Novel2 months ago · 2k chars · 1 pages

枝豆の抜け殻を元の皿に戻すのをやめろ

永瀬永瀬

ご都合且つ自己満小説となっております。合わないなと感じましたらブラウザバックお願いします。

みなさんこんにちは。もしくはこんばんは、おはようございます。
突然だが、これを読んでいるみんなをオタクと見込んで質問がある。みんなには「好きになるキャラの傾向」ってあるだろうか。私にはある。途端に言うと『イメージカラーは緑・眼鏡・穏やか・賢い・頼れる』といった男が好きだ。いろんなジャンルを巡ってきたオタクなら、1人はキャラクターが思い浮かぶようなテンプレ属性と言ってもいい。
更にこんなことを思ったことはないか。『来世は憧れの完璧イケメンになって、好きなキャラクターたちの隣を歩きたい』などと…。私にはもちろんある。
そしてその欲望の成れの果てがこれだ。

「…ょうすけ!おい京介!しっかりしろ!」
虚な視界に名前を呼ばれる声が響く。ん?きょうすけ……?誰…?
…………
「私だ!!」
「おお!?急に起き上がって大丈夫か?急に倒れたから心配したんだぞ!」
呼ばれている名前が自分のことだとわかった途端、ガバリと勢いよく上体が起きる。そこには不安そうに顔を覗き込む近藤さんの姿があった。
「す、すみません…急にめまいがして……?」
「謝らなくていい。それより今日はもう帰って休んだほうがいいんじゃないか?」
「ありがとうございます、そうします……」
混乱する頭を抱えながら、取り敢えずすごすごと帰宅する。ん?近藤さん……?近藤さんってあの近藤さん?ちらと視線だけで振り返ると、堂々と佇む『近藤道場』の文字が視界に入る。それを振り切るように今度は家まで全力でダッシュした。

落ち着いて、冷静になって考えよう。これはもしかしてもしかしなくとも『銀魂』なんじゃないか!?どうやら私は大人気ギャグSF時々シリアス漫画『銀魂』の、しかも近藤道場の第一門下生という、ガッツリ重要そうなポジションに転生してしまったらしい。ちょっと……キャパオーバーだ。身の回りの事から整理しよう。
私の名前は『山南京介』。史実で言う『山南敬助』を文字った名前のようだ。歳は12歳で、近藤さんの4つ下になる。両親は優しく健康で、令和から見れば質素だが、満足のいく生活を送らせてもらっている。前世を思い出す以前の自分もはっきりと覚えているのだが、京介くんはかなりおっとりとした性格だったようで、矯正と言ってはなんだが、もっとしっかりとした男になるように道場へ入れられたのだろうという想像が難くない。

なるほど…紛れもなく銀魂だ。そう思うと僅かな不安と、大きなワクワクが湧き上がってくる。世界観は結構殺伐としていたけど、大好きだったキャラクターに会えるならモーマンタイ!前世の終わり方は覚えていないけれど、一度は普通に大人になるまで生きた訳だし、今の私は生への欲求よりも好奇心の方が勝つ状態だ。えーあの土方さんとか沖田くんとかと生で会えちゃうってこと!?やばーいすごーいなどという小並感できゃっきゃしていたのだが、ふとあることに気がつく。『山南敬助』ってさ、別の某有名新撰組乙女ゲームで緑の眼鏡キャラじゃなかったっけ……?
じっと鏡の中の己を見つめてみる。眼鏡こそないが、光の当たる角度によっては緑に見えなくもない黒髪、幼いながらに(あっこれイケメンに育つな)というオーラを発する顔面。そこに転がり込んできた前世の記憶。これは……まさかいけるのか?努力次第で憧れド性癖眼鏡お兄さんになることが!?
「……よし!決めた」
知的で眼鏡で優しくて頼れるイケメンお兄さんになってやる。推しに囲まれて恥ずかしくない完璧お兄さんに!俺はなる!

憧れのお兄さんになるには
ひとーつ!眼鏡をかける!
ふたーつ!できるだけ穏やかに紳士で在る!
みーっつ!あと強い方が萌えるので体を鍛える!
というところかな。『知的』部分に関しては、前世の記憶もあることだし、座学面では置いていかれることもないと思いたい。この時代における知識は、付けられるところを見つけたら積極的に付けていこう、ということにした。今焦っても書物とか特に無いしね……。いつかオタク的雑学が日の目を浴びたら嬉しいけどなぁ。

翌日、親に体の不調はないことを伝え、いつも通り道場へと向かう。
「京介!具合は大丈夫なのか?」
近藤さんが心配そうに気遣ってくれた。これが男にモテる男……モテ方お手本にさせてもらおうかな。
「はい、ご心配おかけしました。ですがこの通り元気です」
背筋を伸ばし、穏やかな声で返答する。これがキャラ変の第一歩だ……!とキメたつもりだったのだが、
「京介……お前……」
近藤さんが少し怪訝な顔をする。あ、しまった急に性格が激変してたらそりゃあ戸惑うか!
「なんか大人っぽくなったな!」
あれっ!?すんなり印象操作成功!
「そうでしょうか」
絶対性格変わってるのに、瞬時に受け入れてくれる近藤さんの器のデカさに感服である。とまあそんな感じで私の新たな日常が始まったのだった。

— End —

Comments 4

まゆ太1 个月前
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ゆき2 个月前
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すてら2 个月前
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妃璽李2 个月前
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Sakuria
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