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ただの薬屋ではないので!6

兎葵兎葵

たくさんの方に読んで貰えて光栄です。 いいねもフォローもすごく励みになります。 ありがとうございます! 久しぶりに書きすぎて文の書き方を忘れてしまいました。 前回の話から10ヶ月。最初の話から約2年も経っています。 なんて恐ろしい現実…。 また続きはいいね頂けたら出します。 ⚠️注意⚠️ この話はフィクションであり現実ではありえない事も書かれています。それでも大丈夫な方のみ読んでください。 誤字脱字がありましたらすみません*_ _)

〜6章〜

家に帰ればいつもと変わらない風景。
「おかえり。ご飯できておるぞ。冷める前に食べぇー」
いつもの笑顔で彼女のおじいさんは声をかける。
まだここに来て短いのに居心地がとてもいい。
この日もみんなで机を囲みご飯を頂いた。

「じぃーちょっと買い物してくる!」
食事が終わると同時に声を上げたのは彼女だった。
「気をつけてな」
「おっけー!ばぁー!なんかいるもんあるー?」
ばぁー…きっとおばあさんの事なんだろう。
今更だが、彼女の呼び方は少し幼い気がする。
だいたい彼女は今いくつなのだろう。
まだ彼女の事を何も知らない。
これから分かっていけるのだろうか。
そんな考えをよそに…
「大丈夫よー。気をつけていきなさいね」
おばあさんが彼女にそう答えるも僕を置いて出ていってしまった。
ん?僕を置いて???
まだここに来て短い(2回目)のに?まだここに来て短い(3回目)のに???
なぜ僕は彼女のおばあさんとおじいさんと机を囲んで座っているのだろうか。
(正直きまづい…。今まで人とコミュニケーションというものをしてこなかったから…ここで仇となったか。)
そんなことを考えているとおばあさんが声をかけた。
「似てるのぅ…」
「えっ?」
(今似てるって言った?誰に?何が?)
明らかに僕を見てそう言った。
反応に困る。
「こらばぁさんや。それは言ったらいかんじゃろ。雨音に怒られるぞ」
そう言っておじいさんが笑いながら話す。
(あまね…あまねって誰だ?)
喉の辺りまではきてるはずなのに全てを思い出せない。

「────僕は、×××。────」
ほんとに喉につっかえる…
(あまね…)

ガチャン!
という音と共にこちらへ走ってくる。
「たっだいま!!!何話してたんだ?」
笑顔で尋ねる彼女は元気すぎて子供に見える。
「えっと…あ…まね?ッ…」
声に出した瞬間、心の何かが切れるような音が聴こえた。

「─────雨音!慶!そんな遠く行っちゃダメよっ!─────」
誰だ?誰の声だ?母の声に似ている気がする…あまね?さんと僕??に話してるのか?
「─────足おそぉい!はやく!けいっ!─────」
またしても別の声…誰だ…僕を呼ぶのは…!

「…i!…oい!…おい!!慶!」
彼女が大きい声を上げ僕に呼びかけていた。
「あっ…すみません。考え事を…」
おじいさんとおばあさんも目を丸くして見ている。
「大丈夫か?休んだ方がいい。あの部屋は自由に君が使っていい」
そう言って指さす部屋は、寝る際に借りていた部屋だ。
立てるか?と声をかけながら僕を立たせて部屋へと付き添い歩く。
扉は閉まり部屋にはふたりとなる。
彼女はゆっくり僕をベッドに座らせてくれた。
「…あまね。」
僕はふと先程の名前を声に出した。
彼女も驚いたのか目を丸くする。
「貴方はあまねさん?」
確かにあの時聞いた気がした名前。
僕の問いかけに対し彼女は数分の沈黙をする。

「…そうだ。前にも言ったがな?」
少し微笑んで答えをくれる彼女。否あまね。
僕の中で何かが少し動いたような気がした。
「というか慶くん僕は言ったよ?雨の音って書いて雨音!んで苗字は華月ね!覚えろよ?」
ニカッと笑い何故かダブルピースをして前に突き出す。
ほんとに幼い…
幼い…か…。
とても懐かしい気がして僕はいつの間にか眠りについていた。

「─────おかぁ…さ、ん…?…どう…して?…────」
「─────ご、めんね…慶…────」
「─────どこに行くの!ねぇ!、おかぁさん!なんで…真っ赤なの……─────」
「────────────」

— End —

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