「葵~?」
「どったん?」
俺の顔を覗き込む2人の子供の姿に、多分宇宙の果てまでドッカンされていた意識を取り戻す。それから、エヘエヘッといつもの調子で笑う。
「なぁんもないよぉ?おにぃーちゃん♡」
「葵はほんとかわいい~♡」
「かわいいな。」
両サイドからぎゅむぎゅむと抱きしめてくる顔の良い子供2人に俺は本当に考えなければならないことを考え始めた。
前々世大学生、
前世捻れた世界の論外な方のウツボ、
今世恐らく六本木のヤベェ兄弟の末っ子。
改めて初めまして、灰谷葵でぇす。
時々、伸ばし棒とか、小文字とか、♡とかうざったい文字があんのは勘弁してねぇ?ほら、フロイドの時に定着しちゃってさぁ。おかげで性格は自由奔放、極度の飽き性で、天才肌。気に入らねぇことは力尽くで解決が身についてしまった。
自由っていうのと、力尽くっていうのと、凶暴的な面白さに目覚めてしまったんだよねぇ。
元からそんな気があったのかなぁ。
いやぁ、同世代が俺の顔見た瞬間に姿勢正す以外特にこれと言った特技はねぇんだけどなぁ。
物心ついた時にはすでに家に両親らしき人は居なかったし、兄達は自由に生きていた。面倒臭いからと小学校にはロクに通わず、六本木にて遊び倒すか、そこらにいる輩をボコっては遊ぶ日々、すでに灰谷兄弟の逆鱗を見せつつ、思いのほか兄達は俺を可愛がっている。
まあ、理由としては、俺が喧嘩が強いことと、シンプルに顔が綺麗なこと、あとは声がCV石○彰だからじゃないかと思う。CV岡本○彦からの急な転向に俺は勿論驚いた。フロイドの口調でCVあー様は普通にヤバい人でしかない。それも美ショタともあれば破壊力は数億倍にもなる。ソレが、「にいちゃん♡」と鳴いているのだ、可愛くないわけがないが?ショタの色々なものをツイステッドしすぎて幼少期はなかなか面倒臭いことの連続で俺もまた小学校にはほとんど通っていない。なんてったって、犯罪製造機なので。
そして、俺は目の前でバクバク俺お手製のリゾットに食らいついている手負いの獣、じゃなかった黒川イザナを見つめる。
「葵の飯は美味いだろぉ?」
「当たり前だろ?兄ちゃん。」
さっき雨の中でずぶ濡れだったのを拾ったのだ。その時一悶着合ったけど、勿論力でねじ伏せた。ポロポロと涙を流しながら噛み締めるようにリゾットを口に運ぶイザナだが、つい先程、本物の兄のように思っていた佐野真一郎と決別を果たしたらしい。
CV石○彰のパワーを使い、宥めるように話しを聞いてやるとポツポツと溢し始めるのだから不の思議だった。イザナなりの葛藤と、家族への渇望、血への執着。ソレをひっくるめて、俺は「くだらねぇ♡」の発言しか出てこなかった。【前】のオレからしてみれば、精々その程度の話しだ。海の環境はもっと過酷なのだ。生き残れるか、死んでおいて行かれるか。オレとジェイドにも沢山の兄弟がいた。けれど、結局誰一人として生き残れず、残ったのはオレとジェイドだけ。オレとジェイドが手を組んだのは、あの時お互いにオモシレェと思ったから。以上。血のつながりなんてオレらにとっちゃどうでもいい。フロイドがフロイドでジェイドがジェイドであることそれ以上でも以下でもない。勿論、イザナは怒り狂ったが、オレは論外なウツボの力を発揮し叩き潰した。イザナは、オレの目を見て、オレが哀れみも嘲笑も、道場の一欠片もなく、本心から「どうでもいい」と言い捨てたことに、動揺していた。
『どうでも、よくねぇだろ。』
『いやいや、まぁじで、どーでもいいし。オレ、兄ちゃん2人居るけど、ランちゃんがランちゃんでリンちゃんがリンちゃんじゃなきゃ、とっくに捨てて自由にしてだろうなぁ♡』
『・・・家族じゃねぇのかよ。』
『半分だけねぇ♡父親チゲェよぉ?血が繋がっていようが所詮他人は他人、殺したきゃ殺すし、一緒に居たくなきゃ居ねぇの。親だってそう、捨てたきゃ捨てんじゃん。血のつながりと関係ねぇの。』
『・・・』
[コイツ、オモシレェ]心の中のフロイドがそう思ってしまったばっかりにオレはとち狂った結末を完成させてしまった。
『じゃぁさ。オレの家族なる?』
『は、・・・』
『お前は家族が欲しい。オレはお前のことオモシレェって思う。・・・なんか問題でもあんの?』
『問題しかねぇだろ!?ふざけんな!!そういうの、もう沢山なんだよ!!』
爆発するようなイザナの感情は間違いじゃない。けど、オレの中のフロイドの期限は駄々下がりだ。
『あ"?オレの言ったことになんか文句でもあんの?』
フロイド時代ならばほとんどの人間が竦み上がるところだが、イザナはオレを見極めているのか、怯えることはなくオレを真っ直ぐに見つめる。
『・・・お前にとって家族って何なわけ?』
『う~ん。家族って言ってもオレが認めたヤツだけねぇ?そりゃ、守ってぇ、間違えたらぶん殴ってやるぅ♡』
ニコニコと笑いながら割とまともで、でもやはりぶっ飛んだことを言う葵に、イザナは初めて笑った。『お前の家族結構大変だな。』と。
『え~?オレが守ってやんのにぃ?』
毒気を抜くような愛らしい笑顔で笑っていた葵はスッと表情を根こそぎそぎ落とした。
『で?お前はどーすんの?』
『・・・・・・お前の家族になる。』
『あはっ♡イイよぉ♡おれぇ、灰谷葵、よろしくねぇ。』
『・・・黒川イザナ・・・イザナだ。』
そんな訳で、イザナはオレの兄弟になった。え?盃兄弟みたいなヤツかって?勿論、紙面上の兄弟でもあるよぉ。オレと灰谷兄弟は実は片親しか血が繋がっていない。母親が一緒で父親が違う異父兄弟ってヤツ?母親はどっかの富豪の娘だったとかで金だけはバカみたいに持ってる(親の遺産)。だが、まあ、遊びほうけてて首位は男だらけ。オモチャみてぇに男を漁っては気の向くままに子供を産み落としたりしなかったり、ってわけでその気まぐれによって生まれたのが俺たち3人。でも、その後は育てる気もねぇからシッターにしばらく任せたら、大金持たせて社会に捨ててんの。狂ってるよねぇ。
でも、何でかあの女。オレのこと無茶苦茶怖がっててさぁ、だからオレの言うことなら何でも聞いてくれんの。
『え?養子縁組?よく分かんないけど、良いわよ。好きにして。』
それだけで、俺たちの元には富豪付きの専門弁護士が寄越されて、スムーズに手続きは終わった。
というわけで、黒川イザナと後に「大将」と奉り、暴走族”天竺”を作る幹部2人との対面だった訳だけど、以外にも呆気なかった。
「え?新しい兄弟?」
「葵が連れてきたの?」
2人はふぅーん、とマジマジとイザナを見て、それをイザナも固い表情で見返した。
「葵が連れてきたんなら、面白いヤツっしょ!イイよぉ。」
「オレ、竜胆。隣が、兄貴の蘭。」
そう、本来なら(原作なら)この3人は檻の中で宜しくやった後だけど、蘭と竜胆は、檻入ってねぇからなぁ。なんだっけ、中学の時どっかと抗争して、そん時に相手のヤツ?殺そうとしたんだけど、「流石にめんどいからヤメテくんねぇ?」と言ったら、ヤメた。嫌、人殺し
たら後処理めんどいし~?別にフツーのこと言ってんじゃね?
最初の内は、家族の存在に敏感になってたイザナも、特に蘭のあまりの自由奔放さになれていった。え?オレも?ふぅん。
ほんでその年中に、もう1人鶴蝶っていうイザナの友達も家族の中に引き入れて、俺たちは5人家族に進化したのである!
「おはよう、葵。」
「あ、おはよぉ~鶴蝶~♡今日さぁ、買い物行くんだけど一緒に行くか、他の3人に聞いてきてくんねぇ?」
「分かった!」
まぁ、蘭と竜胆は絶対行くだろうな。あの2人、オレが外に1人で出るのあんま良く思ってねぇくらい過保護だし。
「葵~、出かけんの?」
「あ、おはよぉ。兄ちゃん、今日、肉の気分だから、バーベキューしねぇ?」
「!イイじゃん!」
イコイコ!と盛り上がりを見せる蘭と竜胆に鶴蝶、イザナはまだ眠たそうではあるものの、どこかふわふわしてるので多分賛成派だろう。
「っーことで、海いこーよ。近くのコテージ予約とったんだよねぇ。」
「「最高!」」
「行動が早ぇよ。」
「・・・海、?」
いやぁ、もと人魚だし。定期的に海には入りテェの。金あるし、別にイイよねぇ。
自我を取り戻したオレは、小学生の内に投資家として既に成功している。金関係のことは捻れた世界に居たときに大体勉強したしぃ?前々世、親が投資家だったからさぁ。会社の情報にも強いんだよねぇ。これは、金の音しか聞こえねーなって、心の中のアズールが「絶対手放すな!掴め!!」って必死の形相(笑)で叫んでっし。今世の頭お花畑(母親)から金はたんまり貰ってっけど、最近は投資家の方だけで、金は有り余ってるからほとんど手ぇ付けてないんだよねぇ。
家族が増えてから3年。オレたちは仲良く家族をやってると思う。
大きく変わったことといえば、
モストロラウンジ開業
イザナの王国作り
の2点だろうか。
モストロラウンジ開業はなんというかそのままだ。投資家で安定した収入が入っていて、それなりの金になったから。この世界に生まれ直したときからやろうと思っていた店を出しただけ。別にこの世界にはアズールもジェイドも居ないんだし、オレが勝手に店作って開業してもなんの問題もないよねぇ〜?って。
イザナの王国作りについては、簡単に言えば財団、会社を作るって話だ。
イザナ曰く、「前のオレみたいなどうしょうもない奴らに居場所を与えたい。」だそうで、支援金や学費援助、生活援助みたいなことをする方針で固まり、今、灰谷三兄弟でやってる投資の業務を加えて会社にするらしい。正直、モストロラウンジ作ったくらいじゃ有り余るくらいの金だったし、資金的には全然問題ない。
『おはようございます!オーナー!!』
「おはよぉ。」
全体的に暗い光で照らされた店内を見て、大きな水槽を見て、葵はニッと口の端を緩めた。
売り上げは上場。
フロイドと躾が行き届いている従業員達は、モストロラウンジに相応しい質だし、若い世代に大人気の店として、最近テレビに取り上げられた。マァ、誰も社長が16歳とは思ってねーだろうけど。
今日からは新しいメニューも入るし、一層賑わうだろう。
「今日もがんばろーね。」
『はい!』
元気よく返事をした従業員の中に、包帯の目立つ男を見つけて、葵の美しい柳眉がぴくりと跳ねた。
「どしたの、それ。」
コイツは確か、ウチの配下の1人じゃなかったっけ?と首を傾げながら、手酷くやられてんなぁ、と男を見下ろす。すると、側に居た仲間らしき男が、怒りを顔に滲ませながら淡々と説明してくれた。
つまり、東京卍會なる暴走族に所属するキヨマサなる奴にやられたらしい。それも、中々セコイやり方での集団リンチだ。
「ふぅん。」
にいちゃん達なら「あっそ」で終わりそうだけど、オレは従業員としてコイツら雇ってっし。
「お前、今日何時まで?」
「あ!8時っス!」
「じゃあ、そのあと、そのキヨマサってクズ見に行こうよぉ〜♡」
「!!ハイッ!」
「オレも!オレも行っていいっすか!?」
「オレも、行きたいっす!」
「イイヨォ、5人までねぇ。」
(side 花垣武道)
マイキーくんに連れられた東卍の集会。
キヨマサが追放された時だった。
「え〜?キヨマサ、東卍じゃなくなったのぉ?」
急に第三者の声が聞こえてきた。
それと共に、カツカツと特徴的な足音が聞こえ、集会の真っ只中に乱入した男は「ざんねーん」と悲しげに嗤う。
高校生だろうか、高い身長にぴったりあった上質そうな濃い紫の半袖シャツをに身を包んで、黒いネクタイをつけ、革靴を履いている。真ん中で嗤う男は淡い藤色のサマーカーディガンを着ていた。
「………ナニ、お前ら。」
「六本木の灰谷兄弟ってしらねー?」
六本木の灰谷兄弟?
オレ以外は、皆んな覚えがあるようで、周囲が騒がしくなる。
「灰谷兄弟!?」
「なんで、そんな奴らがここに、」
有名な人なのかな?と首を傾げていると、苦笑した三ツ谷くんが説明してくれた。
「六本木の灰谷兄弟。中学の時から六本木を仕切るカリスマ3兄弟。一声かけりゃ100人以上ら集まるらしいが、すでに配下には300以上いるらしい。多分、ありゃ、末っ子の灰谷葵だな。上2人に溺愛されてるって言う噂だが、」
中学で六本木を仕切る、?
それって、どう言うことだ?
…………灰谷葵!?
ちょっと待って、それナオトに聞いた名前だ。なんだっけ、あらゆる勢力の仲介者って言ってた気がする。出来れば仲良くなってほしいって言ってたよな。
「うちの稚魚ちゃん達がさぁ、アンタらとこのキヨマサっていう奴となんだっけメビウスって奴らに集団リンチされたらしくってぇ。そのお礼参りに出たわけなんだけど。………東卍関係ねェならナニしてもイイヨネェ?」
「イイぜ。……けど、そん時はまだ東卍だったわけだよな。なら、ここで詫びる。」
「………ふぅん。アンタ名前は?」
「佐野万次郎。アンタは?」
「灰谷葵ぃ。」
ニコニコと恐怖さえ感じるヴィランのような笑みを浮かべながら、灰谷葵はチラリと背後の包帯だらけの男を見遣る。
「集団リンチっていうからには、そのキヨマサ以外にもいるんだよな?」
「ハイ、あの場にいた奴らが十数人います。」
「そいつらに関しては、どーする?万次郎。」
「………そんなクソダセェ奴らいらねェんだけど、………覚えのある奴!出て来い!」
勿論としてキヨマサは出てるわけなんだけど、他の奴らは尻込みして出て来ないらしい。
「この前喧嘩賭博なんてダセェことしてた奴らだろうが!ボコボコにされたくなかったら、早く出て来いや!!」
ドラケンくんが額に青筋浮かべながら怒鳴ると、喧嘩賭博をしていたメンバーがゾロゾロと出てきた。
参番隊隊長の林田春樹、パーちんくんの後ろから出てきたメンバーに、パーちんくんは苦虫を噛み潰したような顔をして、彼らを睨みつけた。
「あってんの?」
「ハイ。」
「でぇ?コイツら、ここでやっちゃってイイわけぇ?」
「パーちん、どーすんの。」
マイキーくんがパーちんくんを見て問いかけると、パーちんくんは決意を固めたような顔で、
「オレにも責任はある。やるなら、オレもやってくれ。」
「パーちん!?」
マイキーくんは「わかった。」と頷いて、灰谷葵を見つめる。
「ふぅん。でも、正直オレら責任とかどぉでもイイんだけど、………マァ、なら、オマエらオレとタイマンねぇ。」
それでいいっしょ?と軽い調子で聞く灰谷葵にパーちんくんは頷いた。
「………ほら、オマエら好きにやっちゃいなよぉ。」
参番隊の十余人と灰谷葵の引き連れてきた5人がぶつかりあった。数では劣っているというのに、5人の方が圧倒的に強くて優勢だ。
「ギャハハハハ!!オマエら!キヨマサとかいう奴逃げてんじゃん!!てか、オマエをリンチするっていうから、どんな奴かと思ったら雑魚すぎぃ!!」
灰谷葵はナニが面白いのか、恐怖を感じるほどのゾッとした笑みを浮かべて嗤っている。他の5人もそんな彼に吊られてニヤッとした笑みを浮かべて蹂躙していた。
「ウチの従業員に手ぇ出して逃げれると思ってんの?」
「っ、」
さっきまで上機嫌だったのに、急に声色が変わり、機嫌が最低レベルにまで下がっている。表情から感情というモノはごっそりと抜け落ちて、これまで以上に人間味が無くなり、背筋が冷えた。
「知ってる?ウツボは縄張り意識めちゃくちゃ強ェの。」
逃げようとするキヨマサに一瞬で距離を詰めていた彼が気づけば、キヨマサを吹き飛ばしていた。腹に一蹴りだったけれど、彼の足がしっかりとめり込んでいて、凄い音が鳴っていた。
「あれぇ?骨、おれたぁ?」
アハアハッと彼は無邪気に笑った。
「でもそんぐらいイイよねぇ?こっちの商売邪魔されてんだしぃ♡」
語尾に♡が付くぐらい甘い声で囁いたソレはまさに悪魔の囁きのように感じられる。
くるりと振り返って、パーちんくんを見た彼だが、急にやる気をなくしたように「あー・・・」と宙に視線をやって、ダラけた声を出した。
「やっぱ、タイマンやんねぇ。」
「は!?」
ヤル気満々だったパーちんくんとペーやんくん、それから注目していた東卍側はどこか不満そうな声を出した。それに反して、5人はビクッと肩を跳ねさせ、彼の背後にサッと戻った。顔を真っ青にして不機嫌になってしまった彼の顔色をうかがっている。
「兄ちゃんら、来ちゃったし。下手したら、抗争になるしぃ?」
ふっと神社の階下を見ると同時に、数台のバイクが止まった。
「ジャ、オレら帰んねぇ。」
「オマエらぁ、撤収~」と緩く声を掛けると5人は「ハイ!!」とキビキビと動いて次々と乗ってきたバイクに乗り込み去って行く。
「・・・次、オレの店に手ェ出したら、殺す。」
「じゃあねぇ」と手を振ってその長い足で去って行く彼を呆然と見送る。
「葵さん!」
「おー、春千夜~♡」
「なんで言ってくれなかったんですか?」
「え?・・・あはぁ♡忘れてたぁ、」
「次は連れて行ってくださいね。」
「ウン。」
「オレのバイクのってください!」
まるで仔犬のように、彼に駆け寄っていったのは、白髪ロン毛にバッサバサの睫毛が特徴的な美人だった。多分男だと思うけど、あそこ2人の顔面偏差値可笑しいよ。ゼッタイ。自分のバイクに誘う男を、別のバイクに跨がっていた金髪に黒髪の混じったおさげの人が怒鳴る。
「はぁ!?ダメに決まってんだろ。葵は蘭兄ちゃんの後ろに乗るよなぁ?」
「は!?兄ちゃ、兄貴!昨日乗せたじゃん!今日は、オレだろ!」
それに、金髪水色メッシュの人が怒って、
「今日は、オレだ。スッ込んでろ。」
白髪に褐色肌の美人が凄む。
彼は面倒臭そうに突っ立ってたけど、何を思ったか、白髪ロン毛の後ろに座り込んだ。
「お前らとは家で会えるけど、春千代は今しか会えねぇし。春、出して。」
「!はいっ!!」
「「「はぁっ!!?」」」
「まあまあ、」
追いかけるようにして一団は去って行った。マイキーくん達に視線を戻すと、驚いたように立ち上がったまま、彼らを見送っていた。
「三途?」
「んで、春千代が、アイツらと?」
またもや、話しについていけないオレに三ツ谷くんが補足説明をしてくれる。
「三途春千代、白髪の長い髪の男の名前で、確かマイキーや壱番隊隊長の場地の幼馴染みだったはずだ。天竺のメンバーの一人だったんだな。しかも、見た限り、幹部か。」
「・・・天竺?」
「さっき、白髪に褐色肌の男がいただろ?アイツが頂点であの灰谷兄弟に喧嘩屋とか、ちょっと前の最強っていわれた世代を従えてる。族・・・っーより、もはや、組みたいなデカイ組織の名前が天竺だ。」
「皆、ニィのこと知ってるの?」
「ニィ?」
エマちゃんの言葉にマイキーくんとドラケンくん、それに三ツ谷くんも揃って首を傾げる。
「だからウチのお兄ちゃんだよ?黒川イザナ。」
『はぁっ!!?』
エマちゃんの話しによると、エマちゃんのママは当時エマちゃんとイザナの二人を育てていたらしい。その後、エマちゃんは佐野家に預けられ、イザナは施設へと送られたそうだ。
「え、オレ知らねぇけど。」
「・・・でも、エマ。今のイザナの苗字は灰谷だ。灰谷イザナとして、チームのテッペンに立ってる。」
三ツ谷くんが修正するとエマちゃんは目を見開いて、「なんで!???」と声を上げた。
「よく分かんねぇけど、灰谷は今、5人兄弟なんだよ。元から、灰谷兄弟として有名だった灰谷蘭、竜胆、葵。そこは間違いなく血が繋がってる兄弟で、後から灰谷家に養子に入ったのが、イザナと喧嘩屋鶴蝶。それで2人追加された。」
「じゃあ、ニィは余所の家の子になっちゃったの?もう、ウチとは兄弟じゃないってこと?」
まあ、順当に考えるとそうだろうな、とは思ったが、あまりのショックに泣き始めたエマちゃんに何にも言えなかった。
ナオト、俺、あの人と仲良くするのは無理だと思う。
灰谷葵
成り代わりフロイド
リーチ家と灰谷家のサラブレッド優秀じゃないわけがないよね。
ジェイドのせいでちょっとはやばくなったと自己分析している。
割とまともに子育て(笑)をやっているが、着々と育てているのは激重感情
灰谷蘭・竜胆
葵から愛を注がれて育った。その結果どこに出しても恥ずかしくな・・・ブラコンへ進化した
スパダリとブラコンのサラブレッド
「何人家族を増やしてもいいけど、兄貴は俺らだけ。」
黒川改め灰谷イザナ
うっかり葵に心を救われてしまった。激重を秘めて・・・・・・ひけらかしてますね。
鶴蝶
気づいたら灰谷家のコになってた。急に家族が増えてビックリ、だけど葵の側は自由で落ち着くし、イザナが幸せそうなので嬉々として受け入れた。
春千代
マイキーとの事件よりも前に、葵と出会っており、中学を機に明司家を出て、葵に拾われ、衣食住の代わりにラウンジで働いている。
しれっとアカネちゃんも助けたりしているかもしれない。
「ねぇねぇ、オレとぉ♡取引しようよぉ。」
「は、」
「ほらほら、金ならここにあるよー?これと引き換えに、仕事手伝って?」
ジェイド・リーチ
ヤンデレ製造機の片割れを双子にもつ哀れなウツボ。
ボクの片割れ、どこに
・・・・・・見つけた
























