Novel23 days ago · 8.5k chars · 1 pages

【8】一般人の身体は予想以上に庇護欲を育てていたらしい。

こんぺこんぺ

8話 酒に酔ったその後と、今後について交渉してみる話です。 ・ネームレス ・捏造過多 ・キャラ崩壊 *** 読んだ後の苦情は一切受け付けません。 誹謗中傷はおやめ下さい。 読んで、無理だと思ったらそっと閉じてください。 自衛お願いします。 *** X↓ https://x.com/knp_pppp1 マシュマロ↓ https://marshmallow-qa.com/o8ol2ii1due8qkc

びっくりするほど頭が痛くて、目が覚めた。
 ちょっと気分も悪いし、胃もなんだか重い。つまり、現在の私の身体はわかりやすく絶不調というわけである。まあ、この世界に来てから怪我もせずに健康だったことなんて一度も無いのだが、それはさておき。
 不調を訴える脳を無視して、今の状況に至るまでの経緯を頑張って思い出してみる。
 そうすれば、なんとなくボヤ〜っとした記憶が浮かんできた。わずかに残っているそれは───そうだ、スナックお登勢!
 私はあろうことか、あのお登勢さんとの初の顔合わせで初っ端から酒に酔っては、最終的に眠ると言う迷惑極まりない最悪なムーブをかましてしまったのである!!!

 いやでも、ちょっと言い訳をさせてもらいたい。
 まさか、この世界の私の身体があんなに酒に弱いだなんて思わないだろう。現世では別に酒に弱くも強くもなくて、多分平均的だった。だから、ハメさえ外さなければこんなことはそう経験しなかったのである。
 それに、いくら今の身体が弱いとは言っても物理的な方面のみだとばかり思っていたから。

 だが、実際にこの身体の不調の原因はまさしく二日酔い・・・! 一口しか飲んでないのに、どういうこと!?
 トリップなんていう非現実的なことが起こっているのだから、そこのところは臨機応変にやって欲しかったよね。いや、そもそもトリップした時点でこの世界に見合ったつよつよな肉体が欲しかったけど!

 嗚呼、愛しき我が相棒こと酒よ・・・ブラック勤めの私にとっては、変えの効かない大切な存在だったのに。
 学生の頃、トリップは夢いっぱいなご都合主義なものだと思っていただけに、そのギャップが苦しい。夢小説の中では最強になる話が多かった気がするのだが。・・・あれ、今の私ってあまりにもそれと真逆すぎないか。異世界トリップの王道って、知らない世界に飛ばす代わりにめちゃめちゃ強くしておくよ! なんて神様と話すものなんじゃないんですか。

 なんて、意味わからないところに思考が飛んでいたのが、二日酔い特有の胃の気持ち悪さと頭痛、それから異様な喉の渇きによって強制中断された。
 ・・・つらい! 銀魂の世界でこんなリアルな苦しみを味わいたくなかった! 大前提、ちょっとしたことで怪我を負うような弱き肉体になりたくなかった!

「よォ、おねーさん。調子はどう・・・って、やっぱ駄目そうだな」
「さ、坂田さん・・・」
「あの調子じゃそんなこったろうと思ったわ。ほら、水飲めるか」

 や、優しい〜〜!
 身体がボロボロの時って精神的にもやられてるから、こんなふうに身体を気遣ってもらえただけでももう泣いてしまう。現世、自己責任が普通の社会で生きてきた身としては、こんなに感動すること他にないと思う。

「まさかおねーさんに、あんな大胆な所があるなんて俺ァ知らなかったわ」
「す、すみません、・・・ほんとに」

 いやまあ、そりゃあそうだ。
 主人公からしてみれば、今の私は初対面の相手の前で酒に酔っ払ってそのまま寝入った失礼極まりない女である。な、なんて迷惑な・・・! 申し訳なさすぎる!

「おねーさんさぁ、此処に来てから何かと謝りすぎじゃねーか。もっとリラックスしろよ」
「え、ああ・・・それだけ色々とご迷惑をおかけしているので」

 主人公の言葉に返せば、何やら悩んだような顔をして。なぜだがズイと身体を近づけてきた。いや、あれか? 二日酔いのせいでそう見えただけ?
 いやでもやっぱり近いな。前も思ったけど、坂田銀時ってこうも人と触れ合うような人だったっけか。

「・・・ま、確かに知らねー男に触られそうになっても抵抗しようとしなかったのは、一つのやらかしかもな」
「それは一つとして数えてませんでしたが・・・確かに、また怪我しちゃうところでしたもんね。すみませんでした」
「そこじゃねーよ、いやそれもあるけど。つーか、また謝ってるし。オメーはそうでもしないと気が済まねーのか」

 社会人という生き物は、一番初めに謝罪を覚えるのものだと思う。
 自分が悪くなくても部下がやらかしたら私の責任だし、上司の理不尽な言葉もたくさん被せられるのだから。その度に謝罪を言葉に出していたら、日常生活でも自然と初めにその言葉が出てきてしまうのだ。

「すみません、癖で」
「また謝ってんぞ」
「あっ」
「・・・まあいい。とりあえず、おねーさんは身体を休ませろ」

 二日酔いで、水を飲んだ後フラフラしていた私を主人公が支えてくれた。もちろん、例の如く触っているのか触っていないのかもわからないレベルの優しさでだ。
 ガラス細工でもこんな扱いされないと思う。坂田銀時がガラス細工を丁寧に丁寧に扱ってる様子なんて想像もできないけど。私を怪我させたことのある過去というものは、ここまで主人公の人格形成に影響を与えてしまっているらしい。
 そしておそらく、さっき近づいてきたのはこれを察知してのことだったのかもしれない。彼がこうも私の変化に過敏になったのは、病院からここに至るまでの道で色々と思うところがあったのかもしれない。いや、その実は本当にお世話になりました。

 布団まで私のことを運んでくれていたらしく、そのままゆっくりと身体を倒された。あの、病院とかにあるベッドが自動で動くやつのさらに丁寧版みたいな。なんて至れり尽くせりなんだ。
 いやでも、私はちょっとというかかなり違和感を覚えてしまう。二日酔いでいくら頭が痛くて回らないとはいえ、だ。
 どうして坂田銀時はこうも、名前すらも知らぬ女のためにこんな対応をできるのだ、と。

 彼は、ある程度の利益を見込めないことには手を貸さないと思っていただけに、ちょっと というかかなり驚いた。事故によるアレコレはもう済んだ話だし、わざわざこんな身元も何もないような女に手を貸す理由なんて、本来は彼に無いはずなのに。
 まあ、それでも。一度手を貸した人間には最後まで責任を持つということなのかもしれない。だが、それを考慮しても"やりすぎ"という他ないだろう。
 わりと物語のモブに当たりが強めなツッコミを容赦なくしている主人公の姿を思えば、こうも優しい力で触れてくるなんて多分誰も予想できないと思う。

「・・・坂田さんは、どうして私に優しくしてくれるんですか」
「あ? 突然なんだよ」
「普通の人なら、見知らぬ女にわざわざこんなことしません」
「そりゃあ、そんなのお前だか・・・・・・んん、」

 主人公は何か言いかけて、なぜか慌てたように口を押さえた。え、何を言おうとしたんだ。
 自分が言おうとしたことに自分で驚きました、なんて顔で此方を見てこないでください。私の方がびっくりしてますよ。ただでさえ痛みで頭が上手く回らないんだから。

「あー、その、あれだ。身寄りも記憶も何もねー奴を見捨てるような真似、普通はやらねーよってことだ」
「優しいんですね」
「オイオイ、そりゃねーだろ。普通のことだろーが」
「その普通のことが出来る人は、きっとそう居ませんよ」

 現世ではわりと個人主義な人が多いと思う。そりゃ全員に当てはまる特徴では無いが、基本的には他人に深く干渉しない人がほとんどだろう。ある程度責任を果たした後も、利益を求めずにこんな甲斐甲斐しく世話を焼いてくれる人なんて何人いることか。多分、ゼロに近いんじゃないかな。
 そう、それくらいには大変なことを、責任も何もないのにやらせてしまっている。・・・申し訳なさで、死んでしまいそうだ。

「・・・だから、本当に」
「おい、謝んなよ」
「え?」

 なんでわかったんだ。
 実際、今の私に出来ることなんて、多大なるご迷惑をおかけしていることへの謝罪を誠心誠意することくらいだと思っているのだが。だって、いかんせん私はここへ身一つで来たものだから。
 なんて、考えていたら。なぜだか珍しく真面目な顔をしている主人公の顔が目に入ってしまって、色々と考えていた思考が止まってしまった。

「俺がやりたくてやってんだよ」
「・・・そ、れは。目的もないのにですか?」
「・・・・・・あるっちゃあるけど、ここでは無いっつっとくわ」

 いやあるの!? 何の目的があって!?
 私は彼の好きな結野アナのように可愛くもなければ戸籍も名前もお金もない、いわばとんでもないコブ付きの人間なのに!? そんな女に、何の見返りを求めて!?

「とにかく、だからもう2度と謝んな。わかったな」
「・・・癖みたいなものなので、それはちょっと」
「どーいう癖だよ、おねーさんの故郷はとんでもねーところなの?」

 わあ、ブラック企業がとんでもねぇ場所扱いされてる。いやまあ、実際とんでもねえ場所なんだけど。

「お姉さん! やっと目が覚めたアルか!」
「あ、神楽ちゃん」

 そこで襖が開いて、神楽ちゃんが駆け込んできた───ところで。ピタリと、なぜか彼女の動きは止まった。
 そして、わなわなと震えながら此方を指さしてきて。

「こ、こんの腐れ天パァァァァ!!! 覗きの次は、抵抗もできない状態のお姉さんにセクハラとは、なんてことしてるネ!!!」
「え? セクハラ?」
「お前、なんか勘違いしてねーか? 俺ァそんなこと誓って・・・」

 と、そこで、二人して今の体勢を確認してみる。
 主人公は、私の腰と腹を支えたままの姿勢で止まっていた───まあ、つまり。めちゃめちゃ距離が近かった。
 しかし、酔っ払いの介抱をするのならこれくらい普通だと思う。神楽ちゃんはなにをそんなに怒ってるんだろう、と落ち着いて自分の姿を確認してみれば。

「・・・ん?」

 着物、着崩れえぐいな。
 酔っ払ってへにょんへにょんになっているところを運ばれたのだとしたら、まあこれくらいにはなるかも・・・いや、わからない。今まであまり着物を着たことがないから。
 そう考えていたと同時、おそらく主人公も今の状況を理解したらしく、ダラダラと冷や汗をかき始めた。

「ま、まてまて。誤解だ。そりゃあラッキーとかは思ったよ? けどそれよりもおねーさんを介抱しなきゃって気持ちの方が強かったから、下心とか、そんなのはマジでなかったからね? あのだから神楽ちゃん、一旦落ち着け。話せばわかる」
「何も誤解じゃないネ!!! オラァ!!!」

 神楽ちゃんの掛け声とともに足が飛んできて、主人公は壁に叩きつけられた。その後、漫画だったらドカバキボコなんて効果音がつくであろうほどに暴力を浴びせていた。え、えぐい。
 急いで止めようとするも、そうでした。ただでさえ弱すぎる身体が、さらに今は酒で壊れてるんでした。なので身体を動かすこともできず、私はただ叫ぶことしかできなかった。

「か、神楽ちゃん。本当に誤解だから、・・・って、まってまって坂田さんが死んじゃう」
「こんな奴は死んだ方がいいアル!!!」

 壁がバキバキ壊れていくごとに、主人公の顔も腫れていく。あれ、私だったら本気で死んでたどころか、命3回分くらいは亡くなってたと思う。

◇◇◇

 あれから、自分で動ける程度には怪我が治り、数日が経った。
 万事屋は、あの憧れの世界のまま、ちゃんと依頼を受けたり三人と一匹でわちゃわちゃしていた。ただし、そこに例外の私を加えて。
 依頼の時は必ず三人のうちの誰かしらが家に残ったり、定春が私の体の周りに鎮座したり。まあ、とにかく迷惑をかけまくっている部外者・・・・・・それが私である。分かってはいたが、私ってとんでもなく邪魔な存在ではないか!!!
 いくら神楽ちゃんと新八くんに会う前の主人公が一人で切り盛りしていたとはいっても、今は三人体制でやっているのだ。私のせいで大切な人員をこちらに割かなくてはならなくなっただなんて、私はちょっと腹でも切るべきなのかもしれない。
 ───そういうわけで。

「色々とお世話になりました、私は就職先でも探すことにします」
「は?」

 朝食のタイミングで、切り出してみた。
 そうすれば、三人の視線が一斉に此方へと注がれる。え、そんなに見る? 部外者の居候がやっとここから出るって言ってるんだから喜ぶものかと思っていたのだけど。

「今はまだ無理ですが、ここに来てから受け取った分はきちんとお返しします」
「いやいらねえって。・・・おねーさんさぁ、自分が被害者の自覚あんの?」
「いえ、気にしないでください。あれは不慮の事故でしたし、もう終わった話ですから」
「いや気にするっつーの。・・・んで、どーいうつもりよ。返すって」

 もちろん、彼らが依頼で外に出ている間、私は何もしなかったわけではない。社畜をやってた身だぞ、そこんところは舐めないでほしい。
 取り出したのは、お金を貸してもらえる場所と、バイト先のリストである。

「初めのうちは坂田さんの名義を借りなければなりませんが、いつかは返せるようにいたしますので」
「いやいや、待てよ。おねーさんの身体で、ここのバイトができんのか?」
「そうですよ、お姉さんはここにいるべきです」
「お金のことは気にしなくて良いアル」

 これはかなりの正論である。
 いやだが、そうは言っても私はそろそろ元の世界に帰るために色々調べなければならない。なにより、この三人のお荷物になっているという状況に納得できない。

「で、ですが。いつまでもこのままお世話になっているわけにもいきませんし・・・なにより。故郷に帰るためには、必要不可欠なことではないですか」
「・・・故郷に」

 なんだか悲しそうに、神楽ちゃん呟いた。
 そっか、三人の中では私って天人なのか。私に記憶が無いとはいっても、ある程度出稼ぎに来たのだろうと、きっと思っているはずだ。まあ、実際、名前以外は全て覚えているんですけどね。

「・・・・・・帰るって、あんな隈作らせたり、謝罪を強制させて来るような場所にか?」
「え」

 ここで、それが出てくるのか。
 いや、正直に言うと。そりゃあまたあの労働の日々は嫌だよ? しんどいし苦しいし、精神が焼け切れるし。トラックに跳ねられた後の私の身体の行方とか、もろもろの心配事だってたくさんある。
 ・・・だけど、やっぱり生まれ育った故郷に帰りたいと思うのは当たり前ではないか。家族とも仲は良かったし、最近は会えてないけど友達だって居たのだ。
 だから、総じて言えば。私はあの世界が好きなのである。

「まあ、そうか。おねーさんは何も覚えてねーから、そういうことが言えんだな」
「え、えっと・・・」
「此処だったら、おねーさんをあんな死人みてーな顔にはさせねーよ。・・・だから、わざわざそんな場所に帰る必要なんてねーだろ」

 坂田銀時って、神楽ちゃんが故郷に帰る時、こうも止めてはいなかったと思うのだけど。それなのに彼が此処まで言うなんて、そんなに私、死にそうな顔してました?
 いやまあ、限界社畜の顔ってほぼ死人みたいなものだしな。トリップした時なんて、さらに不幸続きでもっとヤバい顔をしていたとは思う。でもちょっと、なかなかに失礼だぞ。
 基本的に騒がしい神楽ちゃんと新八くんだが、なぜだか今ばかりは静かである。真剣な顔でなぜか此方を見つめてくるばかり。ええ、なんでそんなシリアスな顔をしているんですか。

「まあ、そんなに働きてーのなら、ここの電話番でも任すわ」
「いや、それは根本的な解決には至らないような気がしますが・・・」

 あなた達に迷惑をかけたくなくて此処を去るための口実に働くことを提案したのに、これでは本末転倒だと思う。

「俺たち三人は全員忙しいからな。おねーさんがそれを請け負ってくれるだけで助かるってもんよ」
「いや銀さんも神楽ちゃんも普段ゴロゴロしてるだけですよね」

 新八くんのおかげで、ちょっとだけピンと張っていた空気が緩くなった。いや、そもそもなんで独り立ちします! って話でこうも謎の緊張感が走っていたのか疑問でしかないけどね?
 と、そこで、タイミングが良いのか悪いのか、電話が鳴り始めた。もちろん、そうなれば三人がどうぞどうぞなんて手を此方に向けてきた。あ、もう、私は強制でその担当に任命されちゃってたんですね。まあ確かに、何もしないでそのまま棒立ちしてるだけよりは、役割を与えられた方がマシなのだけど。

「もしもし、はい。万事屋銀ちゃんです。ああ・・・今、代わりますね。少々お待ちください」
「ぐぎっ」

 電話に出たら早々、お相手様は私に用なんてなかったみたいだ。これは私が今回この仕事を請け負った意味、あるのだろうか?
 電話を代わるために保留ボタンを押して、主人公たちの方を振り返れば。なぜだか、心臓の辺りを抑えて呻いている主人公と、その主人公をすごい目で見ている二人が目に入った。え、この短時間で何があったの。

「銀さん、お姉さんはただ店名を言っただけですよ」
「いくら名前を呼ばれたことがないとは言っても・・・はあ、情けない男ヨ」
「いや別に? こんなので大人の銀さんは動揺しないし? そんな、お前らみてーに軽々しく呼ばれたいなんて願望もありませんし?」
「私達がずっと前から呼ばれているからって、男の嫉妬は醜いアル」

 いやずっと何の話をしてるんだこの人達は。
 三人でコソコソと此方をチラチラ見ながら話さないでください。まさか悪口とかじゃないよね? いくら社会人としてあらゆる逆風に抗ってきたとは言っても、辛いものは辛いのよ。

「あの、坂田さんと直接話したいみたいで」
「おい、ちょ、おねーさん待て」
「なんですか?」
「いや、さっきの、もっかい言ってくんね」
「??? 坂田さんと直接話したいみたいです?」
「いやそっちじゃなくて!!!」
「え??」

 神楽ちゃんが「あーあ、素直になれない男は惨めネ」なんて呟いている。
 いや本当にどういうこと。主人公はどうして急に耳が遠くなったんだ。何回も坂田さんと話したいみたいですよって答えているのに、違うって否定されるんだけど、どういう意図? 違うって何がだ。
 なぜだか面倒くさそうに新八くんがため息をついたあと、私と主人公の間に入ってきた。

「お姉さん、銀さんのことを銀さんって呼んでみて下さい」
「え? なんでですか」
「な、なんでってお前、・・・新八と神楽のことはフツーに下の名前で呼んでんだろーが!」
「いやそんな、坂田さんはれっきとした大人ですし・・・」

 そう言えば、神楽ちゃんと新八くんがあちゃー、なんて言ってはおでこを押さえて、主人公はとてつもなく悲しそうな顔をした。え、なんで。
 いやそれよりも、電話主さんをお待たせしてるんだから、主人公は速く電話をとってくれ。

「・・・・・・ここの店名は」
「? 万事屋さんですよね?」
「ちげぇよ、フルネームで。さっきみてーに言えるだろ」
「万事屋銀ちゃんです」
「よし、もう一回」
「万事屋銀ちゃん」
「な、情けないアル・・・」
「テメーらに俺の気持ちなんてわかんねーだろーなァァ! 名前を呼んでもらえてる、オメーらにはなァ!!!」

 いやあの、いつまでこの謎の問答が続くんですか。はやく電話を取ってくれ主人公。

●夢主

社畜時代の名残で未だにすぐ謝っちゃうし、トリップしてきた当初は睡眠不足とかストレスとかの諸々で顔色が悪かったために、今回はその弊害が出た。
万事屋のヲタクをしていたからこそ、依頼に三人揃って出ていないのを見るのがとてつもなく辛い。三人揃えない原因がこのモブ中のモブたる自分ということはもっと許せない。
頑張って独り立ちします! って話をしたのになぜか有耶無耶にされて電話番を任されることになった。どうして。
これからも頑張って駄々は捏ねてみる。

●万事屋メンバー

外に出たいとか言い始めた夢主を全力で止めた。お姉さん、ちょっとのことで怪我してきた過去を忘れたんですか!?
名前を呼ばれたくて頑張ってる銀時を手助けしてあげたが、イマイチ効果は発揮しなかった。まあ私達/僕達は名前呼んでもらえてるのでね!!!(マウント)

●坂田銀時

ちょっと酒を飲んだだけで酔って眠り始めるわ、人とぶつかっただけで骨が折れるわ、そんなか弱い生物を外に出すわけにはいかない(使命感)。
前回、知らない男に触られかけても抵抗しようともしなかった夢主の危機感のなさを知っているだけに信用ならない。
夢主の状態を見るに、故郷はろくでもねー所だろと思ってるので、帰りたいという夢主の願望には反対ぎみ。それでも帰りたいと言うのならば検討はするけど、許可するかどうかは悩みどころ。
何で俺だけ名前じゃねーんだよ。呼べよ!!!

— End —

Comments 26

黒にゃんこ12 天前
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I
izu14 天前
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モンちゃん20 天前

面白くて一気読みしちゃいました!早く続き読みたいです!

ぱぴの21 天前

待ってましたもうほんとに大好きです

雪香21 天前
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ミナ21 天前
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しちみ21 天前
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22 天前
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lyra22 天前
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Sakuria
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