※注意※
何番煎じだろうと気にしない、降谷さん逆行ネタです。
以下の注意点が含まれます。
・安定の赤井絶対殺すマンな降谷零
・今度は工藤一家を引き込みたいという思惑から、工藤家に接触する気満々
・まだまだ出てくるのは先だけれど、主人公含めいろんなキャラを懐柔していきます。
・原作の通りには多分進まない
・逆行したら変態ホイホイにクラスチェンジ
・若干の腐向け要素がのちのち入ってくるでしょう(その時は腐向けタグつけます)
一番の注意点は、若いころや幼少期に、逆行零くんと接触した主要キャラの性格が恐らく原作と乖離が発生することでしょう。
出会いのタイミング、順番によって受ける影響はだいぶ変わりますし、唯一の記憶持ち逆行零くんが自分に都合よくなるよう変えていく気でいるので。
つまりは降谷零による、降谷と大事な人と日本に都合がよくなるように原作主要キャラを攻略()していくお話です。
はい、嫌な予感がした方はお逃げください!
逆行前の降谷さんの死にコナン君が絡んでいるのは今後の展開の為なので、ヘイトやら厳しめやらの意図ではありません。
終始降谷さんの視点なので、降谷さんが嫌いなひとは常に罵られておりますがキャラヘイトの意図はございませんので、ヘイト系のタグはつけないでいただけると嬉しいです。
繰り返しますが、原作は崩壊します。
長くなると思いますが、のんびりお付き合いいただけると幸いです。
1
軽井沢旅行から帰ってきて、月日はまた矢のように過ぎていった。
響輔くんのことは心配だったけど、彼には羽賀夫妻がついている。あのふたりなら、傷ついたあの子に心から寄り添ってくれるだろう。
それに……なんとなくだけど、がむしゃらにヴァイオリンを弾き続けていたあの子を見て、僕はもう大丈夫だろう、と思えた。
根拠なんて何もない、非合理的な考えだけれど……。本当に、なんとなく。今の彼なら、道を踏み外すことなく、まっとうに自分の抱える負の感情を昇華していけるんじゃないかと思っている。
そうなれるように、微力ながら手伝えるところは手伝っていくつもりだしね。
ともあれ、そうしているうちに日々はすぎ、とうとう、恐れていた日がやってきた。
――白鳩製薬。
忘れるはずもない、あの組織と深い関わりのある製薬会社のパンフレットを目にし、僕はとうとうその時が来たのだと確信を得た。
日曜日の午後。
道場のあと、明美のご機嫌伺いに遊びに来た宮野家のリビングでのことだ。ダイニングテーブルに置いてあったそのパンフレットを見つけて、僕は数秒固まってしまった。なんせこれは、僕の大切な人たちを地獄へと叩き落とす片道切符なのだから。
「零くん、どうしたんだい?」
「厚司先生、これ……」
「ん? ああ、実はこの会社から勧誘を受けているんだよ」
「……そうなんですか。それは凄いことですね……」
「ああ、僕が昔発表した論文に興味を持ってくれたみたいでね。おや、どうかしたかい?」
「……いえ、なんでもないです」
厚司先生に声をかけられても、ついじっとパンフレットを見ていたら、心配されてしまった。
正直、こんなところに行くのはやめてくれと声を大にして言いたいけれど、突然何の根拠もなくそんなことを言い出しても不審に思われるだけだろう。幸い、この会社については前々から下調べはしてあったのだ。きな臭い噂を纏めて、然るべき相手に相談しよう。
本当は、僕の手で彼らを助けたいと思っていたけれど、自己満足で一家の命を危険にさらすわけにはいかない。
子どもにどうにかできるような問題ではないのだ。だけど、きっと……あの人達なら、力になってくれるはずだ。
***
しとしとと雨の続く梅雨の日。道場の帰り、黒田さんの車で養護施設へと送って貰う道中、僕は夜なべして作った資料を黒田さんに渡した。
「白鳩製薬と烏丸グループの黒い噂に関する報告書です」
「……なぜそんなものを」
「そこが、厚司先生をスカウトしようとしてるんですよ」
「……それで?」
「どんなところかと思って調べてみたら、なんだかとっても真っ黒みたいだったので」
にっこりと笑ってみせれば、黒田さんは大きく溜息をついた。また面倒ごとを持ってきやがって、という顔をしているけど、そこ、あなたがずっと追ってる組織の研究所ですよ。なんて、流石にそれは言えないのだけれど。
「僕だけの意見じゃ客観性に欠けるかも知れないので、黒田さんから見てアウトだったら、厚司先生を説得して欲しいんです」
「説得ってお前……」
「警察に危ないところだって言われたら、厚司先生もどんな良い条件出されても断ると思うんですよ。ね!」
「警察は便利屋じゃねぇんだぞ」
嫌そうに顔を歪めたけれど、黒田さんは資料を突っ返してくることはなかった。きっとちゃんと目を通してくれるだろう。そうしたら、あの組織との関わりに気付くはずだ。
そうなれば、黒田さんが放っておくはずがない。
先生たちが犯罪組織に取り込まれる可能性を、黒田さんがスルーするとは思えないし、警察官だから保護してくれるだろう、という希望的観測を抜いたとしても、それはない。むしろ、組織が接触しようとしている厚司先生たちに見張りをつけて、組織の情報を少しでも得ようとするに違いない。
万が一強引に連れていかれそうになったなら、すぐに調査してくれるはずだしね。
そんな風に警察が張り付いていると気づけば、組織だってあまり大掛かりなことはできないはずだ。
少なくとも、この頃の組織はそうだった。徹底的に、自分たちの痕跡を表からは消して、秘密裏に動いていたのだから。
あの組織が本当に「闇に潜む」だとか「証拠を残さない」をモットーにしてるのか? と疑問に思うような派手な立ち回りをするようになるのって、だいたいあと十四から十五年後くらいからだからなぁ。
派手な動きがあったと思えば、だいたいFBIが絡んでいて、むしろそっちで後始末が大変だった……って、今はそれはいい。奴らのことは、もうこの際どうだっていいのだ。今回は絶対あんな風に好き勝手などさせないんだからな。
そんなことより、今はいかにして先生たちを守るか、だ。
黒田さんへの情報提供はこれでいいとして、あとは……ベルモットにメールで白鳩製薬からの勧誘情報を流そう。
ベルモットなら白鳩製薬が組織の息がかかった研究所だって知っている。前と違ってエレーナ先生とあれだけ仲良くなっているのだ。ベルモットは自分の親しい相手を組織に近づけないようにしていたから、エレーナ先生や厚司先生が組織に取り込まれようとしていると知ったら、勧誘を受けないよう止めてくれるに違いない。
問題は、組織がふたりをあっさり諦めてくれるか、だけど……。前のときと違って、宮野家は警察官と親しい。その原因の大半が僕、というのはなんというか……なんとも情けないものがあるけれど、ともあれ、公安部の黒田さんと頻繁に顔を合わせているくらいだ。組織だって、警察の息がかかっているとなれば、余計な騒ぎをさけるかもしれない。
もしも組織が先生達を諦めないようであれば、黒田さんに頼んで保護して貰うしかないだろう。その場合は、しばらく先生達と会えなくなってしまうかもしれないが、仕方がない。
二度と会えなくなるよりは……あの組織が解体されるまで、会えないままで居る方がずっとよかった。
2
零からの報せは、私の心臓を凍らせるのに十分すぎるものだった。
厚司先生が白鳩製薬に勧誘されていて、一家が遠くへ行ってしまうかも知れない。会えなくなってしまうとしたら、とても残念だ。
そんなメールの文面を読み終える頃には、私は組織と連絡を取り合うのに使っている端末を開いていた。
そうして集めた情報に、目の前が暗くなる。組織が厚司さんに目をつけたのは確かだった。もう既に人をやって接触もしていて、感触は悪くないなんて報告まで上がっている。
このままでは、遠からずあの一家は組織に取り込まれるだろう。組織が目をつけた厚司さんの研究は、あの方の願いを直接的にかなえるようなものではないけれど、転用できそうな可能性を確かに感じさせるものだったから……。
二人がこの誘いを受けてしまったら、もう絶対に逃げられないだろう。ただでさえ、一度目をつけた人間を、そう簡単に諦めるようなことはしないというのに。
仮にエレーナたちが誘いを断ったとしても、もしかしたら明美ちゃんを浚って人質に取るかも知れない。そうなれば……エレーナと厚司さんは、組織の為に死ぬまで働かされるだろう。明美ちゃんだって、どんな人生が待っているか。
「ダメよ、ダメ。そんなことは絶対に……」
エレーナと厚司さんには、白鳩製薬は危険だと伝えて誘いを断らせなきゃ。でもそれだけじゃダメ。どうにか組織に、彼らを諦めさせないと。そうじゃなきゃ、零は可愛がっている妹を失うことになってしまう。
それに、それに――……。
私だって、そんな未来は見たくないわ。
とにかく、まずはふたりを説得しないと。その一心で、私は急いでクリス・ヴィンセントに変装して、日本へと飛んだ。
アメリカから日本までのフライトの間は、とても気が気ではなくて、不安感が常につきまとってきた。日本に着いたのは昼を大きく過ぎたところ。宮野医院を訪ねたのは、もう夕方になろうかという時間だった。
「クリス?」
「零……」
宮野医院の前で、明美ちゃんと手を繋いだ零と会った。公園で遊んでいて、今帰ってきたってところかしら。
「クリスさんだ! いらっしゃい」
ぱあっと満面の笑顔で、明美ちゃんが私の足に飛びついてくる。その小さな身体をすくい上げるように、そのまま抱き上げた。
小さくて、軽くて、無垢な私の天使。
零の大切な妹分であることをのぞいたって、この子が不幸になることなど、絶対に許せない。
「どうしたんですか、急に」
「エレーナと厚司さんに会いに来たのよ」
「……今、黒田さんと話してますよ」
「……そう」
黒田兵衛。零が懐いている警察官だったわね。
変質者に追いかけられていた零を助けてくれたことから縁ができて、今でもよく世話になっている……公安の男。
零の周囲についてはこっそり調べていたから、あの男がただの刑事じゃないくて公安だってことは解っていたわ。だから、なるべく近づかないようにしていたのだけど。
……その男が、今、このタイミングでエレーナ達と話してる。
零が明美ちゃんと平日のこの時間まで遊んでるってことは……。話し合いが終わるまで、子どもを引き離して起きたかったから、かしら。ちらっと見た宮野医院の扉には、臨時休業の札が下げられていた。
「クリスさん、どこか痛いの?」
「え?」
「とっても痛そうなお顔してるよ」
ふいに、至近距離からかけられた言葉に目を丸くする。痛い? どうしてそんなことを聞くのだろう。明美ちゃんは私の頰を撫でて、自分の方こそ痛みをこらえるような表情をしている。
「……大丈夫よ、ありがとう」
一度ぎゅっと抱きしめてから、明美ちゃんを地面に下ろす。零がその手を取るのを確認して、診療所ではなく、住居がわの入り口から中に入った。
「……しかし、そんなところには……」
「でも、あなた……姉さんも確かに……」
「お姉さん?」
ぽそぽそとリビングから聞こえてくる声は、厚司さんとエレーナ、それから黒田のものだ。
「私の姉は……。その、英国の公務員なんですけど、情報通みたいで。白鳩製薬のことを話したら、少しキナ臭いとか言っていたんです。ただの心配性だと思ってたんですけど……」
「……そうですか」
エレーナの言葉に、黒田は何か考えているようだった。恐らく、その姉が何者か、ってとこでしょうね。私はその正体を知っている。エレーナは姉夫婦が公務員だと本当に思っているみたいだけど、実際にはSIS……英国の情報機関の人間だ。あちらでも、白鳩製薬と組織の関係を何か掴んでいるのかしら? いえ、話しぶりからして、まだ確証を得ている段階ではなさそうね。研究者や技術者の勧誘が強引であるから、そういう方面で心配しているだけかしら。
どちらにせよ、黒田の方からやめておいた方が良いと言われ、厚司さんもエレーナも大分疑心を抱いたようだ。あともう一押し、ってところかしら。それなら……。
ひとつ瞬きをして、呼吸を整えると、私はリビングに続く内扉をノックして、返事を待たずに開いた。
「失礼するわよ」
「クリス? 驚いた、どうしたの、急に」
「白鳩製薬とは関わっちゃダメよ」
「えっ」
エレーナも厚司さんも、そっくりな表情で目を丸くした。黒田だけが鋭く目を細めたけれど、そちらの相手は後回し。察しのいい男は、私が何を考えているのか推し量るかのように、今は黙って様子を見ることにしてくれたらしい。
「零から聞いて、飛んできたのよ。その会社はダメ、絶対に。私の知人から聞いたの。友人一家が、白鳩製薬の系列会社に強引に勧誘されてから、行方知れずになったって」
「っど、どういうこと?」
動揺も露わに、エレーナが椅子を蹴るように立ち上がった。厚司さんも顔を蒼くしている。小さな子どもがいる家庭だもの。危険には敏感になるのだから当然よね。
「知人から相談されたのよ。好条件につられて、日本に渡った友人と連絡が取れなくなったって。一度だけメールで大変なところに来てしまったって連絡がきて、それっきり。何か犯罪に巻き込まれたんじゃないかって調べたけど、その一家は今も消息不明よ」
ほとんど本当だけど、最期のほうだけは嘘。その一家がどうしているか、私は知っている。組織の研究員として、監視付きで働いているのだ。
「他にも、IT関連の企業を立ち上げた知人が、白鳩製薬の系列の会社と一緒に仕事をして、成果を盗まれたわ。彼は何を畏れているのか、抗議しようともしない。命があるだけマシだって、そう言ってね」
これは最初から最後まで、本当。彼は今も、私が自分の命を脅かした組織の一員だとは知らない。クリス・ヴィンセントとして作り上げた人脈の中には、たまにこうして、組織の被害者と繋がることがある。それだけ、クリス・ヴィンセントが表の上流社会で名を上げた結果とも言えるのだけれど……。それはそれで、気持ちとしては複雑だわ。
「そんな……」
「悪いことは言わないわ。連中と関わっちゃダメ。厚司さんが研究を続けたいっていうなら、なんなら私がスポンサーになったっていいんだから」
「いや、そんなことはさせられないよ。……すまない、心配をかけてしまった。ありがとう、クリス。黒田さんも。この話は断るよ」
「あなた……」
「そりゃあ研究を完成させるのは僕の夢だけどね。……妻や娘を危険にさらす可能性があるとなっては、そんなリスクはおかせないよ」
厚司さんがそう断言してくれたので、演技ではなく、心から安堵した。ほう、と息を吐いて、少しだけ安心して足がよろける。そっと後ろから支えてくれたのは、零だった。零の後ろでは、明美ちゃんが不安そうな顔をしている。
「クリス、顔色が悪いです」
「平気よ、ありがとう。黒田さんだったかしら。私の知人一家の件で、少し相談したいのだけど、お時間いただける?」
「……構いませんよ。そのような物騒な話を聞いては、放ってはおけませんから。場所を改めましょうか」
「ええ、よろしくお願いするわ」
私の提案に、黒田兵衛は生真面目そうに答えた。警察官らしい口ぶりは、これは敢えてそうしているのでしょうね。この男は油断ならない、頭のキレる男だ。今からこの男相手に私がすることは、……明確に、組織への裏切りとなるでしょうね。
だけど、それでも……。
「クリス……」
「やぁね、本当に大丈夫よ。さ、行きましょう」
零と明美ちゃんを纏めて抱きしめてから、私はまた立ち上がった。ここからが、本当の勝負どころなのだから。
***
「公安が張り付いている?」
「ええ。あの医者の妻、宮野エレーナだったかしら? 彼女の姉が、SISのメアリー・赤井だったのよ。それもあって、公安に目をつけられてるみたいね。公安警察が身分を隠して、頻繁に交流を持ってるみたい」
「……それは、面倒ですね。急に勧誘を断ってきたのは、SISから何か聞かされたのか……」
「可能性は大いにあるわね」
ラムの言葉に、私は大いに面倒くさいと肩を竦めて頷いた。
「今無理に引き込もうとしたら、連中に付け入る隙を与えかねないもの。いっそのこと、研究途中の成果だけでも盗み出しちゃえば?」
「……そうしますか。優秀な研究者を確保したところでしたし。ではベルモット、手段は問いません、なんなら殺してしまっても構いませんから、彼の研究資料を盗ってきてください」
「あら、そんなことまで私がやらなきゃいけないの? 医療系研究者の強引な勧誘を、FBIやら公安やら、各国の捜査機関が怪しんでるってわざわざ教えてあげたのに?」
「人手が足りないんですよ。以前のミスの挽回のチャンスだと思ってください」
「まぁ、いやだ。そんな昔のことをいつまでも言うだなんて、度量の狭いひとね」
むっと眉根をよせ、不満を口にする。たっぷり艶を含ませた声音だったけれど、ラムからは煩わしそうに「頼みましたよ」と念を押されただけだった。
そこでぷつりと、通話は切れる。
携帯電話をベッドに放り投げ、ついでに身体も投げ出した。しっかりとしたスプリングが、私の体重を受け止める。東都の高級ホテルのスウィートは、最近の日本滞在中の定宿だ。
――これでいい。
黒田に、アメリカの学会で注目されていた薬学研究者一家が揃って日本に渡ったあと行方不明になったこと。そのことを私に相談してきた知人の名前。彼らが日本に渡った時期や、前後の経緯。IT企業の社長から聞いた情報。
クリス・ヴィンセントとして私が持っている情報を全て明け渡したのが一週間前。この一週間、人を変え、常に宮野医院には公安の捜査官が張り付いて警護をしている。
この動きから、私が予想していたとおり、黒田は私たち組織を追っている、この国の狼だと確信を得た。そうして、あの男が、私の情報の出所を怪しんでいるようだ、ということも。
……もっとも、そこまではそうそう、教えてはやれないけどね。
私だって、自分の命は惜しい。エレーナ達をなんとか逃がそうとするこの動きだって、バレたら確実に裏切りととらえられて消されるだろう。流石にそれは、嫌よ。
だってまだ、あの子たちがどんな大人になるのか、見届けることもできていないのに。
「……研究データを盗め、ね。いいわ。やってやろうじゃない」
宮野家は公安の警護が着いているけれど、それだって、隙がないわけじゃない。今のところ、彼らが警戒しているのは、一家に近づく不審者がいないか、だもの。もう少しほとぼりを冷ましてから、一家全員留守にしている間に手を回せばいい。
クリス・ヴィンセントなら、三人を家から誘い出すのは簡単だ。そうして出かけている間に、手下を忍び込ませればいい。
大丈夫、うまくいく。うまくやるわ。
家を荒らされたと知れば、エレーナ達はショックを受けるだろうけれど……。最悪の結末になるよりは、ずっと良かったと納得してもらわなきゃ。
大丈夫、私はできる。
必ず、私の親友とその家族を、守ってみせるわ。
宮野家に空き巣が入り、証拠隠滅とばかりに小火まで起きたのは、それから一ヶ月後のことだった。























