Novel8 days ago · 8.3k chars · 1 pages

宇宙へーー

ミー@ただ今リハビリ中ですミー@ただ今リハビリ中です

とうとう復活&打ち上げまでいきましたね! 今週のアニメ、めちゃくちゃ熱かったです! さてさて。 前回あまり進まなかった分、今回はけっこう進んだ気がします。 具体的にはアニメ勢な方にはまたちょっとネタバレがあります。 最終話が近づきつつあるアニメですが、こちらもあと2話程度でケリをつける予定です。 引き続きよろしくお願いします!

夢を見た。
夢、というよりは、3700年前に見た映画を思い出した感じ。
でも。

「……」

その内容は、私にアメリカへの通信をさせるには、十分すぎるものだった。

『……つまりは何だ? 俺の仕事にケチつけようってのか?』

インターネットの画面越し。普段はしどろもどろになる彼の目に、これまで対男性にしか見せてこなかった剣呑な色が宿る。
それは、絶対的な領域を荒らされたと感じた、彼の怒り。
けど逆に、彼の怒りにこそ、私はこの上ない安堵を覚えた。

(あぁ、やっぱり。彼は本物のプロだ)

「ごめんなさい。そういう意味で言ったんじゃないの。誤解を招いたなら謝るわ」
『あ?』
「むしろ逆。貴方が1流の時計技師だからこそ、依頼したいの」
『……聞こうじゃねぇか』

まだ燻ってる怒りがあっても、傾聴の姿勢を見せてくれるのは助かる。

「作ってほしい理由はーー」

言葉を重ねること数分。

『……ま、いいぜ。そういう理由なら引き受けてやるよ』
「ありがとう」

ピッと通信を切る。
彼はこれまでのことからも、1度引き受けた仕事は必ずやり遂げてくれる。
なら次に私がすべきはと、千ちゃんのラボへ向かい、続いてフランソワさんの元へと向かった。

*****

塩素や石油からビニールが、蛍石と珪砂からシリコンゴムができれば、あとはアルミと合わせることで宇宙服が作られていく。
もうロケットだ何だと言ってるのに、ビニールの登場が今さら感はあるものの、これで対ホワイマンの月決戦に必須な、宇宙船、エンジン、宇宙服の全てが揃ったわけだ。

「あ゛ー、月出発前最後の科学クラフトだ。欲しいモン、作りまくってってやんよ」

千ちゃんがそう宣言した途端、みんなからはここぞとばかりに「欲しい!」な要求が殺到する。あまり物に執着しないユズちゃんですら洗濯機を頼み、南からはビデオ録画の注文が入った。続けてプロテインとか、メイドロボーー何で?ーーやホッカイローー……要るの? 今9月だよ?ーー、果ては電子レンジにワインセラー、ジャクジーにスロットマシンまで。……うん、最後のはもはや突っ込みようがない。

ただ、ロケットに限らず色んなクラフトしてる千ちゃんは、やっぱり楽しそうだ。時折クロムくんが「おぅ、それなら俺でも作れっぜ!」って代わりながらも、みんなの「欲しい」を次々にクラフトしていってーー。

「これは……っ、このせんたくきとやらは凄まじいな!」
「凄いんだよっ、汚れがあっという間にピッカピカなんだよ!」

これまで手洗い足踏み洗いが基本だったコハクちゃんたちが洗濯機にはしゃいでるのを見てると、実際に作ったわけでもないのに私まで嬉しくなってくる。

「うんうん。千空くんの特製粉石鹸はさすがに優秀ですな!」

それはまだ最初に太平洋を横断する前からずっと、科学王国で裁縫の全てを担ってきたユズちゃんも同じ。仕方ないこととは言え、汚れが染み込んだ洗濯物には苦労してきたから、その気持ちはよく分かる。

「あぁ、そうだ。光子、私にも何か策を授けてくれないか?」
「?」

洗濯機にキャッキャッして、柔軟剤はいつ頃できるかとか、どうせなら匂い付けもしたいとか話してたとき、不意に何かを思い出したみたいなコハクちゃんに話題を振られた。……策?

「スイカから聞いたぞ。囮にしたラボカーが勝手に動くように細工をすることで、誰かが乗ってるように見せかけた策だ」
「あぁ、あれ……」

そういえばそんなこともあったっけ。あれから何年も経って、いろんな事がありすぎて忘れてたけど。

「けどコハクちゃん? 何で今になってお姉ちゃんに策を?」

私も抱いた疑問をユズちゃんが代わりに問えば、コハクちゃんは「それなんだが……」と柳眉を顰める。

「私は千空たちと共に月へ行くわけだが。対ホワイマン戦となれば、何が起こるか分からない。何せ、未だに姿形すら不明なのだからな」
「そう、ね」

……相手を少しでも知ってるか、それとも全く知らないか、その差は大きい。未知の場所、未知の存在と対峙するなら、情報はいくらあってもありすぎることはない。

「ホワイマンは、未知の領域だから」
「あぁ。……が、光子。君はまだ何も分かってなかった頃であっても、アメリカについて船の中でいくつもの案を提示したと聞いた」
「それは……」
「無論、アメリカと月、人とホワイマンでは勝手が違うことは分かってる。が、私ではホワイマンが仕掛けてくる罠を察し、さらに対策を講じるのには限界がある」
「……」
「仮定の話でかまわない。……光子、君がもし月に行くメンバーだとしたら、何を警戒する? どう対処する?」
「何に警戒、か……」

真剣な眼差しに、私も人差し指を口元に当てて思案する。
正直、ホワイマンが何を企んでいるのか、全く分からない。目的も思考も読めないのでは、これまでの経緯から推測するしかない。

(確か、最初にコンタクトを図ってきたのは、宝島に行く前。初めて大きな電波を飛ばしたとき)

そのときは『WHY』と、同じ言葉を繰り返すだけだったという。

(次が、宝島での決戦後)

初めて、『1280万メートル、1セカンド』なんて、敵意剥き出しのメッセージが届いて。以降、2度目の地球全部の石化が起きるまでずっと、その通信は続いていて。

(変化したのは、ちょうど3チームに別れたあたり)

『WHY』でも、メデューサの起動条件でもない。今も垂れ流しの、『DO YOU WANNA DIE?』って言葉に変わるようになった。

(……ん?)

あ、れ?
……待って?

(今何か、見落としちゃいけないことがあったような……)

「……」

もう1度、今度はさっきよりゆっくり振り返る。見落としがないように、目を閉じて、視覚からの情報を遮断してーー。

「……っ!」

見つけた。
1つだけ、気になる点。

「……気にしすぎ、かもしれないけど」
「かまわない」
「私が、警戒するとしたらーー」

*****

そんな会話をしたのが、数日前。その間にも千ちゃんは、ゲーム機だのシリアルだの、いろんなものをクラフトしていく。
そしてーー。

「千空、俺が欲しいのはーー」
「スマホだろ?」

復活初期から大ちゃんが欲しがってたスマホも、メトキシベンズアルデヒドに溝を掘ったガラス、そしてビニールから液晶パネルが作られれば、満を持しての御登場。流石は、千ちゃんが科学へ向けるのと同等の熱量をコンピューターに注ぐSAIさん作、というか、ちゃんとゲーム機能まで付いてるんだから凄い。……総重量40kgのスマホだから、実際使えるのは大ちゃんだけに思えるけど、まぁ本人が感動してるんだから野暮なことは言わないでおこう。

「で?」
「?」
「姉貴はねぇのか? 欲しいもん」
「ん〜……、この前自動製麹機作ってもらったばっかりだしね」

あれは本当に驚いた。
ちょっとした思いつきで話を振ってみただけなのに、千ちゃんだけでなくゼノまで妙にノリノリで。その結果、フランソワさんもビックリレベルの製麹機が出来上がったのである。

(ま、大いに活用させてもらったけど)

お陰さまで何とか目的のものは作れた。最も味を知ってるだろう羽京くんの試飲に加え、舌の肥えた龍水くんからも「欲しい!」が引き出せたのだから、上々だろう……って思ってたんだけど。

「……アレは姉貴が欲しいもんじゃねぇだろ」
「千ちゃん?」

どこか憮然としてる千ちゃんに首を傾げれば、ふぃっと明後日の方向を向いた。その様子に、昔のことを思い出す。

(もしかして……)

確かに製麹機は欲しかった。商品開発に必須だったから。
けど私が個人的に要るかって聞かれたら、答えはノーで。

(……私自身が要るものを作らせろってこと?)

顔を背けてる千ちゃんの真意は知れない。たぶん聞いてもはぐらかされるのが落ち。

(でも)

ここで話を終わらせるようなら"千ちゃんの姉貴分"なんて務まらない。

「……考えとくってのは、あり?」
「あ゛?」
「千ちゃんが月に行って、帰ってくるまでに決めておくから」
「……ほぉ~? そんときゃ既に、もっと唆る科学に夢中になってっかもしんねぇぞ?」
「そこはそれ、身内特権ってことで」
「ククッ、何だそりゃ。ま、気長に待つってんならその"身内特権"とやら、使っても構わねぇがな」

露悪的な笑みを浮かべてる千ちゃんは、コハクちゃんあたりなら「まためっぽう悪い顔だな」とか言いそうだけど、私にとっては"可愛い千ちゃん"なことに変わりはない。

「ん、千ちゃん大好き」
「へーへー、おありがてぇこって」

ほら。
振り解こうと思えば千ちゃんでも振りほどける程度のハグに抵抗もせず、耳をほじってるだけなんだもん。
可愛いと言わずに何て言えと?

西暦5754年10月14日。
今日この日、ついにロケットが発射される。
最初の石化から目覚めること、実に16年と197日。途中7年の石化期間を挟んだが、それでも優に10年かけ、ようやくここまで辿り着いた。

宇宙服に身を包み、余計なもんが入り込まないよう区切られた通路を歩く。
ルリやスイカの願い、クロムが発破をかけてきて、龍水にゃスタンリーが応える。
その、1番最後。
乗り込むギリの場所、直前まで見送れる場所にいるのは、言うまでもない。

「千ちゃん」

姉貴だ。

「行ってらっしゃい、気をつけてね」

いつもの笑顔、変わらないセリフ。
それこそ今から行くのは宇宙じゃなく、一緒にいるのもコハクやスタンリーじゃなく。
3700年前の、まだ石化も何も知らなかった頃。朝起きて、高校に行く際に掛けられたような、極々当たり前の、何の変哲もない、聞く人間によっちゃ、それだけ? と拍子抜けしそうな。
それでもその実、誰よりも、何よりも。平穏な日常を、無事の帰還を望んでる声音。

「お゛ぅ」

だから俺も、変に気負うことなく。ガキの頃、ちょっと河原まで実験しに行ってたときと同じように、いつもと同じ口調で応え。
ーーロケット内で石化した。

石化してりゃ静かなもんだ。
外の音は何1つ聞こえねぇ。
振動も分かりゃしねぇ。
もしゼノが順調にコト運んでりゃ……、いや、必ず運んでっから。
今、カウントはーー。

5、4……

ククッ、お懐かしいわ。
初めて石化光線くらったあの日から、俺は3700年間、ずっと秒数数え続けてた。
そして今、逆に数えてる。

3、2……

ヒトの知恵で。
科学で。

1……

世界の石化をゼロに戻して。
俺らは今、その地球から飛び出すんだーー。

あ゛ぁ。ちぃっと行ってくるわ、姉貴。

異常を察したのは、2号機をドッキングさせた直後。
こちらの賑やかすぎるほどの歓声が聞こえてないと無線から知れて、こちらからの声が宇宙にいる千ちゃんたちに聞こえてないと察するのは、容易だった。

どこかで異常が起きてる。

これ以上のトラブルはどうか起きてくれるなという願いとは裏腹に、無線からは次の異常、ドッキング画面が半分見えなくなるという、電気系統の異常が知れる。

(コレは……)

あちらだけでどうにかなる問題じゃない。
3号機とのドッキングはスナイダーの技術でクリアしたけど、往復ロケット完成にはまだ2機分残ってる。
なのに。
無線からは引き続き、今度は配電回路が丸々ダメになったと千ちゃんの声が聞こえてくる。

(……誰かが、宇宙まで届けに行かなきゃならない)

幸いにも、次に打ち上げられる4号機には、人が乗り込めるスペースはある。それに乗って、カセキのお爺ちゃんが作ってくれた新しい配電回路を届けられれば、このミッションにはワンチャンできる。
けど。

(千ちゃんたちと違って、4人目の宇宙飛行士は石化して宇宙に上がることはできない)

当然だ。唯一稼働するメデューサは、千ちゃんが持って行ってるんだから。つまりはーー発射時のG全てが、生身の体にかかってくる。
そんな危険極まりない旅路、誰かに行ってほしいなんて、言えるわけがない。

(私が……)

ジョエルくんに、万一のことを思って作ってもらっておいた4個目のリザレクション・ウォッチ。9月に彼がアメリカからやってきたときに渡されたそれを手に、管制室から発射台へ向かおうとしたーーそのとき。

「ふぅん」
「っ!?」

不意に横から手が伸びてきて、手にしてたリザレクション・ウォッチが持って行かれて。
見れば、龍水くんがさも当然とばかりに微笑ってた。

「龍水くん?」
「皆を助けたい、その心意気は見上げたものだ。が、今回は俺に譲ってもらうぞ」
「なっ!?」
「何言ってるんだ!? 龍水!」

SAIさんが血相変えて突っ込んだ。けど、龍水くんの表情は微塵も変わらない。

「配電回路を丸ごと変えるには新たに持っていくしかない。そしてっ、それができるのは俺だけだ! 違うか!?」
「龍水、確かに君の言うとおりだ。現状このミッションを成功させるには、配電回路の交換は不可欠。それ無くしては流石のスタンでも厳しい。僕も分かっている。が、一応聞くよ。……本当に、行くのだね?」
「無論だ。それに、手放さざるを得なかった宇宙行きの切符が、アクシデント故とは言え手に入るこの機会、みすみす逃すはずがないだろう!」
「……っ!」

本気だ。
龍水くんは本気で宇宙へ行こうとしてる。生身の体で、想像を絶する重力に耐えて。

「だからって……!」
「SAI、貴様なら新たな軌道計算も可能なはずだ。違うか?」
「……あぁ、もう! 分かったよ、完璧な計算をすぐにでも叩き出してやる!」
「ハッハー! 任せたぞ!」

異常を察したユズちゃんの爆速裁縫で、すぐに龍水くんの宇宙用の衣服が整えられる。着替えて、リザレクション・ウォッチを嵌め、配電回路を手に4号機へ向かう龍水くんを、慌てて追いかける。ゼノもSAIさんも言わなかったけど、4号機には1つ、問題がーー。

「龍水くん!」
「む?」

発射のタイミングが迫ってるからか、龍水くんの足はとても早く、建物を出るところでようやく追いついた。

「4号機には……っ」
「リアクションホイールがない、か?」
「っ、気づいて?」

そう、元々4号機は月への着陸用として作られてる。だから、姿勢制御に必須のリアクションホイールは付いてない。千ちゃんたちの乗ってる1号機のカメラが完全に見えなくなってる今、こちらからピントを合わせなければならないのに、リアクションホイールがないのは致命的だ。

「安心しろ。俺に考えがある」

なのに龍水くんは、いつもの自信満々の笑顔で笑ってみせる。

「でも……」

危険なことに変わりはない。
いざとなったとき、互いに助け合える千ちゃんたちと違って、龍水くんは文字通り、その身1つで宇宙に上がるのだから。

「ふぅん。……まぁ確かに、危険なミッションではある」
「……」
「だから光子。俺たち4人が全員無事に戻れたなら、成功報酬として欲しいものがある」
「? 私に、できることなら」

千ちゃんみたいな科学知識もない。ゲンくんみたいな交渉役もできない。フランソワさんっていう超一流の御抱シェフすらいる龍水くん相手じゃ、戻ってきた後私にできることなんて、ホントにたかが知れてる。

(精々ドラコを稼ぐくらい?)

1000億ドラコとか言われたら、それこそ一生かかっても支払えるかどうか分からない。けどそれしかないならと覚悟を決めた……ら。

「戻ってきたら、今後は俺のことを名前で呼んでほしい」
「?」

あまりに予想外な要求に、是も否も、咄嗟に答えられなかった。

(名前って……)

「もう呼んでるじゃない?」

(龍水くんって……)

「ふぅん、違うな」

疑問に思ってたら、龍水くんは私の思考を読んだようにニヤリと笑う。

「"龍水くん"じゃない。"龍水"と、呼ばれたいと言ったんだ」

(それは……)

たぶん、後から思えば。この時の私は、鳩が豆鉄砲を食ったような顔をしてたんだと思う。
ただ、龍水くんはそんな私の戸惑いとは打って変わって、いつものようにフィンガースナップをバシィィッ! と決め、いつものように豪快に笑ってみせる。

「ハッハー! 案ずるな! このミッションは最早、大船に乗ったも同然! 貴様はここで、吉報を待ってるがいい!!」

……そう言い残して、私から了承の返事も取らないまま、龍水くんは今度こそ立ち止まることなく発射台へと向かって行く。

『10、9……』

管制室から見て、ちょうど島の反対側。海に面した発射台に龍水くんが着いたんだろう、直ぐ様カウントダウンが始まる。
最初に見送った1号機同様、メインエンジンとブースターが唸りを上げ、地鳴りが今いる場所にまで響く。

「ぁ……」

見上げれば、軌跡を描いたロケットはみるみるうちに小さくなり、あっという間に見えなくなる。

(これで……)

有人にでき得る最後の機体が飛び立った。地上に残された私たちにできるのは、バックアップのみ。
宇宙でのこと、月でのこと。対ホワイマンに関しては、千ちゃんたちに一任するしかない。

(……)

千ちゃんたちのことは信じてる。
科学屋の千ちゃん、身軽で近接戦に長けたコハクちゃん。米軍特殊部隊隊長の名に恥じず、あらゆる銃火器を使いこなし、パイロットとしても1流のスナイダー。その3人に、機帆船も飛行機も、聞いた話じゃドローンやバイクまで乗りこなしてきた龍水くんもが加わった。
現状考え得る、最善の、最強の、最高のパーティーメンバーであることは、確信してる。
確信してる、のにーー。

「……百夜」

意味のないことと分かっていながら。
故人と分かっていながらも、なお。

「百夜、お願い……、……みんなを、守って」

祈るように、縋るように助けを求めてしまうのは、私が弱いからなんだろうか。

光子
3700年前から千ちゃんの影響で、宇宙関連の映画は見てた。今回夢で『アポロ13』を見たときのことを思い出し、もしも宇宙船内で何かが起こったなら……の思考に辿り着いたことでジョエルに依頼。
ニッキーからジョエルの為人は聞いてたので、職人堅気なのかと推測。なので今できる技術の粋を尽くし(何ならフランソワさんの手も借り)、作り上げた日本酒をお礼として渡した。
4個目のリザレクション・ウォッチは、管制室でのやり取りがなければ本気で自分が使う気だったので、龍水に代わられて驚いた。
が、それ以上に。
龍水に言われた"成功報酬"に戸惑うことに。
名前で、って……。

千空
念願の宇宙に飛び立った。
必ず帰ってくると決めてるから、姉貴に掛ける言葉は少なめ。
百夜も見た宇宙の光景に感慨に耽り、いつかもっと科学が進歩して、宇宙への行き来が楽にできるようになったら姉貴にも見せてやりたい、と思ったとかなんとか。
(……ねぇ、何か当初の予定より遥かにシスコンになってない!? こんなはずじゃなかったのにさぁ!? byミー)

龍水
宇宙に飛び出してくる前にこんな展開があったら格好いいかなぁとか思いながら書いた、後悔はしてない(byミー)。
4個目のリザレクション・ウォッチを手にしてるのを見て、何をしようとしてるのかを察した。
危険なんて覚悟の上。
むしろその程度で"欲しい=正義だ!"が止められるわけがない。
呼び方のことを持ち出したのはーー。

ジョエル
普段は女性とまともに話すことなんて無理! だが、仕事が絡めば話は別(と、思ってる)。
なので「異常が起きた時のためにもう1つ、リザレクション・ウォッチを作ってほしい」と依頼されたときは、自分の仕事に不備が起きると思ってんのか? と怒り心頭したものの、「4人目の宇宙飛行士のため」という理由に矛を収めた。
引き渡した際は平気だったが、礼にと日本酒を渡され、カセキと飲みてぇなと思ったあたりで赤面。せっかくの酒を割らずに済んだのはもはや奇跡。

— End —

Comments 7

リアン6 天前

続きまってます!

カイ7 天前
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立花(rikka)7 天前
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K
kame7 天前
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むりゃ7 天前

言葉少なめな旅立ちが尊い〜ブラコン&シスコン、素晴らしい!姉弟揃って何かあったら百夜思い出すのもまた…最高の家族ですね!

あや@激務故に更新停止です8 天前

神は不在だから、白夜に思わず頼むお姉様が健気すぎて・・・(´;ω;`)

ポコポコ8 天前
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Sakuria
Where every work blooms
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