手出し厳禁!
どうも、いろPこと酒寄彩葉です。唐突ですが少しピンチです。実は……
「ヒャッハー!ついに捕まえたぜ!あのいろPを!」
「ふぉぉぉっ!やっぱ可愛いなぁおい!」
はい、この通り。誘拐されてしまいました。と言うのも。
『リアルでめっちゃ忙しかった研究の類が一段落し、久々にかぐやとヤチヨと一緒にツクヨミ内であそぼー!とログイン。→二人がおめかしするからー!と言うので待っている間に寝落ち→気が付いたら見知らぬ倉庫風の場所に監禁されていました→おまけに場所はログアウト不可能地帯→今ここ』
と言う訳である。皆は睡眠はしっかり取ろうね。でないと私の様に怪しい連中に誘拐されてしまうからね。
「しかもこいつ、なんかすげぇ研究施設の所長だかなんだかなんだろう?めっちゃ身代金取れるぜー!」
「それだけじゃあねぇ!こいつを出汁にすりゃあ……ヤチヨちゃんにかぐやちゃんまで釣れるって寸法よ!」
「燃える展開だぜぇ!ふひひひひっ!」
随分とゲスイ連中だ。私を誘拐したのは身代金目的の他に、かぐやとヤチヨを狙っての事だったらしい。まぁ私自身の知名度はともかく、あの二人を狙うと言う目的の為なら間違っていない方法と言うのが何とも……なんて、自意識過剰かな?あの二人なら私がピンチならなりふり構わず駆けつけてくれるだろうだなんて。
「それはそうと……何回も言うけれど、こいつはこいつで可愛いんだよなぁ……」
「なぁおい……少しくらいお楽しみしたって罰は当たらねぇだろう?ちょ、ちょっとだけ、な」
止めろ馬鹿、近づくんじゃあない。私の身体はかぐやとヤチヨ限定なんだよ。おいこら、裾をまくり上げるな、合わせを広げるな。ブラとショーツが見えちゃうだろうが。抗議したいが残念ながら猿ぐつわを嚙まされているのでそれも無理だ。
「随分と可愛い下着着けちゃってんねー♪こりゃ脱がせるのも楽しみだなー♪」
当たり前だろうが。今日はかぐやとヤチヨと色々楽しもうと思って、奮発したアバター用下着を着用してたんだよ。お前らに見せるためのもんじゃあ断じてない。とっとと離れろこのクズ。
「アップデート様様だぜー♪こうして下着の感触までかなりリアルに伝わってくるー♪まだまだ使用段階だから規制も掛かってねぇ今が絶好の好機だって運営は気付いてねぇのかねー♪」
うっせぇ、そんくらいヤチヨが気が付かんと思っているのか。目下無理やりな行為に関してのアンチプログラムを構築中なんだよ。だって言うのにお前らみたいな馬鹿のせいでもっと強固なやつを作る羽目になるだろうが。ヤチヨの苦労を理解してんのかおい。
「さぁて、それじゃあそろそろ御開帳ー♡」
くっそ……ちょっとこれは無理か……?ごめん、かぐや、ヤチヨ……私、こんなゲスたちに全部丸裸にされちゃうみたい……ごめん、ごめんなさい……
「まずはブラk」
どごぉぉぉんっ!
目を硬くつむり、せめて相手を楽しませるような反応だけはするまいと必死に耐えようとしていた私に聞こえてきたのは、仮想空間にも拘らず大地が揺れたと錯覚せんばかりの大爆音。次いで、瞳を開いた私の視界の先に見える黙々とした煙。どうも倉庫の入り口が爆発か何かでこじ開けられたらしい。
「な、なんだぁおいっ!?あ、あそこの入り口には、かなり頑丈な防壁プログラムを構築してあったはずじゃあ……」
そんな、ありえないと言うように慌てふためくクズ共。やがて晴れた煙の先には……私が願ってやまなかった二人の姿。
「いと不愉快。これが強固な防壁?まるで障子紙以下」
「返せ、返せ、返せ、彩葉を返せ」
ああ、ああ、本当に来てくれた。ううん、信じていたよ。でも、間に合わないかもって不安でもあった。だから、だからだろう。ぼろぼろと涙が溢れて止まらないのは。
「る、月見ヤチヨちゃん……かぐやちゃん……ほ、本当にき、来やがった……」
「慌てんな!へへへ、ようこそお二人さん。招待状は受け取ってくれたんだねぇ」
「あれが招待状?『二人の大事な女は預かった。返して欲しかったら指定された場所に二人だけで来い』。かの『難題を受けし五人』 でもまだましな文が書けたことでしょうよ」
「返せ、彩葉を返せ、返せぇぇぇ……」
冷ややかな声のヤチヨと、ただただ返せとだけ呟くかぐや。しかし、私にはわかる。あれ、ガチを通り越した切れ方をしている。かなりヤバ目な切れ方だ。一見するとかぐやの方が危険に見えるが、多分ヤチヨの方がヤバい気もする。肩に乗っているFUSHIがなんかプログラムを走らせているのが分かるもん。
「そう怒んなよぉ。ほれ、お姫さんは無事だぜぇ?もう少しでお楽しみのつもりだったんだけどよぉ、いやぁ惜しかったなー♪」
二人に隠されるように立ちふさがっていたクズたちが離れ、私のあられもない姿が晒されてしまう。うぅぅ、恥ずかしい……本当はもっとこう、ロマンティックな見せ方をするはずだった下着が……こんな風情もへったくれもない晒され方をしてしまった。百年の恋も冷めるという奴ではなかろうか?
「彩葉!ぶ……じ……」
「その、か、っこう……」
安堵してからの泣き顔+はだけてしまった衣類から見える下着類+露になっている肌数か所。あ、これはまずいですね。二人の顔から温度が消えていくのが見て取れる。落ち着いて、落ち着こう、ね?
「「……」」
「それはそうと、お二人さんも混ざって一緒に楽しもうぜ?皆で楽しいパーティして、金は後からしっかりいたd」
「去ね!このクズ!」
「彩葉になにをしたぁぁぁっ!」
怒号が再び倉庫内を震わせる。思わぬ反応だったのだろう、クズたちの一瞬の動揺。それは二人の接近を許すにはあまりにも十分すぎるようだった。
其処から先はもう、大人しく捕まった方が幾分かましではなかろうか?と言えるような有様だった。かぐやは単純な身体能力でもってクズ供を圧倒。
どごぉぉぉんっ!ばごぉぉぉんっ!
「このやろぉぉぉっ!彩葉に酷いことして!許さなぁぁぁいっ!」
「ぎゃぁぁぁっ!?」
「ひぎぃぃぃっ!?」
ヤチヨの方はと言えば管理者権限とでも言うのだろうか、仲間たちがかぐやによって紙きれの様に吹き飛ばされていくのを見て恐怖に逃げ出そうとした連中を悉く拘束。そのまま頭になんか流し込んだのか、そいつらはビクンと痙攣を起こした後白目をむいてありとあらゆる穴から汁を垂れ流して痙攣していた。
「いと他愛なし。そのまま頭馬鹿になってて」
「なにいっておぎょっ!?」
「な、何するつもりぼぎゅぁっ!?」
地獄絵図かな?50人は悠に居たはずのクズ連中は何時の間にか私を盾にしようとしているリーダー格唯一人に。そいつはそいつでまだ逃げれると思っているようなのだからまぁ往生際も悪いことである。
「来るな!来るんじゃあねぇ!」
「彩葉を放せ」
「大人しくしなさい」
そうそう、大人しく捕まりなって。もうどうしようもないって。自分から捕まった方がまだお咎めも少なくて済むよ?
「ち、畜生!こんなアラサーの女を捕まえたせいでこんな目に!最初からかぐやちゃんとヤチヨちゃんを捕まえときゃあ!二人の方がよっぽど可愛かったってのによぉ!」
それはそうかもしれんが口に出して言うことか?私だって傷付く心くらいあるんだぞ?二人より可愛くないのは自覚しているから反論も出来んが。
「はぁ?何言ってんのあんた?」
「いと愚か。馬鹿なのねあなたは」
「は、はぁ?何を言って……」
「「彩葉はね!世界で一番のお姫さまなの!」」
どごばごぼごどがぁぁぁんっ!
「ぶぎょろほぉぉぉっ!」
あ、一気に詰め寄って私を引き剥がし、そのまま二人掛かりでボコり始めた……あ、あのー?一応神経とか繋がっているからほどほどにねー……?リアルで後遺症残っちゃう可能性あるしさー……
「「はぁ、はぁはぁ……彩葉!」」
散々ボコって落ち着いたのか、二人とも私に駆け寄ってくる。猿ぐつわを外され、ようやく声が出せるように。拘束も外されて自由の身だ。ふぅ、やっと助かったよ。
「ごめんねごめんね彩葉!か、かぐやとヤチヨが彩葉のことちゃんと見てなかったせいで!」
「い、彩葉、何されたの!?服、はだけてる!下着、飛び出てる!肌、見えちゃってる!」
「あ、あー、大丈夫大丈夫、ちょっとだけひん剝かれて触られたけれどそれ以上は無かったし問題ないよ」
「「引ん剝かれて触られた?」」
いかん、藪蛇だったか。再び怒り心頭になり掛けている二人を宥めるべく必死に抱き締めた。これ以上やったら流石に過剰防衛になる可能性あるし。
「ほんと大丈夫だから!二人とも、ほんとにありがとう……少しだけ怖かったけれど、二人とも助けにくるって信じてたし」
「いろはぁ……ぐすぐす」
「ほんとにごめんねぇ……えぐえぐ」
なんか私以上に二人が泣きだしてしまった。攫われてしまった私にも責任はあるし……な、なんか慰めないと……えっと、えっと。
「そ、そうだ!この下着さ、二人に見せようと思って着て来たんだ!似合うかな~、なんちゃって……」
プレミにもほどがある。なんだこの会話の方向転換は。無理やりかつあり得ん振り方だろう!?絶対に引かれたに決まっている!
「……私たちに見せるため……それはつまり、私たちに脱がせてもらうためってことと、同義だよね?」
「ん?」
「今すぐツクヨミ内のホテルにいこ。そこで思う存分prprして消毒してあげる。その後はログアウトしてリアルでもprprするから。ううん、ヤッチョもかぐやもそれ以上するから」
おっとぉ、やはりプレミだぁっ!待って待って!二人とも鼻息荒いって!ひぇ、かぐや、抱き上げないで!
「かぐやずるい!ヤッチョも彩葉をお姫さま抱っこしたい!」
「へへーん、早い者勝ちだもんねー!さ、彩葉♡かぐやがたっぷり消毒してあげる♡」
「抜け駆け駄目ー!彩葉、ヤッチョも隅々までprprしてあげるからね♡」
お、お、落ち着いて!頼むから落ち着いて!そう言うのをするのは吝かじゃあないけれど、いったん落ち着いて、おち、お、あ、あ……
「あぁ~~~♡」
こうして、私の誘拐事件は幕を閉じたのであった。因みに私はその後、徹夜やら研究やらの時間を二人によって厳格に管理されるようになった。体調についても少しでも無理していると判断されればすぐに休まされ……誤魔化そうものなら二人から『お仕置き』される羽目になるのであった……
「彩葉、また無理したね?悪い子♡お仕置きだね♡」
「かぐやとヤッチョが、彩葉が眠れるまでしっかり相手をしてあげるからね~♡」
「ごめんなひゃいごめんなひゃいもうねましゅからゆるひてぇぇぇ♡」
……まぁこれも、愛の一つと言うことなのだろう。そしてあの事件以降、ツクヨミ内ではとある法律が制定されてしまった。
『いろPへの手出しは厳禁!破りし者には罰が下るであろう』
END♪
「ね、ヤチヨ?やっぱり彩葉は私たちが全部管理しなきゃ駄目だよ。またあんなことがあったりしたら……かぐや、自分を抑えられるか分かんない……」
「そうだよね。ヤッチョも、彩葉に何かあったりしたら……ツクヨミごと世界を崩壊させちゃうかもしれないし……」
「研究所の監視カメラ、全部ハッキングして良いよね。だってこれは愛だもん」
「ツクヨミにログイン中以外でも、バイタルデータや所在の徹底確認して良いよね。だってこれも愛だもん」
「あと、彩葉を誘拐したクズたちだけれど……」
「ああ、大丈夫。もう二度と日の目は見れないから。今頃どっかの地下採掘場に居るんじゃないかな」
「よかったぁ……あんしんしてねいろは♡かぐやたちがずっとずぅっとまもってあげるから♡」
「やっちょたちが、いろはをぜんぶみててあげる♡なにもしんぱいいらないよいろは♡」
「「せかいでいちばんの、わたしたちのおひめさま♡だーいすき♡」」
END♡
シリアスかと思ったか?残念、ちょいギャグよりのほのぼの……ほのぼの?
どうも、レントンです!
微ヤンデレ含むギャグよりの誘拐騒動でした。如何でしたでしょうか?
かぐやもヤチヨも、彩葉に危害を加えられたら冷静さを欠くことは間違いないでしょう、と言うお話でした!
何時もコメント、いいね、ブクマをいただける皆様、ありがとうございます。
励まされております!
今後もどうかよろしくお願いします。
ここまで閲覧ありがとうございました。























ツクヨミ内で誘拐?だから、ヤッチョによる高度なプレイ()なのかと思いきや本気で誘拐してるつもりだったのか(困惑)