Novel11 days ago · 2.1k chars · 1 pages

公安のマキマさん

八塩八塩

ヒロアカ世界の公安所属なマキマさん(成り代わり)の話 ・ヒロアカめちゃくちゃにわか知識 ・書きたいとこだけ ・趣味捏造1000% ・何でも許せる人向け

「どんなヒーローになりたいか……ですか?」

「うん」

警視庁のある一角。
ヒーロー活動の合間に立ち寄った自販機の前で、ヒーロー・ホークスこと鷹見啓悟は唐突に話しかけられ、困惑する。

その話しかけてきた人物もまた、問題だった。

赤い髪をさらりと揺らし、後ろに一束の三つ編みを結わえている。服装は役人らしく白いワイシャツに黒ネクタイ、スラックスといった清潔感ある出で立ちだ。

ホークスは気付かれないよう、ごくりと僅かに息を飲む。

___公安の悪魔。

目の前の女は、そう呼ばれる存在だった。
何故そう呼ばれているのかを、ホークスは知らない。彼女の人間離れした美しい容姿故か……それとも別の理由か。

恐らく後者だろうが……その理由を考える前に、女の金色の目がじっと覗くように自分を見ていることに気付き、ホークスはギョッと肩を跳ねさせる。

女の目は不思議な虹彩をしていた。瞳の中に螺旋があり、それをずっと見ていると、頭の中がふわふわと心地良い気持ちになる。

我に返ったホークスは咳払いをした後、冒頭の女の質問に対して、真摯に答えた。

「俺は、皆を一番速く助けるヒーローになりたいです」

この剛翼はその為にあると、ホークスは思っている。

女___マキマは、ちらとホークスの背中に生える翼を見ると、にこりと口元に笑みを浮かべた。

「君はきっと、最高のヒーローになれるよ」

そう己に告げた女の気持ちを、啓悟は一生、理解できないのだろう。

轟々と燃える街並み。
ビルは無惨に崩れ、そこらじゅうでヴィラン達が暴れている。

まだ倒れていないビルの屋上。
そこで、ヒーロー・ホークスはとある人物と対峙していた。

屋上に立つ赤毛の女。女の手元にはジャラジャラと複数の鎖があり、それがリードのように"人"に繋がっていた。
鎖に繋がれた人々は一様に虚ろだが、個性は難なく発動させられる。

それが恐らく、女___マキマの個性なのだろう。

出会った時から変わらない微笑みを浮かべるマキマに、ホークスは苦虫を噛み潰したような顔で、慟哭する。

「あなたは……俺に、最高のヒーローになれるって言った。なのに、どうして……」

「どうして、あなたが"敵"なんだ……!!!」

悲痛とも言えるホークスの叫びに、しかしマキマは表情一つ変えずに言った。

「私は人間が好き」

「例えば死・戦争・飢餓。この世には無くなった方が幸せになれるものが沢山あります」

「私は彼らの個性を使って、この世を支配し……それらをなくします」

「私は"敵"だと思いますか?ホークス」

マキマの理想は正しいのかもしれない。
しかし……とホークスは、きつく拳を握る。

彼の眼下では、数多のヒーローがヴィランに抗い、人々や街を救わんと、命を賭して懸命に守っている。

「……やり方が間違ってる」

ぽつり、とホークスは言った。

「あなたの力なら……本当に正しいやり方で、世界を変えられるのに」

だが、その目は真っ直ぐとマキマを見据えている。

そんなホークスの言葉に、マキマの目の端がぴくりと動く。口元に浮かべていた微笑みは消え、ただ冷たくホークスを見返した。

「『正しいやり方』とは何ですか?」

「個性で他人を支配して、思い通りに動かすことが『正しいやり方』?」

……それは、長年マキマの抱えていた思いだったのかもしれない。

だがもう、引き返せない。引き返すつもりもなく、後悔も、懺悔もしない。

マキマはただ己の道を信じ、進むしかない。
またそれは、ホークスも同じだった。

「過程に善悪の重きを置くのは、人間らしい考え方だね」

「人外ぶらないでくださいよ、あんたも人間でしょ」

___斯くして、戦いの火蓋は切って落とされた。

マキマ
本名:間木まほろ
個性:支配
自分より程度が低いと思った相手を支配することが出来る。
気付けばチェ○ソーマンのマキマさんにガワだけ成り代わっていた可哀想な人。ヒロアカ世界で発狂しながらマキマさんムーブをしていたら、いつの間にかヴィランになっちゃっ…た……ワァ…ァ……!!
本来は臆病な性格で、臆病が故にそのハリネズミもかくやな警戒心でワァ〜〜〜!と個性を誤爆するガバムーブもしばしば……いやかなりミスっている。ミスりまくって公安の悪魔になってしまった。なんてこったい。
ちなみに「まほろ」の意味を知ったら愉悦れると思われます。

ホークス
本名:鷹見啓悟
個性:剛翼
怪しい女だと思ってるけど尊敬はしていた。そしたら怪しい女(確定演出)。
自分に「最高のヒーローになれる」と言ってくれた人がヴィランだった。どういう気持ちで、感情で、自分にそんなことを言ったのか、後に延々と考えるはめになる。夢の中でまでマキマ(幻覚)と対話するかもしれない。重症だね。

— End —

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