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【壬猫】皇弟夫妻設定短編集

まなみんまなみん

薬屋ワンドロで書いた、皇弟✖️皇弟妃な原作未来軸設定のお話の詰め合わせです。 若干仄暗いですが、ハピエンです。 一作目と二作目は続き物ということにしておいてください。 最後の話は、少し人を選ぶかも。 壬氏さまが病んでおります。 小説仕立てにすると暗くなるなと思って会話のみにしております。 小説じゃない💢というお怒りもあると思うので、お嫌な方はブラウザバック願います。 よかったら、読んだよの絵文字や感想をください💕 https://wavebox.me/wave/buq96hw15z09ab00/

接吻まであと10秒

「猫猫……。」
蜂蜜を煮詰めた声が、鼓膜をとろりと伝う。
普段の優美な姿はどこへやら。
ぎらぎらとした野犬の目をした貴人の顔が近づいてくる。
その顔を見ていたいという気持ちもあったが、目を閉じた。
それが作法(マナー)だろうと思ったからだ。

ん??
あれ??

いくら待っても唇が降りてこない。
西都からの船以来、味わったことのない、薄くも厚くもなく、ひんやりとした茉莉花の香る唇が。

訝しんで目を開ける。

白皙の頬を紅潮させ、瞳を潤ませた貴人がごく近くで私の顔を見ていた。

「いかがされました?」

何か不調法があったのだろうか。
さすがに夕餉の何かが口の端についていたということはあるまい。
私が見逃したとしても、この肌を磨き抜いて白粉を叩いた熟練侍女が見落とすはずがない。

「やっとだ、やっとお前をこの手に抱ける……!」

壬氏さま、いや、今日の昼間に夫となったばかりのお方は、感極まっていたらしい。
妓楼育ちの擦れ切った感性からすれば、ことを為す直前に感極まるのは早過ぎる気がするのだが。
いや、この貴人の純なところは私も嫌いではない。

「これまでよくぞ我慢してくださいました。」

私が一応は軍の高官の娘とはいえ、この人は私など好きに手を付けて飽きたら捨てても許される立場のお方である。
なのに、私を慮ってここまで何もせずに過ごされた。
自分で言うのも面映いが、壬氏さまにとって私の身体が魅力を持たないというわけではない。
その点については、折に触れて言葉で、身体の反応で思い知らされてきた。
それでも、年単位の時間、毛布越しの抱擁だけで欲を全て抑え込んで過ごしてこられたのだ。
その忍耐力は驚嘆に値する。

「そうだな。俺の努力はお前しか知らない。報いてくれるか?」
「私如きでよろしければ。」
「お前しか望んでいないと、知っているだろう。」
「ええ。」

微笑んで壬氏さまの首に腕を回した。
ふわりと傾国の美貌が破顔する。

「こうして共に夜を過ごせる日が本当に来るとはな。」
「お側においてくださる限りはお供いたします。」
「『そのときは隣にいなくてもいいか?』などとつれないことを言っていたお前が変わるものだな。」
「あれだけの誠意を見せていただきましたので。私も生涯を賭けて尽くさせていただくのみです。」

壬氏さまの臣籍降下は叶わなかった。
東宮たちはまだ幼い。
主上の体調も思わしくない。
むしろ、壬氏さまの即位を見据えた足場固めのような婚姻になってしまった。

壬氏さまはかつて、即位する際は私を解き放つとおっしゃった。
それは今も有効なのだと思う。
それでも構わない。
壬氏さまは、私の不安を解消するために万全の体制を築き私を妻として迎えようとしてくれた。
結果は伴わなかったが、壬氏さまの努力と誠意に対して私ができることは、望まれる限りは隣で支えることだと思っている。

「『生涯をかけて』か……。期待して良いのか?」
「解き放たれない限りはお側におりますよ。」
「お前の羽根をもいで俺の隣に縛り付けても良いのか?」
「それが壬氏さまの望みなら。」
「瑞月だ。」
「ずいげつ……?」
「俺の真名だ。呼んでくれないか?」
「良いのですか?」
「今後はお前にしか伝えるつもりはない。」
「……はい。」

真名を私にしか教えないとの意味を、私がきちんと理解できたのか分からないけれども。
『この先、妃を娶ることはない』と言われたのだと受け止めておこうと思う。
以前の私なら、閨での言葉など誰が信じるかと鼻で笑っていただろう。
今は、閨での他愛ない約束がこんなにも嬉しい。

私の頬に手を当てて、じっとこちらを見つめた壬氏さまが、顔を右へ傾けた。
天女の美貌が近づいてきて、ふわりと唇を重ねてくる。
ひんやりして滑らかな唇がわずかに離れてはまた押しつけられ、幾度か繰り返すうちに同じ温度になっていく。
閉じたままの唇の上側を喰まれては離れ、下側に吸い付かれて観念し、薄く唇を開けると肉厚な舌が入り込んできた。
口を開けて歯列をなぞる舌を迎え入れる。
おずおずと差し入れられた舌に自分のそれを絡めて吸い上げる。
壬氏さまの身体がびくりと揺れた。
敏感な反応が嬉しくて、尖らせた舌先で舌の裏側をなぞってやる。

「くぅっ……!」

壬氏さまの甘い声に、火が付いた。
目を開けると、焦点が合わないくらいの近さに頬を染める壬氏様の顔がある。
色香を滲ませた天仙の顔に、思わず魅入ってしまう。

その隙に主導権を奪われた。
舌を絡めたまま吸われ、甘噛みされる。
痛みを感じない程度の強い刺激に、背中にぞくぞくしたものが走る。
わずかに震える私の口に、壬氏さまの舌が捩じ込まれた。
上顎をなぞられて、身体から力が抜ける。

「ふぁっ……!」

水音を立てて唇が離れた瞬間に、甲高い声が漏れた。
壬氏さまが、顔を寄せ、額と額をくっつけてくる。

「猫猫……。」

呼ばれて頷くと、優しく褥に押し倒された。
初めての夜が始まる。
この夜を超えたら、ここから先は見知らぬ世界で生きることとなる。

それでも、この人と共にいられるなら、きっと自分は大丈夫。
そう思えたからこの手を取ると決めた。

唇が降ってくる。
目を閉じて、熱い舌を受け入れた。

恋は盲目

「いかがされました?」

王都で雪が舞った夜のことだった。
久しぶりに二人で雪見酒でもどうか、と誘われて、露台(バルコニー)で酒を飲んでいる。
雪見酒とのことだったが、勘違いでなければ、夫は雪を見ないでずっと私の顔を見ている気がする。

「猫猫と婚儀を挙げて10年だな。」
「そういえば、そうでしたね。」

今から10年前の冬。
新年の儀が終わって、落ち着いてから婚儀を挙げたのだった。
様々な事情から急拵えの婚儀となったため、最低限の儀式をしただけの簡素な式だった。
臣籍降下も叶わず、主上の体調も思わしくない中、北の情勢が不穏になったのが理由だった。
『せめて最初の妃はお前が望んだ者にしてやりたい。』
主上が見せた親心のようなものに、最後にはこの人も陥落したのだ。

まあ、婚儀から10年経っても私はこの人の最初で最後の妃をやっているのだが。

「西方では、婚姻期間に応じて結婚した日に贈り物をするらしい。」
「……はい?」
「10年は金剛石を贈ると聞いたんだが、身に付けてくれるか?」

夫が傍に置いた箱を差し出してくる。
受け取って開けてみると、金の腕輪だった。
金剛石と蒼玉が不規則に散りばめられている意匠のものだ。

「綺麗ですね。」
「気に入ってくれたか?」
「ええ。よろしいのですか?」

金剛石は高価だ。
それも、小指の爪の半分ほどの大きさのものが10粒もついている。
石に混ざり物も少ないようで、庭で焚かれた松明の光に煌めいている。
腕輪自体の素材はかなり純度が高い金だろう。
純金は柔らかいから、硬度を高めるために混ぜ物をしているようだ。

「価格のことは気にするな。贅沢を好まない妻のおかげで、使う宛がないんだ。」
「他に贈る方はいらっしゃらないんですか?」
「残念ながら誰もいないんだ。誰かさんのおかげで特殊な趣向になってしまったようでな。受け止めてくれる者がお前しかいない。」

嘘つけよ、と内心で笑ってしまう。
こないだも、どこぞの高官から押し付けられた行儀見習いの娘が寝所に乱入してきたじゃないか。
護衛兼閨番も止めてくれようとしたが、全裸に衣を羽織っただけで暴れる娘に触れるのを躊躇ううちに、入室されてしまったのだ。
ちょうど閨事の真っ最中だったものだから、激怒した夫を宥めるのが本当に大変だったのだ。
夫は翌日の朝議が終わった後、娘の父親を呼び止めて『そちらの娘御には夫婦の閨を垣間見る趣味がおありのようで、我が家の侍女では退屈だろう』と伝えたらしい。
大変な騒ぎになったと聞いた。

「それはそれは、国一番の美貌と謳われた天仙も堕ちたものですね。」
「そうだな。責任はとってもらおうか。」
「いかようにして?」
「ずっと俺のそばにいてくれればいい。」
「随分と簡単なことですけれども。」
「それがいい。15年目は水晶だし25年目は銀だそうだ。これからもずっと、こうして婚姻の節目をお前と二人だけで祝いたい。」
「お立場がそれを許さないのではないかと思いますが。」

婚姻から10年の節目、二人きりの夜に言うことではない。
だが、つい口を突いて出てしまった言葉は、思いがけずじっとりとした響きを孕んでいた。

「他の女を抱く時間があれば、その時間に仕事をしてお前や吾子たちと過ごしたいんだ。」
「真面目ですね。」

真剣な声で答えられて、気の利いたことなど何一つ返せなかった。
真面目一徹の仕事人間で、皇族に向かないほど一途で。
この人のこういうところに惚れたのだ。

「出会えたことが奇跡と思える女を妻にしたんだ。他をよそ見していたら、お前を見られる時間が減るだろ?」
「落ち着いてください。あなたが見ているのは、婚姻から10年を経た年増の古女房ですよ。」
「おかしいな。俺と婚姻して美しくなったと評判の妻なのだがな。」
「瑞月さま、『恋は盲目』ってご存知ですか?」

半目になりながら、不敬なことを口にする。
だが、そんな軽口で怒る夫ではないとよく知っている。

「俺の目を疑うのか?とりあえず仕事に支障は出ていないぞ。」
「それはよろしゅうございました。」
「それにな、たとえ盲いたとして、お前がいるからな。お前の真実を見通す目があれば問題ないだろ。選択の廟のように。」
「私は政は分かりませんよ。」
「だが、お前の危機管理能力は鋭い。信頼している。」
「光栄です。」
「だから、これからも隣同士、肩を並べて歩んでいきたい。15年も25年も、そして二人とも生きておれたら50年も、共に祝いたい。」

そう口にしながら左腕に腕輪を通してくる夫。
冷えきった金が体温を奪っていく。

「ありがとうございます。望んでくださる限りは隣におります。」
「解放されるなどと思うなよ?」
「いつかは恋も醒めましょう。」
「10年経っても醒めないのにか?」

喉奥で笑った夫が抱き上げてくる。
居間を抜けて寝室に入り、寝台へと降ろされた。
性急に夜着を脱がされる。

この人の目が恋で盲いているのならば、いつまでも何も見えないままであって欲しいのに。

柄にもないことを考えながら、10年を寿ぐ金の輪にそっと口付けた。

約束

🌙「お前が后になったなら、お前が死んだら廟で遺体を安置することになるんだよな」
🐈「いきなりどうしました?」
🌙「お前が先に死んだら、墓に移す前にお前の骨を一つもらって手元に残そうか。」
🐈「不衛生です!おやめください!」
🌙「酒精で綺麗にならないのか?どこの骨がいいかな?(喉仏、鎖骨、胸骨、肋骨、恥骨……とキスしていく)」
🐈「縁起でもないですし、酒精を使っても不衛生すぎるので、本当におやめください!やるならせめて医官に頼みましょう!」
🌙「医官とはいえ、お前の骨を触らせたくないな。」
🐈「戯言はおやめください!」
🌙「治すためなら、医官にお前を触らせてもいいが、死んだ後はなあ。死んだお前に触れていいのは俺だけだ。」
🐈「『天』ともあろう方が、死体に触れて良いわけないでしょう。穢れますよ。」
🌙「お前が死んだのに、『天』も何もあるわけないだろ。」
🐈「何をご冗談を。『解き放つ』んじゃなかったんでしたっけ?」
🌙「だから、何やら荷造りをしていたのか?」
🐈「気付いておいででしたか。ならば、古女房に最後のご奉公を完遂させてくださいませ。」
🌙「いやだ。」
🐈「ちょっと、脱がさないでください!」
🌙「子が男4人、女2人でまだ足らんと言う者もいると聞く。まだまだお前を手放すわけにはいかんぞ。」
🐈「脇腹のことなら、植皮でも全体的に焼くでもお好きになされば良いじゃないですか。そうすれば、誰とだって伽を致せますよ。」
🌙「植皮をするならお前がしてくれるんだろう?」
🐈「捨てる古女房に最後だからと無理難題押し付けないでください。医官に頼みましょう。そして、術後の世話を焼いてくれた女を抱くのも一興ではありませんか。若い女の肌は、子を孕みすぎて弛んだ腹とは感触が違いますよ。」
🌙「わかってないな。若くハリがあった頃の肌を知っているからこそ、俺の子を身籠ったことで生じた変化が愛おしいんだ。ただの若い肌を出されても、何も思わない。」
🐈「へー、そうですか。」
🌙「植皮するなら、施術も術後の世話もお前に頼みたい。というか、あんな若造の戯言など、取り消す。当たり前だ。若気の至りを本気にしないでくれ。おまえを欠いた俺が国をまともに差配できるわけがないだろう。」
🐈「それを次期皇帝が断言していいものですかね……?」
🌙「おまえは俺の最愛の妻で薬師で俺だけの特効薬だからな。皇后として今後も支えてもらうぞ。」
🐈「……御意。」
🌙「不満げだな。」
🐈「逃げる最後の機会と思ったんですけどね。」
🌙「ったく、うちの猫は逃げ足が早いな。うちの猫だとわかるように首輪をつけないと。」
🐈「ちょっと!見えるところにつけないでください!!」
🌙「おまえの白い肌に噛み跡は映えるな。やはり、もらうなら喉仏がいいな。閨で最も味わった骨だ。」
🐈「って、さっきの話、まだ諦めてなかったんですか?」
🌙「ああ。(じゅうう)」
🐈「こら!吸わないでください!ったく、先に死んだら骨を奪われるのなら、長生きして瑞月さまをお見送りする他はありませんね。」
🌙「それも魅力的だな。」
🐈「ったく、もう今夜は寝ましょう。即位に伴う諸々で心労が溜まっておられるのですよ。伽より睡眠です。」
🌙「そうだな、疲れている。即位に伴う引継ぎで疲れて帰ってきたら、最愛の妻が荷造りを終えて満足げな顔をしていたら、疲れも倍増する。」
🐈「うっ……。」
🌙「癒してくれるんだろうな?」
🐈「御意。」
🌙「今後一生だぞ?俺が死ぬまでだ。」
🐈「……御意。」
🌙「何か不満があるなら今のうちに言っておけ。」
🐈「私は嫉妬深く、身の程をわきまえられぬ女です。別居しましょう。今のように同居のまま、瑞月さまが後宮へ出かけていく姿を見送りたくありません。子供達もおりますので、皇后宮には日中に必要最低限か、朝までいられる日にのみお渡りいただければ結構です。」
🌙「何を言ってる。それなら俺が皇后宮に住むぞ。最愛の妻と子がいる場所が俺の家だ。それと、後宮は休止するから心配するな。大きくなりすぎた後宮は金食い虫だ。縮小するには良い機会だ。」
🐈「皇后宮に住むのは……外聞が悪いのでおやめください。そもそも、後宮の廃止などできるのですか?」
🌙「皇帝だからな。権力を濫用する気はないが、これは俺の心を守るために必要なことだ。なんせ、吾子が成人するまで俺の代わりはいないんだからな。だから、皇后宮で同居できぬなら、皇帝宮で同居しよう。」
🐈「東宮も梨花さまの御子も相次いで身罷られましたからね。」
🌙「まさか、俺が二人を見送るだなんて。」
🐈「もうそのことについてはお考えにならぬ方が良いかと。」
🌙「そうもいかん。俺が兄上に東宮を作れと迫らなければ、二人は生まれてこなかった。」
🐈「非業の死を遂げたとして、これまで生きてきた時間の全てが不幸だったとは限りません。また、遅効性の毒は、毒味役にも見抜けません。飛発の狙撃も、私たちのように逃げ場がなかったと聞いております。下手人ども以外にこの件について責められるべき者はおりません。」
🌙「お前は優しいな。」
🐈「お優しいのは瑞月さまでしょう。弟に賭け碁で迫られたとしても、拒否する力があったのに子を作ったのは主上です。東宮たちの存在に瑞月さまが責任を感じる必要はないのですよ。ただ、また戻ってきたお役目だけは引き受けざるを得ないのでしょうね。」
🌙「ああ、主上はもう抜け殻だからな。俺しかいない。」
🐈「私も、瑞月さまがおそばに置いてくださる限りは、重圧を負うあなたを支えたいと思います。」
🌙「ああ、もしその約束を違えたら、この骨は俺がもらうぞ。」
🐈「もしそのとき私が生きていたら?」
🌙「それでももらう。」
🐈「殺すなら毒にしてくださるとの約束は?」
🌙「そんな約束をした覚えはないな。おまえの希望だということは認識しているが。」
🐈「だから噛まないでくださいってば!首ですから目立ちます!」
🌙「良いだろう?」
🐈「形見にするならもっと平穏なものを選んでくださいよ。」
🌙「髪などが一般的なのだろうな。でも俺は、骨が良い。」
🐈「特殊趣味にも程があります。」 
🌙「骨を取られたくなければ、俺を残して先に逝かぬことだな。」
🐈「そうしたいのはやまやまですが、願って叶うものではありませんから。」
🌙「それもそうか。」
🐈「もう寝ましょう。明日も早くから遅くまで、大変なのでしょうから。」
🌙「ダメか?」
🐈「そんな顔をしてもダメです。顔色が悪く、隈が出ていますから。」
🌙「なら、朝は?」
🐈「それならまあ……。」
🌙「これでも、息子のように可愛がっていた甥っ子二人が早世した挙句、糟糠の妻に捨てられそうになった身の上なんだ。少し癒してくれると嬉しいんだが。」
🐈「……御意。でも、瑞月さまの薬師として、今夜は寝ていただきます。」
🌙「わかってると思うが、俺が寝てる間に逃げ出そうとは思うなよ。」
🐈「大丈夫ですから寝てください!!」
🌙「猫猫……。」
🐈「もう、仕方ない人ですね。(肩トントン)」
🌙「(スヤァ)」

???「猫猫さん、猫猫さん、こんな夜更けにどこへ行かれるんですかぁ?」
🐈「雀さん!ご無沙汰ですね。」
雀「ええ、元の主人から呼び戻されまして。で、猫猫さんはどちらへ?」
🐈「そうなんですか。厠ですよ。」
雀「雀さんもご一緒しますね。」
🐈「信用ないなあ。」
雀「お国の一大事ですからね。」
🐈「求めてくれるなら、側にいる覚悟はありますよ。」
雀「何かおっしゃいましたか、猫猫さん?」
🐈「いえ、ひとりごとです。」

— End —

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