Novel1 years ago · 4.6k chars · 1 pages

あなをほる×あまごい×にほんばれ=てだすけ

ネギトロねぎとろネギトロねぎとろ

捏造たっぷり、クロスオーバー、not旅人。 ゲーム本編魔神任務キャラ諸々ネタバレ含む。 お久しぶりです。お元気ですか。私は元気です。野菜になりたい。ど天然と天然コンビ。走り書きの小ネタですが没にするには勿体無い根性投稿。まじんにんむやりました。むり。好きが増えるよ推しが豊作の秋。 連休終わっちゃうの無理すぎる野菜になりたい。そんな気持ちでしたためました、お楽しみください。 誤字脱字気づいた時に直します。 正気に戻ったら直したり増やしたりするかもしれない。

「ばあちゃん、見てくれ。この前、畑で取れたすごく珍しい野菜を持ってきた。」

オロルンくんは足元にいた私の脇を掴んで持ち上げた。ばあちゃん、と呼ばれた少女に会いにきてはや数分。わりと突き刺さる視線を受け止めて、同じ時間。

「綺麗に育っていた大根たちの横に見たことのない黒い子が生えてたんだ。ばあちゃんでも見たことないと思う。最近は一緒に寝てる。」

興奮を隠さない早口が告げる。世紀の大発見と誰かに話したくてたまらなかった喜びが滲み出ている。無言で聞いていたばあちゃんのふつふつと煮えたぎる激情に彼は気づかない。ばあちゃんが拳を振り上げオロルンくんの額に強烈な一撃を放つまであと数秒。

「大根の変異種かもしれない、この子にお願いすると太陽と雨を自在に操れるんだ。大根王だったらどうしようばあちゃん。もしかして僕は大根王を」
「どこからどう見ても生き物でしょう!?この野菜バカ〜〜〜!!!」

野菜じゃないですオロルンくん。その一言を何度思ったことか。ただのにほんばれとあまごいだよ。私はでんせつでもまぼろしでもないよ。無事に解放されたので地面に着地した。気持ちを代弁してくれたオロルンくんのばあちゃんの足元に擦り寄った。感謝の気持ちもたくさん込める。あらなに、イイコねと撫でられる。ちなみに強烈な一撃を受け三回転半空中を飛んだオロルンくんは地面に倒れ込んでいた。てっててとオロルンくんに近づいて鼻先で頭をつんつんする。うぅ、と呻いたので生きていた。よかった。強烈なメガトンパンチだった。

「どこで拾ってきたの。ちゃんと拾った責任は見るんでしょうね。私は面倒を見ないわ、あなたがきちんと最後まで世話をするのよ、いいわね?」

まともな説教を喰らっているオロルンくんは動かない。倒れ込んだままフードの隙間から助けて欲しそうにちらちら私を見ないでほしい。ばあちゃんの足元にすりすり頭を擦り付けると、ばあちゃんは私を見下ろし、次にオロルンくんを見た。

「あんたまさか……?この子にご飯をあげてないなんてことは……」
「……野菜だと思っていたから、水はあげてた。」
「それで生きられるわけないでしょーーー!このあんぽんたん!信じられない!お腹いっぱい食べさせてあげるから来なさい!」

このあとオロルンくんと隣り合って美味しいご飯をいっぱい食べさせてもらった。

あなをほる×あまごい×にほんばれ=てだすけ

木よりは小さいが、普通の大根よりはでかい。不思議な形の何かが畑に埋まっていた。だから野菜だと疑わなかった。大根の仲間だと思った。黄色い輪の模様に、赤い瞳のようなもの。不思議な色の野菜を引っこ抜くと、いつのまにか立派に育っていた野菜は僕を真っ直ぐに見つめてくる。この子は、昨日はいなかった子だ。

月の明かりを受けて、闇夜に溶けこむ漆黒の存在が神々しく輝く。ホタルのような淡い光がぼんやりと僕を照らし出す。

傷がつかないように抱きあげた。いつもは美味しい野菜ができると謎煙の主の誰にあげようかな、この前通りがかった人は野菜が好きだろうか、なんて考えに至るが誰かに譲る気がまったく起きない。不思議だ。世話になっている近所のじいちゃんやばあちゃんが来ても、この子はあげれられない。一目でわかる、すごく特別な野菜だ。なめらかな表面は獣めいているが、土から顔を出していたのだから野菜以外の何ものでもない。それに僕の畑に生えていた。つまり僕の野菜だ。

「食べてしまうのが勿体無い……でも食べないのは失礼だよな……」

ガクガクと震え出す腕の中の野菜を逃がさないように力強く抱き直し、家に持ち帰る。

煮るべきか、焼くべきか、むしろ生で食べるべきか。それが問題だ。

調理場で包丁も手にしたがつぶらなひとみで見つめられ、最終的に生で食べることに決めた。綺麗に洗い野菜をよく入れるボウルに入れてテーブルにつき、さあかじりついてしまおうと口を開けて近づくと、ぶらっきぃ、と弱々しい鳴き声を上げられる。衝撃を受ける。この子は、僕が出会ったことがない種類の賢い野菜らしい。喋った。感激していたら夜が明けてしまった。とれたて野菜を食べられなかった。初めての経験だ。野菜と寝る日が来るとは思いもしなかった。

欠けている魂を、あたためる明かりがさしている。まぶしいが、痛くはない。月のように寄り添う静かな魂の気配がする。よく見る悪い夢も見なかった。

おはよう、と声をかけられた気がした。テーブルに突っ伏して寝ていた僕の額に擦り付けられた魂の持ち主は柔らかだ。

たぶん、女の子だった。

命あるものすべてに許された魂は、嘘をつかない。いま、僕に擦り寄った魂もまた、嘘をついていない。

「おはよう」

眠そうな瞳が何度も瞬いて、大きなあくびをしては、おぼつかない足取りで後ろを着いてくる。あまり気にせず畑を見に行く。最近雨が降っていないせいで野菜の元気がない。野菜たちをじっくり見る僕と同じように野菜を見ていた彼女は黄色い輪を光らせ、天を仰いだ。すると、一粒、一粒と雨が降ってきた。

「君の仕業か?」

自慢げに瞳を細め、尾を揺らす。

「……僕は、太陽が見たい。」

不思議そうに首を傾げ、また黄色い輪が光る。すると今度は雲ひとつない空が広がった。
これは、間違いない。確実に、絶対に、そうだ。ごくりと唾を飲み、敬意を込めて黒い存在を呼ぶ。

「大根の王。」

ずる、とずっこけた黒い大根王は物言いたげな目で僕を見つめている。不満そうな鳴き声を上げる。噛まれやしないか身構えるも黒き大根王が飛びかかってくることはない。

「君は、食べない。食べたらもったいない。」

緊張で手が震えてきた。ばあちゃんは教えてくれなかったことがたくさん書かれていた稲妻の恋愛小説を必死に思い出す。この子はたぶん、女の子だ。女の子と、一緒に暮らすために必要な言葉。

「僕たちは、まだ会って二日目だ、こんなことを言うのは、僕自身もどうかと思う。……それでも、聞いてほしい。」

謎煙の主のみんなが持ってきてくれたお年頃には必要だという書籍の内容を口に出す。高鳴る胸の奥は痛い。被っているフードで顔を隠そうとするが、これ以上伸びなかった。耳はちょっと隠れた。

「僕と、これからを生きてほしい。」

片手を胸に当て地面に膝をつく。正直な気持ちを彼女に告げると彼女は僕の胸に飛び込んできた。やった、成功した。地面に押し倒されながら声を上げ笑ってしまう。胸が暖かかった。

隊長さんと!

日によってにほんばれやあまごいを使うように、畑を耕すためにあなをほる。オロルンくんはバトルをあまりしないトレーナーで、私を他の竜と戦わせることもしない。ありすぎる時間の活用方法に悩んでいたところ、気づけばオロルンくんが大事にしている畑の面倒を自然と見るようになった。たまに脱走するミツムシを捕まえる時もある。
知らない人にとりあえず野菜をあげようとするオロルンくんの足首にずつきをかまし、まず相手に挨拶をしてから野菜をあげすぎないように、その人が欲しい野菜と量を見定め、適切な量の野菜を渡す。モラをくれる人もいるので、いらないと言いかけたオロルンくんの足首にまた強めのずつきをかまし、身体にぴったりフィットするばあちゃんお手製ポシェットに入れてもらう。モラは大事なのよ、すごく大事なものなのよ。オロルンくんのばあちゃんが何度も口にしていた。私、知ってる。

あなをほるで土をならして、ふかふかにしていく。野菜とオロルンくんのための一仕事は苦じゃない。

「見事なものだ。」

声をかけてくれたこのひとは、隊長さんと呼ばれている。気配なく現れるのでいつもびっくりする。たまにオロルンくんにも声をかけてくれる。あなをほるのをやめ、休憩に入る。隊長さんに近づき、綺麗な服を汚さない距離を保てばしゃがみ込んだ彼の手が伸びてきた。優しく耳元をくすぐる手つきに喉も鳴ってしまう。

「ここか」

そうです、そこです、お願いします。ごろごろと擦り寄る。

隊長さんとの出会いの話はちょっと恥ずかしい。私は彼を野菜泥棒だと思って立ち向かったのが始まりだ。明らかにレベル99はありそうな人間?が畑に現れたのにとても驚き、勝てないと分かっても守らなきゃならないものがあると奮い立った。守るべきもの、そう、オロルンくんが毎日丁寧に育てている野菜たちである。近くの人も貰いにくるぐらい美味しい野菜。つまり、気配を消し静かに現れた彼は野菜泥棒かもしれない、もしくはミツムシたちやオロルンくんをいじめに来たのかも。大きな人間、へんな匂いもする、オロルンくんの野菜たちに手を出すつもりなら私は容赦しない。すてみタックルをかました私を隊長さんはコートの裾であしらった。ひらひらと揺れる布に翻弄され、追いかけまわし、広々とした野原を駆け回り、邪魔をするたくさんの奴らを一緒に蹴散らし、気づけば一緒に遊んでいた。しかも帰り道が分からなくなって絶望する私をオロルンくんの元まで送ってくれた、隊長さんは良い人だった。会うたび遊んでくれる。

「お前の主はいないようだな。」

瞬きを返し、片方の前足を持ち上げる。願いを込めて、ちょいちょいと前足で空中をかいて、尻尾を振って、うんと見上げてかまってアピールをした。土まみれなのでこちらからは触らずにいれば、鋭い指先が細心の注意をはらい私の喉を何度も撫でる。宥める手に誤魔化されたりしないよ、と鳴いた。

「俺はそういう気分ではないのだが、お前の意思を汲もう。」

ふ、と笑われた気配。顔はよく見えないけれどパッと距離を空けて、戦闘準備、開始。身を屈める。

「お前の主が来れば終わりだ。良いな?」

一鳴きで答え、彼がコートから取り出した武器に飛びつく。怯みはしない。何故ならそれは、じゃらし。私ホイホイの一品。隊長さんのじゃらしのこうかはばつぐんだ!

ブラッキー♀(高さ1.0m、重さ27.0kg)
闇夜に潜んで獲物を待つ、襲いかかる瞬間に光る四肢の月模様。感情の変化によって淡い光を放つ。完全なる夜行性であったがマスターに合わせて朝に畑を見る習慣がついた。夜はランタンや明かりがわりにもなる。
このたびオロルンとうんめいてきなであいをした。そこそこでかく、そこそこ重い。なぜテイワットにいたのかはわからない。気づけば畑に半分埋まっていたので立派な野菜だと思われていた。下半身が土に埋もれどうにもこうにも抜けず絶望ブラッキーをしていたら、畑の主オロルンに引っこ抜かれ手持ちとなった。こんにちは新鮮で元気なブラッキーです。
純粋培養ど天然マスターに振り回されるが彼女もそれなりに天然なのであまり気にしていない。
アビスの影響を受けづらく、夜神の国でも平然と活動できるのだが秘密が明かされる日が訪れたり訪れなかったりする。
野菜を育てる日々を送っているのでそれなりに高い戦闘能力が発揮されることも少ない。
欠けた魂を補う夜があれば、死ねない魂を見守る夜もある。

— End —

Comments 15

ぽてぃと1 个月前
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L
LAVi10 个月前
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すばる1 年前
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セシル1 年前
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カイヤ1 年前
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銀の猫1 年前
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うめしゃけ1 年前
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1 年前
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瑞輝1 年前
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コブタちゃん1 年前
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アストレア1 年前

終始可愛いが詰まってる☺

秋kum-e1 年前
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Sakuria
Where every work blooms
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