注意書
米花町スピリットの持ち主な一般モブな小説家さん(名前は中禅寺秋子)(前世があるけども役に立つかは微妙)(ファンタジーや児童小説をメインに書いてる)(読者には性癖クラッシャー。性癖の破壊神にして創造神と崇められてる)が小説を盗作されて殺意に目覚めて完全犯罪を遂行しそうになったり。
幼馴染みの萩原さんと。萩原さんの友達の死亡フラグを折る為に同じ手口の事件は模倣犯などの例外を除けば起きない筈!!だって毎週違う事件が起きてたもん!!と先に自分の小説内で事件を起こしてた結果ミステリ作家の仲間入りしたりしながら。
犯罪率バリ高な米花町で犯罪者に殺意を抱きつつ。幼馴染みの萩原さんとショック・スリル・サスペンスなラブコメをする話!!
なお主人公も萩原さんもロマンスの神様ではなくサスペンスの神様に愛されています。だって爆発が春の季語な米花町民なので。
今回は『揺れる警視庁1200万人の人質』編。後編です。
書き癖が強め。久々にコナン夢を書いたので色々変かもしれませんがたぶんあるだろう誤字脱字と共に読み流してください。
あ、東都タワーは前日までサイン会の設営準備の為に臨時休業。サイン会も全員一般人に偽装した警察官だから一般人に被害は出ない予定と萩原は補足した。
降谷は僕たちに話を持ってきたのは爆弾魔に組織犯罪の可能性が捨てきれないからかと問うと。松田は御明察と頷き返した。
やることなすこと、全部がヤケに規模がデカいからな。なんらかの組織のサポートがないとは言いきれなくてな···と伊達は険しい顔で語る。
「わかった。僕も手を貸そう。それと当日は風見をサポートに付けるから遠慮なく使ってくれ。」
「りょーかい。まあ、ゆるゆるといきますか──。」
ハロー、小説家の中禅寺センセーです。研二君とお付き合いが始まったと思ったら江戸川コナン君が毛利探偵事務所に預けられ季節が三回巡りました。
なお年号は変わってないの。それに気付いてSAN 値が減る···てことはなかったよ。米花町民の精神はそんなに柔じゃない。基本、米花町民は精神的にタフです。
でも研二君に会えないまま三年も経ちました。これはアレですね。準レギュぐらいになって事件に関わらないとずーっと仲が進展しない気配。
私、米花町民だけどなにもなければただの一般人というかモブなんだけどな。
いや、コナンワールドのミステリ作家の宿命として警察に捜査協力は頻繁にしているから。ただのモブではないかもだけれども。それは一旦横に置きまして。
私はただいま東都タワーにて『桜、未だに五分咲き』シリーズの新作販売記念で初のサイン会をしてるよ。覆面作家だから顔はみんな大好きハートフル怪盗こと怪盗KID. のコスプレで隠してます。
ちなみにコスプレの許可は本人に貰った。
怪盗KID. がビッグジュエルを盗み出す時に逃走経路を予め割り出して待ち構え。サイン会で君のコスプレして良い?って聞いたら爆笑しながら許可くれた。
対価はサイン本。かなり読み込んだ形跡がある初版の『桜、未だに五分咲き』を懐から出されて驚いた。そんな訳で工藤有希子さん監修でコスプレを。
というかガチの変装してます。ボイスチェンジャーで声も変えてますよー。まあ捜査協力の関係で私の素顔。刑事部の方々にはバレてるんだけども。
あ、サイン会に居るのはみんな一般人のフリをしたお巡りさんです。というのも七年前と三年前に研二君を爆弾でぶっ飛ばそうしやがった爆弾魔が挑戦状を私と研二君に叩き付けて来たの。
うーん、まったく懲りてない。それどころか反省もしてない。
七年前と三年前に運よく捕まらなかったんだから猛省して真っ当に生きていたなら私だって見逃してあげたんだけど。三度も可愛い研二君を爆死させよーって言うなら私にも考えがある訳だよ。
その伸びに伸びきった高い鼻っ柱、私が粉砕してしんぜよう。という訳で犯行予告をサクッと解読しました。犯人の思考をトレースしたら一発だったよ。
思っていた以上に簡単に思考をトレース出来て拍子抜けだった。でも、やってることは凶悪だし。研二君を挑戦者にわざわざ指名して殺す気満々だから。
私も殺意には殺意を返そうと思ってます。雉も鳴かずば撃たれまい。悪意を持って聞くに耐えない鳴き声をあげるなら。当然、私に撃ち獲られる覚悟もあると見なすよ。
という訳で全力で爆弾魔の目論みとプライドを叩き折ることを三年ぶりに会えた研二君にエレベーターのなかで宣誓したら真顔で。
自制を。頼む、自制してくれ秋さん···!!俺に秋さんを逮捕させないでくれと懇願されたよ。
「私が直接手を下しても良いんだけど研二君がダメって言うならなんにもしないよぉ。そう、直接はね。安心しておくれよ研二君。絶対に証拠を残すヘマはしないから!」
「不穏···!!なにもかも不穏なんだよ秋さん!!」
「しょうがにゃいな。本当はSNSを使って社会的にも抹殺しようかと思ってたんだけどやめてあげよう。」
爆弾魔はどうでも良いけど。爆弾魔にだって家族は居るからね。爆弾魔は本当にどうでも良いけど。爆弾魔のせいで哀しむ人間は極力減らさなきゃ。
「爆弾魔は心底どうでも良いけど···」
「なんで三回言ったの秋さん。」
「研二君に害をもたらすモノはすべからく破滅しちゃえば良いのになというお気持ち表明です。三回なのは仏の顔もってヤツだね。今日の私に慈悲は期待しない方が良いかもだ。なにせ優しさはぜんぶ売り切れだから。」
「わァ···あ···」
「泣いちゃった。研二君はちいかわになっても可愛いね。」
「秋さん。ちいかわってなにかわかんないけど俺の直感が秋さんはでかつよだって言ってる!!」
「···でかつよでも研二君だけは食べたりしないよ?研二君が泣いちゃうからね。松田君も千速ちゃんも食べません。」
私、御行儀の良い怪物だもの。食べちゃダメなひとは食べないよとにっこり笑うと研二君は食べるのは俺だけにして欲しいな。秋さんを満足させんのは俺だけが良いと可愛いことを言うから。
私はにっこりと。やだよ、食べたら居なくなっちゃうもんと研二君に返した。
「研二君を食べるぐらいなら自分の尾っぽでも食べるよ。研二君はね、灰になっても酒にとかして呑んであげない。灰の一粒でも研二君は研二君だからさ。私に研二君は食べれっこないんだよ。」
「···俺が寺になんか行きたくないって秋さんに言ってたとしても?」
「うん。君が嫌がっても弔う。弔わせてくれないと困る。だって研二君にはちゃんと極楽に行って欲しいもの。私はきっと地獄行きだろうから。」
「秋さん···?」
「研二君が私を残して死ぬ時は研二君が誰かに殺された時だけだろうからね。私は、君を殺したすべてに復讐してから死ぬよ。」
君を私から奪ったその要因に関わる大勢の誰かを巻き添えにして。人であれば殺そう、組織であれば壊滅させよう、国ならば亡ぼそう、世界ならば必ず終わらせてみせよう。
「私は私の持ちうるすべてを使って君が喜ばない敵討ちをする。慈悲を捨て、夢を捨て、誇りを捨て、友情を捨て、道理を捨て、喪った愛を求めて哭きながら。怪物として人間を喰らおう。」
だって私は怪物だ。どんなに人間ぶっても怪物であることに変わりはないし、人間とは相容れない生き物だ。私の爪は容易く肉を裂き、私の牙は骨を砕くだろう。
研二君があまりにも私を普通の女の子みたいに扱うから勘違いしてしまいそうになるけど。私だって向こう側のモノなんだ。怪物は怪物だ。
蛹から羽化した蝶がもう芋虫には戻れないように。あの夏の日。羽化してしまった私は人間には戻れない。もう一生怪物のままだろう。でもね、怪物にだって流儀はあるの。
「この世には穢してはいけないモノがある。それを忘れさった怪物を怪物たる私は決して許しはしない。同じ怪物として引導を渡そう。残酷に、無慈悲に。跡形もなく。」
私はシルクハットを脱いで、顔を覆っていたゴム製の面を剥ぎ。エレベーターの天井で爆弾を解体する研二君に笑う。
私はエレベーターの壁に背中をつけ、気楽な想いで研二君を眺める。研二君が爆弾の解体を失敗することはない。だってアクセル全開の研二君は無敵だからだ。
「···秋さんの言うことは何時だって正しいけど。その見解だけは同意出来ない。秋さんは怪物なんかじゃない。俺は子供の頃からずーっと秋さんのことを魔法使いだって思ってきたからさ。」
「私が魔法使い?」
「そう、魔法使いだ。物語を紡ぐことで誰も目にしたことがない、聞いたこともないような。素敵な世界に俺を連れて行ってくれる、この世で唯一の魔法使いだって。」
だから、まあ。俺も頭にキテるんだ。しょうもないプライドの為に俺の。俺だけの大事な魔法使いを傷つけよーとした。
「お前ら爆弾魔にな──!!」
「···研二君や。これ爆弾魔も盗聴器で聴いてるんだけど。煽ってませんか。」
「全部承知で煽ってんのよ、秋姉ちゃん。」
液晶に二ヶ所目の爆弾が設置された場所のヒントが表示され、研二君はあと二文字というところで爆弾の起爆装置を解体した。ヒントは十分。
開かれたエレベーターの前で爆発物処理班に混じっていた眼鏡の青年に研二君が耳打ちし、眼鏡の青年は頷いて離れた。あの青年からきっと連絡が行くのだろう。頭がキレて度胸もあれば腕っぷしも強い。黄金の桜を背負う研二君の友達に。
研二君に見つかる前に近くに居たお巡りさんに帽子を預けて歩き出す。研二君を三回も爆弾でぶっ飛ばそうとした爆弾魔にキレているのはなにも私だけじゃない。
エレベーターで一階に降りて待っていてくれた黒いライダースーツの千速ちゃんに。行こっか、爆弾魔のもとにと笑うと千速ちゃんも美しい微笑を見せ、ヘルメットを私に放り投げる。
ヘルメットを受け取ってバイクに跨がる千速ちゃんの後ろに座る。振り落とされないようにしっかり掴まっていろよ!!と獰猛に笑う千速ちゃんに私は最速で不っ逞ヤツらのトコまで連れていってね、風の女神さま!と笑い返した。
「どうして仕掛けた爆弾が爆発しないのかって顔をしてやがるな──。」
歩道橋、その中央。双眼鏡を手に動揺する痩せぎすの男に松田は煙草をくわえ、革靴を鳴らしながら携帯をぶら下げる。
あんたのお仲間は俺のダチが捕まえたぜと痩せぎすの男の動揺を鼻で笑う。
痩せぎすの男。爆弾魔が松田から逃げようと後ろを振り返れば、爪楊枝をくわえた伊達が仲間を連れて立ち塞がる。
「液晶パネルに表示されたヒントだが。アンタは中禅寺先生と萩原を甘く見すぎだ。」
パネルに表示されたEVIT。ありゃ探偵の英語表記のDETECTIVEの逆だろう。探偵の逆は偵探。つまり帝丹。
帝丹という名の学校で日曜日に生徒が集まっているのは全国模試をしている帝丹高校だけ···。
「そして爆発する瞬間を見る為に必ず此処に来ることもぜんぶ中禅寺先生と萩原が読み切ったぜ!」
「ッまただ。また奴等が俺の邪魔をするのか!」
爆弾魔の憎しみに凝り固まった叫びを三人目の声が冷ややかに遮る。
「へぇ···。二人に挑戦状を叩きつけたのは貴方では?」
目論み通りに行かなかったからといって喚き散らすとは中禅寺先生が言うように稚拙で頭でっかちな子供のようですね。
貴方はあの二人の失態をマスコミに公表して。警察の威信とミステリ作家としての名声を失墜させようと企んだのでしょうが。
「貴方はあの二人の手のひらで得意満面でふんぞり返っていたに過ぎませんよ···。」
「おー、おー、笑顔で容赦が無さすぎないか私立探偵の安室さん。」
「萩原刑事も中禅寺先生もポアロの大事な常連さんですし、中禅寺先生には一方的に恩があるもので。これでも怒ってるんですよ。僕も、唯も。」
「中禅寺先生からすればちょっとした助言だったんだろうし覚えていないかもだけど。潜るなら顔は変えとけって萩原刑事ヅテに伝えられて俺は命拾いをしたから。中禅寺先生と萩原刑事に恩は返さなくちゃね──。」
「クソッ···!!」
松田の隣に降谷。伊達の隣に諸伏が並び立ち、爆弾魔を牽制すれば爆弾魔は歩道橋から飛び降りて走行中のバスの屋根に落ちる。
それを追うべく歩道橋から飛び降りた松田の視界を法定速度ギリギリの速さで一台の大型バイクが通り過ぎる。大型バイクには女性が二人。
「まさか──!!」
松田は半笑いでこの世で怒らせたらこえー女ツートップがキレてやがると爆弾魔を追った大型バイクの女二人。秋子と千速に。
あの二人が爆弾魔をぼこぼこにしちまう前に止めねぇと···!と飛び降りた時に着地した車の屋根から飛び出した。
「警察官はね。誰もが誇りと気高い信念を持って国家と国民を守るべく奉仕する。」
私たちは警察官の善性によって救われているんだよ。常に私たちの見えざる場所で警察官は己の職務を遂行し続ける。例えそれを誰にも知られなくとも。公正、厳粛に。
「裁かれるべき悪から国家と国民を守る防波堤たらんと。そんな彼らを人は正義の味方って呼ぶんだよ、ヴィラン。」
爆弾魔の目の前には小柄な女が居た。組み付けば容易く首の骨を折れそうな、そんな女を前に爆弾魔が身動きも出来ずに路地裏の隅で硬直しているのは女が右手に持つ拳銃のせいだった。
小柄な女は嗤う。お前も私もヴィラン。怪物だ。所詮は同じ穴の狢。だから高説を垂れる気はないと。
「改心など求めないしさせる気もない。これはただの意思表示だ。お前のあらやる尊厳を砕き壊すという。」
「お前、まさかミステリ作家の中禅寺か──!」
「間抜け。知能犯を気取るならもっと早く私の正体に気付かないと。まぁ、気付いたところでね。」
お前が死ぬことに変わりはないけれど。ねぇ、御同類。怪物であっても穢してはいけないモノがこの世にはあるんだよ。
「私はそれを研二君に見出だした。その心に光を見た。眩い程に鮮烈な白い正義を──」
それをね。穢されるのは耐え難いんだ。だからお前は殺す。怪物は人間を喰らうけど。怪物を喰らう怪物が居たって良いでしょう?と女は。秋子は微笑み。
拳銃の引き金を引く間際に半ば飛び掛かる勢いで萩原が秋子の腕を押さえ込み。俺に秋さんを逮捕させないでくれって言ったよなッ!?と叫んだ。
「···賭けてたの。研二君が間に合うか。あーあ。また、悪いヤツを殺しそびれちゃったな。」
仕方ないか。研二君は正義の味方だから。秋子はにこりと笑って右手の拳銃を下ろし、逃げ出そうとした爆弾魔にジャケットの下に隠していた予備の拳銃を左手で掴んで躊躇いなく撃った。
乾い破裂音。崩れ落ちる爆弾魔に萩原が息を飲むなかで秋子は銃口から飛び出した薔薇の造花を見せながら。
私も言ったよ。研二君が嫌がるから直接手は下さないってとけらけらと笑う。千速ちゃんにも見張られてたしと振り返るとヘルメットを取りながら。
私がついていて殺させる訳がないだろうとニマニマ笑い、秋子と千速は手をパシンとあわせて。作戦成功~と悪戯っぽく萩原に微笑む。萩原は心っっっ臓に悪いんだよ二人ともぉ!!と素早く秋子を羽交い締めにして力一杯に抱き締めた。
「萩、そろそろ俺たちも撤収するぞ。」
「陣平ちゃん。」
煙草をふかしながら現れた松田に萩原は目暮班にパトカーに連行される爆弾魔から視線を逸らさずに、右手に拳銃を持ったままの秋子を肩にひょいと担ぎ。
陣平ちゃん、秋さんの事情聴取は明日にズラしといてちょーだいとウィンクし。俺たちはこれからデートだからと語尾にハートが付いてそうな。敢えて甘い声で笑い。
誰もが秋子の右手に持つ拳銃が玩具だと思い込んでいる内にその場を離れた。予め停めていた警察車両で法定速度ギリギリ。
アクセル全開で向かったのは埠頭。萩原は没収なと秋子の拳銃を奪い、指紋を拭った上で埠頭から拳銃を海に投げ棄てた。小さな水柱と共に海中に沈んだ拳銃を見送る。
「研二君は聞かないんだね。アレが本物だったのかって。」
警察車両に寄り掛かりながら途中で立ち寄ったコンビニのコーヒーを飲みながら秋子が聞くと。研二は本物か偽物か、見ればわかると溜め息を吐く。
アレは玩具です。いま、そう決めたと秋子に振り返り。どこであんな物騒な玩具を手にいれたのかは聞かないでおくと秋子から紙カップに入ったコーヒーを受け取り萩原は直接手は下さないって言ってなかったか?とジト目になる。
「私、研二君には嘘をつかないよ。爆弾魔は自殺する予定だったから。逃げ切れないと悟って隠し持っていた拳銃で頭を一発ドカン。ほら、嘘はついていないでしょう?」
「秋さん、」
「まあ、嫌な予感がしたみたいで千速ちゃんに見張られてたし。研二君が来ちゃったから。私はまたしても犯罪者になり損ねたって訳です。おめでとう。またまた研二君の勝ちだ。私は大人しく紙面の上で裁かれない犯罪者たちに罰を下そう。」
「秋さん···!」
「私は変わらない。なにひとつ変われないんだよ研二君。」
機会が巡ってくれば私は躊躇いなく裁かれない悪を喰らうよ。だから、君が。研二君が私を眠らせて──。
「私は魔法使いなんだって優しい夢をみさせてくれないかな。きっと夢を見ている間は優しい秋姉ちゃんでいられるから。」
「なら俺は声が枯れるまで子守唄を歌おう。人一倍優しい秋さんが穏やかに眠れるように。」
誰にもその眠りは破らせやしないさ。だから秋さんは俺の隣で眠ってて。
「なあ、秋さん。秋さんが秋さんであるなら。どんな姿でも俺は構わないんだ。それだけはなにがあっても変わらない。」
「···研二君の物好きめ。自分から厄ネタを背負うなんて。何時か絶対に損をするぞー。」
「じゃあ秋さんはずっと俺が大損しないように見張ってなきゃだな。それこそ一生。ずーっと側で俺だけを見ててくれ。」
「一生?」
「そう、一生だ。」
怪物は今日も微睡む。自分は魔法使いなのだと優しい夢を見ながら。もしも、何時か私が目覚めなくてはいけない時が来たとするのならば。
その時はどうか君が私の息の根を止めて欲しいと願いながら。怪物は微睡み続ける、愛しい人の子守唄に耳を傾けながら。


























