかは分からないが、彼女は少し困ったように笑う。そして作之助の言葉を待った。
「…………俺はアイツを信用しているし、信頼している。それはお前が何を云っても変わらない」
「本当に?」
「嗚呼」
「どうして」
「太宰が俺のことを友達だと云ったからだ」
「……はぁ?」
クリスは信じられないものを見るような目で作之助を見る。
しかし彼は気にしない。気にする必要すら感じられない。
一方でクリスは作之助の言葉に理解が出来なかった。
アブサンが友達を大切にするような人間に見えないからだ。
なぜなら今までの彼の行動の無慈悲さ、残酷さを実際にこの目で見てきたから。
彼は身内であろうと切り捨てることが出来る人間だ。少なくともクリスはそう捉えている。
そんな男相手に、作之助は信用信頼という、アブサンから最も遠い言葉を選んだ。
だがそこでアブサンの言葉を思い出す。
「私の自慢出来る友達さ」
その時のアブサンの顔は、今までのどんな顔よりも輝いているように見えた、と今になってようやく気づいた。
クリスは2人のことを探るのが、なんだか馬鹿らしく思えてきた。
「そう。分かったわ。あなたたち、本当に仲がいいのね」
「そうだと善いな」
「そうよ。はぁ、じゃあ2つ目。あなたは友達の為なら命を投げ出せるの? 言っておくけど、あなたたちが潰そうとしているものは、簡単に潰れてくれるほど優しくないわよ。非常に危険だわ。それでも、あなたはその友達の為に尽くせるの?」
「愚問だな。俺はアイツにある願いを託した。そして其れを見事に遂げたんだ。だから今度は、俺が願いを叶える番だろう」
「……ふぅん。まぁいいわ。じゃあ私はこれで失礼するわね。付き合ってくれてありがとう。ここは私が持つわ」
「ありがとう」
「………調子の狂う男ね、あなた。そうそう一応言っておくけど、今日会ったことは秘密にしてちょうだい」
そう言ってクリスは伝票を持ち、レジに向かう。が、その前に作之助の方を振り返って至近距離まで近づいてきた。
作之助がクリスの行動に疑問に思っていると、彼女はニコリと綺麗に笑って、唇を作之助の頬にそっと触れさせた。
突然の行動にキョトン、としていると、クリスはクスクスと少女のように笑って今度こそレジへと向かったのだった。
「……そういえば彼女は外国人か。別れの挨拶と云うやつだな」
少し驚きつつも、そう考えて納得した作之助はコーヒーを飲み干して、ついでに持ち帰り用にケーキも購入してから太宰の家へと向かった。
「ようこそ織田作〜!! 待っていたよ!」
太宰の家へ無事に到着すると、太宰が嬉しそうに扉を開けて飛び出してきた。
珍しくはしゃいでいるな、と思いつつも部屋へと足を踏み入れる。
「お邪魔します」
「さぁさぁ、織田作の為に部屋を綺麗に掃除したんだ。褒め給え」
「偉いな」
「淡白過ぎるよ。もっと無いのかい?」
「……隅から隅まで綺麗だ」
「なんだか口説かれているような言葉だね」
「そうか?」
「ふふ、そうだよ」
太宰は楽しそうだ。
それを見て作之助まで嬉しく思いながらも、太宰の案内に従ってリビングへと入った。
しかし、リビングは呆れるほど物が少ない。ソファとテーブル、テレビのみという、必要最低限の物しか置かれていなかった。
それに白い壁に白い床という、なんだかどこかの実験施設のような雰囲気さえ感じ取れた。
「織田作の為にソファとテーブルを購入したんだ」
「え」
「新品だから、座り心地は善いよ」
「なんだか悪いな」
「善いんだよ! きっと、これからも遊びに来るのだから」
「ありがとう」
「……そう云えば、少し来るのが遅くなると云っていたけれど、何かあったのかな?」
先程の温かい笑顔とは打って変わって、どこか冷たい笑みへと変わったような気がした。
だが作之助はそれを華麗にスルーして、クリスと出会ったということを省略して伝える。
「嗚呼。善いカフェを見つけてな。そこのケーキが美味しそうだったから、つい選ぶのに手間取ってしまったんだ。ほら、土産だ」
「わぁ! ありがとう織田作! 美味しそうだね。準備をしよう」
「俺も手伝おう」
「うん、頼むよ」
ケーキを見せると、太宰はパッと笑ってルンルンとキッチンへと駆ける。
それを見てつられて笑いながら、作之助も太宰に従った。
のだが、キッチン(特に冷蔵庫)を見てつい笑ってしまった。
「お前、極端だな……」
「ん?」
「食器類は最低限度しか無いし、飲み物やお菓子もないのに、野菜室は逆に詰め込まれている」
「嗚呼。其れはね、君に咖喱を作って欲しいなーって思ったからだよ」
「俺が? まァ作れないことはないが」
「だろう? だから今日の一番の目的は、咖喱を作って貰うことなのだよ」
太宰は機嫌良さげにニコニコと笑っている。どうやら本心のようだ。
「……鍋や包丁も用意したか?」
「勿論!」
「なら善い。明日は午後から仕事だから、泊まるのも悪くないな」
「え、泊まるのかい?」
太宰が珍しくキョトンとした。
それが妙に面白くて、つい笑みを浮かべながら尋ねた。
「泊まったら駄目か?」
「駄目じゃない。ないけど、寝る場所が無いね」
「じゃあ帰る」
「え! 駄目!」
今すぐ帰るという訳ではないのに、太宰は何を思ったのか作之助の腕を掴んだ。
「駄目か?」
「駄目! 私がソファで寝るから、織田作は私の部屋で寝給え」
「家主をソファで寝かせるのは善くない」
「ぐぬぬ、じゃあ此処はジャンケンだ!」
「分かった」
「勝った方の云うことを聞く! はいジャーンケーン!」
ポン、という合図の元、グーを出すと見事に負けた。
その手をボーッと眺めていると、太宰が嬉しそうに名前を呼んだ。
「何をすれば善い?」
「まずは咖喱を作ること。次に今日は家に泊まること。そして私から計画を聞いて理解すること。最後に、組織の幹部、ボスを無力化すること。此れが私の願いだよ、織田作」
「注文が多いな」
「まァまァ」
なんだかこのジャンケンすら太宰の計画のうちに入っているような気がした。
まぁ考えすぎかもしれないが。
そもそも、太宰の願いは元から聞き入れるつもりだったのだ。
もしそうだとすれば、全くの杞憂であろう。
だがそこで作之助は太宰の言葉を思い出した。
そう、彼は作之助に咖喱を作って欲しいと云ったのだ。
そこで作之助はなんだか呆れてしまった。つまり組織の計画は二の次だということなのだろう。随分と余裕である。太宰らしいと言えばらしいのだが。
「……分かった。お前の願い、全て聞き入れよう」
「うん! 宜しく頼むよ。さァ、早速咖喱を作ろう。私は……そうだね。手元を観察する役目を担おう」
「其れはつまり何もしないということだな。別に構わないが、そんなことをして楽しいのか?」
「楽しいよ、すっごくね」
「なら善いが。じゃあケーキは冷蔵庫に入れて置いて呉れ。俺は咖喱の準備に取り掛かろう」
「はーい」
◆
「いやー! 流石織田作! 君は料理の腕前も一級品だね!」
「ありがとう。そう云って貰えて嬉しいよ」
太宰は作之助の作ったカレーをモリモリと美味しそうに食べている。
作之助もそんな彼の様子に嬉しく思いながら食べ進めていると、太宰の雰囲気が少し変わった。
「却説、今から計画の全容を話そう」
「今話すことなのか?」
現在カレーを食べているというのに、突然太宰が組織の計画について話そうとしている。
なんだかチグハグだ。
そう思ってつい疑問を呈すると、太宰はまァ善いじゃないか、と云って続ける。
作之助はもう諦めてカレーを食べるのを再開した。
「まず標的の組織が今から一ヶ月後に幹部会を開く。其処を君が叩くんだ。君なら、全員を行動不能にするくらい容易だろう?」
「どうだろうな。まァ、お前の作戦だ。信頼している」
「嗚呼、其の通り。そして君が幹部を行動不能にした後は、警察が駆けつけてくる。其れで終わりだ。簡単だね。相手が異能者で無い分、君の負担は随分と減る」
「其れはそうだな。かと云って油断するつもりは毛頭ない」
「ウンウン。其れが善い」
太宰によればその組織は随分と大きな力を持っているらしい。
それでも“昔”住んでいた魔都横浜に比べれば可愛いものかしれない。
この街は、子供が銃を握ることも孤児になることも滅多にないからだ。
「さァ、デザートに進もうか」
気づけば2人ともカレーを全て綺麗に食べていた。
作之助はやはりチグハグだ、と少しおかしく思いながら冷蔵庫に入れておいたケーキを取り出した。
そしてフォークと共にテーブルへと置いた。
「わァ! 何だか美しく見えるね。じゃあ早速いただきまーす」
「美味いな」
「そうだね。もう一つあってもペロリと食べちゃいそうだよ」
「そうだな」
太宰との定期連絡の時間が訪れた。
安吾は1人部屋でスマホを耳に当てた。そこからは温度のない声が流れてくる。
『安吾、其方の様子はどうかな?』
「問題ありません。全てつつがなく進んでいますよ」
『そう。それじゃあ其の調子で頼むよ』
「勿論です」
『……安吾、後のことも判っているよね?』
「えぇ」
後のこと、とは勿論組織が壊滅した後の話だ。
安吾は今後のことを考えて、心身ともに疲弊する自分の想像が容易に出来たが、現在も既に疲弊している。ぶっちゃけ早く組織を壊滅させて休みたい、とすら考えていた。
「貴方は、其れで善いのですか?」
『嗚呼』
「織田作さんには云いましたか?」
『云ってないよ?』
「……云わなくても、善いんですか」
『うん。別に死ぬ訳じゃないし』
「そういう問題ではありません。織田作さん、絶対に心配しますよ」
『そうかな』
「そうです」
『……そうだと嬉しいね』
「貴方って人は……」
安吾はなんだか胃が痛くなってきた。
そしてやはり、将来の自分の疲弊することが約束されたようなものだ。
この仕事一瞬辞めたい、とすら思うようになってしまった。
まぁ、そんなことは絶対に許されるはずがないのだが。
「もう判りました。ではそろそろ切ります。またお会いましょう。太宰くん」
『勿論。一年後、あの場所で』
▽成り主
次回、組織壊滅の為に暴れます。
つまり次回《if》Part最終回です。来週更新予定。一応後日談も執筆予定。
カフェで軽くデートした女性が世界的に有名な女優であることは全く知らない。そういうことに疎そう。
ただ裏社会の人間だなーくらい。
キスされても特に何も思わなかった。外国人やべーくらい。コイツマジか。
カレーは2日目の方が美味しいので、太宰にそれを食べてもらえて嬉しい。次もまた一緒に何かをしたい。
▽太宰治(文スト)
成り主から女性が好む香水の匂いが微かにしたので、もしかしてベルモットと会ったなと察しつつも、なるべくいつも通りに振る舞う。(※ちょっと冷気出てた)
だがカレーの匂いでそれを打ち消そうと思った。それでも消えなければ、ファ〇リーズをぶち込むつもりだった。
まだ成り主に話していないことがあるが、それを言うつもりは毛頭ない。
▽クリス(ベルモット)
成り主と1度話をしてみたかったので、ちょっかいをかけた。
話をするうちに、ペースを崩されるしボケっとしているしで、本当にこれがこの間見た男と同一人物か目を疑った。
キスしたのは何となく。まぁ友好の証的なアレ。
実はこの人、太宰のせいでかなり忙しいが、合間を縫って会いに来ていた。
▽降谷零
情報が足りないし、成り主にはまた尾行が撒かれるしでキレそう。
多分次の話でもかなりキレそう。
▽安川吉景(諸伏景光)
成り主に無自覚に振り回されており、この男ッ、と若干キレている。
▽坂口安吾(文スト)
太宰のせいで色々とストレスが凄い。
でも死人ゼロで黒の組織を摘発出来るのはデカイので、とにかく頑張るしかない。
不憫。
太宰の今後についても知っているので、マジで生粋の苦労人。
可哀想。



























不憫な安吾が可哀いよーー! 最終回、頑張ってください(*•̀ㅂ•́)و✧