SIDE:ローゼマイン
毎晩抱きしめて眠ってくれるし、額にキスされる頻度もほぼ毎日になって、フェルディナンド様は自覚していないだけで絶対にわたしのことが好きだ、単に好かれること愛されることに慣れていないだけなんだと確信したわたしは、毎晩「大好きですよ」「フェルディナンド様がいないと生きていけません」「他の人と婚約とか考えられないですからね」と言葉を尽くしてフェルディナンド様の情緒育成に励んでいる。
__恥ずいけど、女は度胸や!って気合い入れて毎日伝えとんのに、フェルディナンド様は全然返してくれへんのよなぁ。ここまで手応えないと麗乃じゃないけどしょんぼりへにょんやわぁ。
それにしてもわたしと共寝をし始めてから睡眠不足と栄養不良が改善されて目の下の隈がなくなって、お肌もツヤツヤになって、ちょっと筋肉が増えて逞しくなった感じもあって、少なく見積っても5歳は若返って年齢相応に見えるようになった。
__私のお陰やね!わたしはフェルディナンド様がおらな生きてけんけど、やっぱりフェルディナンド様もわたしがおらなあかんな!
今日も「おやすみ」と額にキスされた。愛情はちゃんと伝わってきてるけど、なかなか進展しない関係性にモヤモヤする。
__まぁ、ユルゲンシュミットの未婚の男女の触れ合いとしてはこれでも破廉恥とされるんやろうけど、海外育ちでもっと直截的な愛情表現やスキンシップが当たり前やったわたしからすると物足りなさすぎるんよなぁ。
意を決して額にキスされた流れで、わたしもお返しにとフェルディナンド様の唇に自分の唇を重ねた。本当はもっと長く深く触れたかったけど、一応フェルディナンド様にとってはファーストキスの可能性が高いしなぁ…と思って一瞬触れるだけで我慢した。
キスした時にビクッとされたし、唇を離すと複雑そうな顔でこっちを見つめているフェルディナンド様と目が合って「ごめんなさい…」と咄嗟に謝ってしまった。
「なぜ謝る」
「だってフェルディナンド様の反応が……嫌だったのかなって」
「愛しい君に口付けられて嫌なはずはなかろう。君こそすぐに離れて嫌だったのではないか?」
「愛しいって…初めて聞きましたよ!わたしは毎晩フェルディナンド様に愛の言葉を伝えてるのに全然返してくれないから知りませんでしたよ!言葉にしないと伝わらないんですからね!」
「それは…すまなかった…」
「それに...フェルディナンド様がいつも額にしかしてくれないからわたしからしたんです!嫌なわけないじゃないですか!フェルディナンド様が女性が苦手だから、まだ懸想しているかわからないって言っていたから、触れるだけで我慢したのに……フェルディナンド様とならもっと深い口付けもしたいと思っ……」
言い終わらないうちにフェルディナンド様に貪るような明らかに幼女するものではないキスをされた。同調薬よりも更に甘美な魔力に何も考えられなくなるほどトロトロにされ、甘くて美味しいフェルディナンド様をずっと味わっていたいと思ったけど、残念ながら魔力が高ぶってわたしが気絶するのが先だった。
気絶していたのは数分程度だったみたいだけど、目覚めた時には「興奮しすぎだ。そんなに良かったか?」なんていって啄むようなキスをされ、その日から毎晩キスの雨が降るようになった。
__キャラ変わりすぎなんですけど!どこで覚えたんやってツッコミたくなるほど匠やし、キザやし、ずっとご機嫌でユストクスとか明らかに気づいてるし…。
それにしても随分前から懸想自覚してて、額にキスして伝えてるつもりやったとか……嫌がるかなぁって遠慮したわたしがアホみたいやわぁ!

























